第853話
「波の部屋 無敵の操舵手ジンベエ」
【原作の対応話数】
88巻 第880話~第881話
もくじ
・あらすじ
・原作からの変更点
・感想
・登場した技
・声の出演
【あらすじ】
カタクリの指示により、鏡世界からサニー号へと火を放とうとするブリュレ達。仲間を守るため、ルフィはそれを止めようとするも、逆にカタクリの妨害を受けてしまう。
ルフィは自らが割った鏡の破片を通じ、ナミに船内の鏡を全て割る様に伝える。このまま敵がサニー号へとなだれ込めば、ルフィ1人では止めようがない。カタクリとの戦いに集中するため、自身の脱出口を失ってでも、まずはサニー号の安全を確保しようと考えたのだった。
艦隊からの砲撃を受けながら、ビッグ・マムからの逃亡戦を繰り広げるサニー号。しかしナミがルフィからの命令を受けた時、船の背後にはビッグ・マムが引き起こした巨大な高波が迫っていた。コーラの不足により、クー・ド・バーストは使えない。絶望的な状況に、命を諦めかける一味。だが、ジンベエは1人、冷静さを失っていなかった。
ジンベエはマストにロープを結びつける様に指示すると、一船の帆を単独で操り始める。ジンベエの恐るべき操舵術は、サニー号を“グリーンルーム”へと導いた。波の中に一瞬だけ生まれる「波の部屋」。魚人族の子供の遊び場たるこの空間を、ジンベエは熟知していたのだった。一流の船と航海士。これにジンベエの操舵術が加わった今、サニー号は無敵の船と化す。船を手足の様に操る操舵により、サニー号は高波の中を駆け抜けたのだった。
そして高波の脅威が去ったのち、ナミはルフィの命令通り、船内の鏡を叩き割る。ルフィの戦いを邪魔しないため、「船長命令」を聞き入れたのだった。
カタクリの指示により、鏡世界からサニー号へと火を放とうとするブリュレ達。仲間を守るため、ルフィはそれを止めようとするも、逆にカタクリの妨害を受けてしまう。
ルフィは自らが割った鏡の破片を通じ、ナミに船内の鏡を全て割る様に伝える。このまま敵がサニー号へとなだれ込めば、ルフィ1人では止めようがない。カタクリとの戦いに集中するため、自身の脱出口を失ってでも、まずはサニー号の安全を確保しようと考えたのだった。
艦隊からの砲撃を受けながら、ビッグ・マムからの逃亡戦を繰り広げるサニー号。しかしナミがルフィからの命令を受けた時、船の背後にはビッグ・マムが引き起こした巨大な高波が迫っていた。コーラの不足により、クー・ド・バーストは使えない。絶望的な状況に、命を諦めかける一味。だが、ジンベエは1人、冷静さを失っていなかった。
ジンベエはマストにロープを結びつける様に指示すると、一船の帆を単独で操り始める。ジンベエの恐るべき操舵術は、サニー号を“グリーンルーム”へと導いた。波の中に一瞬だけ生まれる「波の部屋」。魚人族の子供の遊び場たるこの空間を、ジンベエは熟知していたのだった。一流の船と航海士。これにジンベエの操舵術が加わった今、サニー号は無敵の船と化す。船を手足の様に操る操舵により、サニー号は高波の中を駆け抜けたのだった。
そして高波の脅威が去ったのち、ナミはルフィの命令通り、船内の鏡を叩き割る。ルフィの戦いを邪魔しないため、「船長命令」を聞き入れたのだった。
【原作からの追加点・変更点】
※セリフの変更点は細かい差異が多いため、気になった箇所のみ紹介
・カタクリの多数に分裂させた足による攻撃(技名はのちに判明)を避けた後、ルフィが再びブリュレ達に向けてパンチを繰り出すシーンが追加。
しかしカタクリの蹴りで吹き飛ばされ、妨害されている。
その後更に“ゴムゴムのJET銃”を撃ち込むも、鏡やブリュレ達に当たる前にカタクリに受け止められてしまった。
・マスカルポーネとジョスカルポーネが、サニー号の男部屋へと火矢を射るシーンが加筆。
・サニー号が艦隊からの砲撃を受けるシーンが加筆。
チョッパーが双眼鏡で確認した敵の攻撃位置を元に、ナミが指示、ジンベエが操舵を行っている。
・チョッパーの“毛皮強化 ”およびブルックの“飛燕曲 バンドゥロル”により、サニー号への砲弾を弾き飛ばすシーンが追加。
ただしブルックは、追加で飛んできた砲弾を一発喰らってしまっている。(ブルックが砲弾を受けるシーン自体は、原作でも描かれている)
・鏡の破片を通したルフィからの「鏡を割れ」という指示を、ナミだけでなくキャロットも間近で聞く様に変更。
・ブルックが部屋の火災に気づく時、臭いをもとに気づくシーンが加筆。またその際、「私、鼻ないんですけど」というお決まりのジョークを発している。
その後、チョッパーとブルックがバケツに汲んだ水で炎を消そうとするシーンが追加。
・サンジやプリン達のケーキ作りの様子が追加。
サンジがバナナをスライスする際の包丁捌きを見て、プリンが倒れそうになっている。
・ケーキ作りにおいて、バター30gが不足するというハプニングが発生。
これに対しサンジは、ピューレ状にしたプルーンを使用し、ベーキングパウダーを足す代わりに砂糖を減らす事で代用している。
またこれに対し、サンジの機転を褒めたWCI31の面々が「理想の夫婦」を連呼した事でプリンが鼻血を噴いて倒れている。
・ブリュレが部下を連れサニー号へ向かおうとした際、ルフィがカタクリ目掛けて蹴りを繰り出す描写が追加。
ただし、モチの能力により回避されている。
・アメウミウシの高波が発生した際、ナミの傍にいたキャロットが見張り台へと飛び移る描写が追加。(原作では既に見張り台の上に立っていた)
・高波を引き起こしたアメウミウシが、「ア~メアメ~ウッシシ~」「行くよぉ~」「ザッパーン!」等と声を出す描写が追加。
・ビッグ・マムが高波の上から、溶け出たキャンディを降らせてサニー号を攻撃するシーンが追加。
アメウミウシ含め、ペロスペローが生み出したキャンディをホーミーズ化して操っているものと思われる。
・ジンベエがタッキングを行った際、ブルックがマストの上から落下するシーンが追加。
・チョッパーの「ドクター おれとうとうそっちへ行くよぉー!」というセリフの後、一瞬だけヒルルクの姿が描かれる演出が追加。
・グリーンルームへと向かう際、ブルック、チョッパー、ナミがそれぞれ泣き言をいうシーンにて、キャロットが「わ~! ペドロ~!」と涙を流すシーンが追加。
・グリーンルームの中へと入った際、サニー号の周囲の景色が緑色に光る様な演出が追加。
・サニー号を高波で飲み込んだと思い込んだペロスペローが、心の中で「やつらの船と一緒におれの嘘も海の藻くずと消えた」とほくそ笑むセリフが追加。
・ペロスペローからの「こっちは全部片付いた」という通信を聞いたルフィが、原作では鏡を通しナミ、ブルック、キャロットに呼び掛けていたが、アニメではチョッパー、ジンベエへの呼び掛けも追加されている。
・ナミが鏡を割った際の「ルフィがここへ帰って来れなくなってしまう」という旨のセリフが、チョッパーのものからブルックへ変更。
※セリフの変更点は細かい差異が多いため、気になった箇所のみ紹介
・カタクリの多数に分裂させた足による攻撃(技名はのちに判明)を避けた後、ルフィが再びブリュレ達に向けてパンチを繰り出すシーンが追加。
しかしカタクリの蹴りで吹き飛ばされ、妨害されている。
その後更に“ゴムゴムのJET銃”を撃ち込むも、鏡やブリュレ達に当たる前にカタクリに受け止められてしまった。
・マスカルポーネとジョスカルポーネが、サニー号の男部屋へと火矢を射るシーンが加筆。
・サニー号が艦隊からの砲撃を受けるシーンが加筆。
チョッパーが双眼鏡で確認した敵の攻撃位置を元に、ナミが指示、ジンベエが操舵を行っている。
・チョッパーの“
ただしブルックは、追加で飛んできた砲弾を一発喰らってしまっている。(ブルックが砲弾を受けるシーン自体は、原作でも描かれている)
・鏡の破片を通したルフィからの「鏡を割れ」という指示を、ナミだけでなくキャロットも間近で聞く様に変更。
・ブルックが部屋の火災に気づく時、臭いをもとに気づくシーンが加筆。またその際、「私、鼻ないんですけど」というお決まりのジョークを発している。
その後、チョッパーとブルックがバケツに汲んだ水で炎を消そうとするシーンが追加。
・サンジやプリン達のケーキ作りの様子が追加。
サンジがバナナをスライスする際の包丁捌きを見て、プリンが倒れそうになっている。
・ケーキ作りにおいて、バター30gが不足するというハプニングが発生。
これに対しサンジは、ピューレ状にしたプルーンを使用し、ベーキングパウダーを足す代わりに砂糖を減らす事で代用している。
またこれに対し、サンジの機転を褒めたWCI31の面々が「理想の夫婦」を連呼した事でプリンが鼻血を噴いて倒れている。
・ブリュレが部下を連れサニー号へ向かおうとした際、ルフィがカタクリ目掛けて蹴りを繰り出す描写が追加。
ただし、モチの能力により回避されている。
・アメウミウシの高波が発生した際、ナミの傍にいたキャロットが見張り台へと飛び移る描写が追加。(原作では既に見張り台の上に立っていた)
・高波を引き起こしたアメウミウシが、「ア~メアメ~ウッシシ~」「行くよぉ~」「ザッパーン!」等と声を出す描写が追加。
・ビッグ・マムが高波の上から、溶け出たキャンディを降らせてサニー号を攻撃するシーンが追加。
アメウミウシ含め、ペロスペローが生み出したキャンディをホーミーズ化して操っているものと思われる。
・ジンベエがタッキングを行った際、ブルックがマストの上から落下するシーンが追加。
・チョッパーの「ドクター おれとうとうそっちへ行くよぉー!」というセリフの後、一瞬だけヒルルクの姿が描かれる演出が追加。
・グリーンルームへと向かう際、ブルック、チョッパー、ナミがそれぞれ泣き言をいうシーンにて、キャロットが「わ~! ペドロ~!」と涙を流すシーンが追加。
・グリーンルームの中へと入った際、サニー号の周囲の景色が緑色に光る様な演出が追加。
・サニー号を高波で飲み込んだと思い込んだペロスペローが、心の中で「やつらの船と一緒におれの嘘も海の藻くずと消えた」とほくそ笑むセリフが追加。
・ペロスペローからの「こっちは全部片付いた」という通信を聞いたルフィが、原作では鏡を通しナミ、ブルック、キャロットに呼び掛けていたが、アニメではチョッパー、ジンベエへの呼び掛けも追加されている。
・ナミが鏡を割った際の「ルフィがここへ帰って来れなくなってしまう」という旨のセリフが、チョッパーのものからブルックへ変更。
【感想】
>砲弾を跳ね返すブルッチョコンビ
アマンド率いる艦隊から、サニー号を狙って放たれた砲弾。これに対し各々の技でサニー号を守ろうとするチョッパーとブルックだが、やはりチョッパーの防御性能は中々のもの。
毛皮強化の大きさが格段にアップした結果、新世界編のチョッパーは防衛という面においては数段頼れる存在となった印象を受ける。
まあその分、腕力強化を失い攻撃面ではちょっと物足りない事にもなってしまったが……。
対するブルックは、剣技により砲弾を斬り落とす形で応戦。チョッパーには及ばずとも、こちらも的確な迎撃を成功……と見せかけて、最後の一発をモロに喰らってしまうのがブルックらしい。
一貫してシリアスな展開が続くお話にもかかわらず、彼に関してはずーっといつもの調子でスカルジョーク飛ばしてますからね。肝が据わっていると言うべきか、緊張感がないと言うべきか。
実際、この砲弾をブルックが喰らうシーンは原作でもコマの隅っこに描かれていたもの。
ただこの時は、「ブルックが吹っ飛んでいるシーン」は描かれたものの「砲撃を受ける瞬間」は描かれていなかったので、蛇首兄妹が放った火矢を喰らったもんかと勝手に思っていた。
まさかあんなに見事に砲撃喰らってるとは。そして大した痛手を負っていないブルック、完全にギャグマンガの世界の住人。
驚くブルックの顔面に、ホーミーズ化した砲弾の方までビビっちゃってるのが最早カオス。
>ルフィ「何とかなる! 何とかする!」
当然のことながら、この時のルフィは鏡世界からの脱出方法など考えてはいなかった。今は仲間を守る事に手いっぱいで、自分の退路など考えているヒマはないからね。まあルフィが後先を考えて動くワケがない。
ルフィが2年間の修業期間を設けたのは、シャボンディ諸島において圧倒的な力を誇る敵を前に、仲間を守る事が出来なかった事が最初のきっかけだった。
ホーディとの戦いでは「全部守る」ための2年間であったと明言した様に、今のルフィには以前にも増して、仲間を守る為に自分の命を賭ける自己犠牲的な精神が強く表れている様に思う。
どうやらこれは海賊王ロジャーも同じらしい。ロジャーは敵を目の前にした時、決して逃げない男だったと言う。敵に仲間を追わせないため、自身が立ちはだかる事で敵を「逃がさない」。
この性格は実の息子であるエースにも色濃く受け継がれているが、今回のルフィの行動はまさにこのロジャーの生き写しと言ってもいい。血筋以上に、“Dの一族”に脈々と受け継がれて来た意志の様なものが、ルフィにそうさせるんだろうか。
またそんなロジャーの姿に対し、クルーであったシャンクスは「時には逃げて欲しかったし泣いて欲しかった」と述べている。
仲間の為に命を賭す行動は、時に仲間に鮮烈な痛みを与えてしまうものなのかもしれない。実際、サニー号の鏡を割りルフィの退路を断ったナミの心中は、穏やかなものではなかっただろう。船長としてのルフィの覚悟を無駄にしない為の、苦渋の決断だった。
それでも尚、ルフィの想いを尊重し従う事が出来るのは、一味の中でも付き合いが長く、その人物像をよく理解しているナミだからこその面もあるのかな。
>消火班・チョッパー&ブルック
鏡の中から飛んでくる火矢による火災を、何とか消化しようとする2人。
いやすっげどうでもいい話なんですけど、バケツがちっちゃい! 炎の規模と釣り合ってねェ!
この件に関しては以上です。
>食材不足のケーキ作り
ショコラタウンにおけるウェディングケーキ作りの過程として、材料であるバターが若干量不足するというオリジナルシーンが追加された。
ちょっとした分量の違いとはいえ、至高のケーキを作るためにはその微量が命取り。
このハプニングに対し、サンジは他の食材を加工し、調味料を調整する事で代用を効かせるという機転で乗り切るのだった。
不足した食材の代用を瞬時に思いつける辺りは、流石海のコックと言ったところ。
食材の仕入れも簡単ではない海上での調理には、材料が足りない事なんて日常茶飯事だろうからね。限られた食材をフルに使って味を調える術に関しては、お手の物なんだろう。
まあ代用を効かせた時点で、料理として成立はしても微弱ながら味は変わってしまう気もするが、そこはサンジが言うんだから大丈夫なんだろう。たぶん。
というかこのウェディングケーキに関しては、ビッグ・マムはその味を全く知らないので、見た目と香りが同じ、かつママを満足させられる味であれば、シュトロイゼンの考案したものと多少味が違っても問題ないといえばないんですよね。
そしてWCI31に「夫婦」として持ち上げられまくって、相変わらず死にかけてるプリンさん。
お前らわざとやってないか。
料理長総出で、的確にプリンを殺しにかかっている。
>アメウミウシの大津波
どうもホーミーズ化したアメウミウシの動きによって発生してるっぽいですけど、にしたってこの規模は規格外すぎる。
ペロスペローのアメウミウシが凄いのか、マムのソウルの賜物なのか。いや、その両方か。
何かと似ているモリアさんのカゲカゲの実は“海”の力に弱く、塩や海水を喰らえば肉体と影の結びつきを保っていられなくなっていた。
対してソルソルの実によって生み出されたホーミーズは、この様に海水の中に潜り込む様な動きを取っても、何の問題もなく動けている様だ。
能力の細部や出来る事は色々と異なる両者だが、この辺りの能力としての強靭さに関しては、やっぱりソルソルの実に軍配が上がる感じかな。
しかしビッグ・マムやペロスペローもこの高波の上に乗っかってるワケですが、能力者である以上落ちたら終いなのにわざわざこの巨大サーフィンに挑む勇気は凄すぎる。
もうちょっと後方に下がるなり、アマンドの船に乗せてもらうなりすれば良いのに……。食いわずらいのママに「いのちだいじに」の概念は通用しないのであった。
ちなみに、アメウミウシの声を演じるのはモンドール役の伊丸岡篤さん。原作に比べ、結構はっちゃけたセリフや掛け声が追加されてたりします。
自分の生み出したアメが弟の声でしゃべりだすの、中々に複雑な気分になりそうだ。
>グリーンルーム
グリーンルームというのはONE PIECEオリジナルの用語ではなく、実際にサーフィン用語として存在するものらしい。
意味合いとしては、逆巻いた波の中にできる空洞部分の事。ジンベエの説明と大体同じね。
太陽からの光で緑色に輝いたりする事もある様で、モノクロの原作では分からなかったがアニメでは実際に神秘的なグリーンの光を放つ空間と化していた。高波の中に特攻していった先にあんな空間があったら、確かに死後の世界と見紛うのも無理はないかもしれない。
でもチョッパー、たぶんキミもドクターも死んでも天国へは行けないと思うぞ。
魚人族の子供にとっては遊び場として機能しているらしい波の部屋。
けどこれ、この遊びのためには波の発生する海面まで上がっていく必要があるんで、魚人島の子供達はこのためにわざわざ1万メートルの高さを泳いでいく必要があったワケね。
何とも気の長ぇ……というか、そこまでしないと遊ぶものがないくらい、魚人島って子供にとっては退屈な場所なんだろうか。
それとも、ジンベエがたまたま子供の頃からヤンチャ気質で、こういう無茶な遊びでないと満足できないタイプだったのかな。
>操舵手ジンベエ
麦わらの一味への加入がほぼ当確状態となったジンベエ。
今回のエピソードは、彼が加入した際の役職が「操舵手」である事を決定づけるものとなっている。
船の種別としてサニー号が属する“スループ船”は、アイスバーグ曰く「人の想像の赴くままに帆走する船」。
本来ならば航海士の指揮のもと、複数人で帆を操り風を受けるものを、ジンベエの怪力と操舵術ならばそれが一人で出来てしまうと。
帆と舵の操作を単独で行えてしまうジンベエはまさに「無敵の操舵手」。フランキーの目標とする「夢の船」へと、サニー号を一歩近づけてくれる逸材なのであった。
これだけの操舵術を持つジンベエを、ナミは「こんな操舵手見た事ない」と評した。
この時のナミのセリフは、実はほぼ同様の形で、ビビからナミに向けて発された言葉でもある。(原作第130話)
麦わらの一味に在籍する各メンバーの持つ役割が、偉大なる航路においても稀有な天性の才によって裏付けられたものである事が分かりやすく描かれている例だ。
ジンベエの活躍により、一時的ながらビッグ・マムの脅威から脱したサニー号。
「ウェディングケーキも一緒に沈んだ事にすればいっか」というペロスペローの目論見は、残念ながら果たされなかった事になる。哀れペロスペロー。
ここからもしばらく、「バレたら母親に殺される」というストレスを抱えたまま追跡を続けなきゃいけない事を思うと他人事ながら胃に穴が開きそうになるな。
>砲弾を跳ね返すブルッチョコンビ
アマンド率いる艦隊から、サニー号を狙って放たれた砲弾。これに対し各々の技でサニー号を守ろうとするチョッパーとブルックだが、やはりチョッパーの防御性能は中々のもの。
毛皮強化の大きさが格段にアップした結果、新世界編のチョッパーは防衛という面においては数段頼れる存在となった印象を受ける。
まあその分、腕力強化を失い攻撃面ではちょっと物足りない事にもなってしまったが……。
対するブルックは、剣技により砲弾を斬り落とす形で応戦。チョッパーには及ばずとも、こちらも的確な迎撃を成功……と見せかけて、最後の一発をモロに喰らってしまうのがブルックらしい。
一貫してシリアスな展開が続くお話にもかかわらず、彼に関してはずーっといつもの調子でスカルジョーク飛ばしてますからね。肝が据わっていると言うべきか、緊張感がないと言うべきか。
実際、この砲弾をブルックが喰らうシーンは原作でもコマの隅っこに描かれていたもの。
ただこの時は、「ブルックが吹っ飛んでいるシーン」は描かれたものの「砲撃を受ける瞬間」は描かれていなかったので、蛇首兄妹が放った火矢を喰らったもんかと勝手に思っていた。
まさかあんなに見事に砲撃喰らってるとは。そして大した痛手を負っていないブルック、完全にギャグマンガの世界の住人。
驚くブルックの顔面に、ホーミーズ化した砲弾の方までビビっちゃってるのが最早カオス。
>ルフィ「何とかなる! 何とかする!」
当然のことながら、この時のルフィは鏡世界からの脱出方法など考えてはいなかった。今は仲間を守る事に手いっぱいで、自分の退路など考えているヒマはないからね。まあルフィが後先を考えて動くワケがない。
ルフィが2年間の修業期間を設けたのは、シャボンディ諸島において圧倒的な力を誇る敵を前に、仲間を守る事が出来なかった事が最初のきっかけだった。
ホーディとの戦いでは「全部守る」ための2年間であったと明言した様に、今のルフィには以前にも増して、仲間を守る為に自分の命を賭ける自己犠牲的な精神が強く表れている様に思う。
どうやらこれは海賊王ロジャーも同じらしい。ロジャーは敵を目の前にした時、決して逃げない男だったと言う。敵に仲間を追わせないため、自身が立ちはだかる事で敵を「逃がさない」。
この性格は実の息子であるエースにも色濃く受け継がれているが、今回のルフィの行動はまさにこのロジャーの生き写しと言ってもいい。血筋以上に、“Dの一族”に脈々と受け継がれて来た意志の様なものが、ルフィにそうさせるんだろうか。
またそんなロジャーの姿に対し、クルーであったシャンクスは「時には逃げて欲しかったし泣いて欲しかった」と述べている。
仲間の為に命を賭す行動は、時に仲間に鮮烈な痛みを与えてしまうものなのかもしれない。実際、サニー号の鏡を割りルフィの退路を断ったナミの心中は、穏やかなものではなかっただろう。船長としてのルフィの覚悟を無駄にしない為の、苦渋の決断だった。
それでも尚、ルフィの想いを尊重し従う事が出来るのは、一味の中でも付き合いが長く、その人物像をよく理解しているナミだからこその面もあるのかな。
>消火班・チョッパー&ブルック
鏡の中から飛んでくる火矢による火災を、何とか消化しようとする2人。
いやすっげどうでもいい話なんですけど、バケツがちっちゃい! 炎の規模と釣り合ってねェ!
この件に関しては以上です。
>食材不足のケーキ作り
ショコラタウンにおけるウェディングケーキ作りの過程として、材料であるバターが若干量不足するというオリジナルシーンが追加された。
ちょっとした分量の違いとはいえ、至高のケーキを作るためにはその微量が命取り。
このハプニングに対し、サンジは他の食材を加工し、調味料を調整する事で代用を効かせるという機転で乗り切るのだった。
不足した食材の代用を瞬時に思いつける辺りは、流石海のコックと言ったところ。
食材の仕入れも簡単ではない海上での調理には、材料が足りない事なんて日常茶飯事だろうからね。限られた食材をフルに使って味を調える術に関しては、お手の物なんだろう。
まあ代用を効かせた時点で、料理として成立はしても微弱ながら味は変わってしまう気もするが、そこはサンジが言うんだから大丈夫なんだろう。たぶん。
というかこのウェディングケーキに関しては、ビッグ・マムはその味を全く知らないので、見た目と香りが同じ、かつママを満足させられる味であれば、シュトロイゼンの考案したものと多少味が違っても問題ないといえばないんですよね。
そしてWCI31に「夫婦」として持ち上げられまくって、相変わらず死にかけてるプリンさん。
お前らわざとやってないか。
料理長総出で、的確にプリンを殺しにかかっている。
>アメウミウシの大津波
どうもホーミーズ化したアメウミウシの動きによって発生してるっぽいですけど、にしたってこの規模は規格外すぎる。
ペロスペローのアメウミウシが凄いのか、マムのソウルの賜物なのか。いや、その両方か。
何かと似ているモリアさんのカゲカゲの実は“海”の力に弱く、塩や海水を喰らえば肉体と影の結びつきを保っていられなくなっていた。
対してソルソルの実によって生み出されたホーミーズは、この様に海水の中に潜り込む様な動きを取っても、何の問題もなく動けている様だ。
能力の細部や出来る事は色々と異なる両者だが、この辺りの能力としての強靭さに関しては、やっぱりソルソルの実に軍配が上がる感じかな。
しかしビッグ・マムやペロスペローもこの高波の上に乗っかってるワケですが、能力者である以上落ちたら終いなのにわざわざこの巨大サーフィンに挑む勇気は凄すぎる。
もうちょっと後方に下がるなり、アマンドの船に乗せてもらうなりすれば良いのに……。食いわずらいのママに「いのちだいじに」の概念は通用しないのであった。
ちなみに、アメウミウシの声を演じるのはモンドール役の伊丸岡篤さん。原作に比べ、結構はっちゃけたセリフや掛け声が追加されてたりします。
自分の生み出したアメが弟の声でしゃべりだすの、中々に複雑な気分になりそうだ。
>グリーンルーム
グリーンルームというのはONE PIECEオリジナルの用語ではなく、実際にサーフィン用語として存在するものらしい。
意味合いとしては、逆巻いた波の中にできる空洞部分の事。ジンベエの説明と大体同じね。
太陽からの光で緑色に輝いたりする事もある様で、モノクロの原作では分からなかったがアニメでは実際に神秘的なグリーンの光を放つ空間と化していた。高波の中に特攻していった先にあんな空間があったら、確かに死後の世界と見紛うのも無理はないかもしれない。
でもチョッパー、たぶんキミもドクターも死んでも天国へは行けないと思うぞ。
魚人族の子供にとっては遊び場として機能しているらしい波の部屋。
けどこれ、この遊びのためには波の発生する海面まで上がっていく必要があるんで、魚人島の子供達はこのためにわざわざ1万メートルの高さを泳いでいく必要があったワケね。
何とも気の長ぇ……というか、そこまでしないと遊ぶものがないくらい、魚人島って子供にとっては退屈な場所なんだろうか。
それとも、ジンベエがたまたま子供の頃からヤンチャ気質で、こういう無茶な遊びでないと満足できないタイプだったのかな。
>操舵手ジンベエ
麦わらの一味への加入がほぼ当確状態となったジンベエ。
今回のエピソードは、彼が加入した際の役職が「操舵手」である事を決定づけるものとなっている。
船の種別としてサニー号が属する“スループ船”は、アイスバーグ曰く「人の想像の赴くままに帆走する船」。
本来ならば航海士の指揮のもと、複数人で帆を操り風を受けるものを、ジンベエの怪力と操舵術ならばそれが一人で出来てしまうと。
帆と舵の操作を単独で行えてしまうジンベエはまさに「無敵の操舵手」。フランキーの目標とする「夢の船」へと、サニー号を一歩近づけてくれる逸材なのであった。
これだけの操舵術を持つジンベエを、ナミは「こんな操舵手見た事ない」と評した。
この時のナミのセリフは、実はほぼ同様の形で、ビビからナミに向けて発された言葉でもある。(原作第130話)
麦わらの一味に在籍する各メンバーの持つ役割が、偉大なる航路においても稀有な天性の才によって裏付けられたものである事が分かりやすく描かれている例だ。
ジンベエの活躍により、一時的ながらビッグ・マムの脅威から脱したサニー号。
「ウェディングケーキも一緒に沈んだ事にすればいっか」というペロスペローの目論見は、残念ながら果たされなかった事になる。哀れペロスペロー。
ここからもしばらく、「バレたら母親に殺される」というストレスを抱えたまま追跡を続けなきゃいけない事を思うと他人事ながら胃に穴が開きそうになるな。
【登場した技】
・柳モチ
使用者:カタクリ
※技名を言わずに使用されたため、未確定
サニー号を狙うブリュレやマスカルポーネ、ジョスカルポーネに手出しをさせない為、ルフィに対して使用。
モチモチの能力により複数に枝分かれさせた足による連続の踵落としを繰り出し、ルフィを妨害した。
この時点では名前のない攻撃として使用されており、正式に技名が登場するのは次回以降となる。
・ゴムゴムのJET銃
使用者:ルフィ
※アニメオリジナルシーン
鏡を通しサニー号に火矢を射かけようとするブリュレやマスカルポーネ、ジョスカルポーネを止める為に使用。
しかし攻撃が当たる前にカタクリに腕を掴まれ、そのまま投げ飛ばされてしまった。
・毛皮強化
使用者:チョッパー
※アニメオリジナルシーン
アマンド率いる艦隊からの砲撃を食い止める為に使用。
合計11発の砲弾を跳ね返し、サニー号への被害を抑える事に成功した。
・飛燕曲 バンドゥロル
使用者:ブルック
※アニメオリジナルシーン
アマンド率いる艦隊からの砲撃を食い止める為に使用。
合計6発の砲弾を斬ったが、追加で飛んできた1発を自ら喰らってしまった。
・柳モチ
使用者:カタクリ
※技名を言わずに使用されたため、未確定
サニー号を狙うブリュレやマスカルポーネ、ジョスカルポーネに手出しをさせない為、ルフィに対して使用。
モチモチの能力により複数に枝分かれさせた足による連続の踵落としを繰り出し、ルフィを妨害した。
この時点では名前のない攻撃として使用されており、正式に技名が登場するのは次回以降となる。
・ゴムゴムのJET
使用者:ルフィ
※アニメオリジナルシーン
鏡を通しサニー号に火矢を射かけようとするブリュレやマスカルポーネ、ジョスカルポーネを止める為に使用。
しかし攻撃が当たる前にカタクリに腕を掴まれ、そのまま投げ飛ばされてしまった。
・
使用者:チョッパー
※アニメオリジナルシーン
アマンド率いる艦隊からの砲撃を食い止める為に使用。
合計11発の砲弾を跳ね返し、サニー号への被害を抑える事に成功した。
・
使用者:ブルック
※アニメオリジナルシーン
アマンド率いる艦隊からの砲撃を食い止める為に使用。
合計6発の砲弾を斬ったが、追加で飛んできた1発を自ら喰らってしまった。
【声の出演】
ルフィ・・・・・・田中真弓
ナミ・・・・・・・岡村明美
サンジ・・・・・・平田広明
チョッパー・・・・大谷育江
ブルック・・・・・チョー
ビッグ・マム・・・小山茉美
ジンベエ・・・・・宝亀克寿
プリン・・・・・・沢城みゆき
キャロット・・・・伊藤かな恵
ブリュレ・・・・・三田ゆう子
カタクリ・・・・・杉田智和
アマンド・・・・・水田わさび
ペロスペロー・・・内田夕夜
シフォン・・・・・久川綾
ジョスカルポーネ・・・粗忽屋所沢店(山口由里子)
マスカルポーネ・・・・沼田祐介
アメウミウシ・・・伊丸岡篤
WCI31・・・・・・藤原貴弘 川原慶久
荒井聡太 新井良平
戸松拳也 石橋桃
ナレーション・・・大場真人
ルフィ・・・・・・田中真弓
ナミ・・・・・・・岡村明美
サンジ・・・・・・平田広明
チョッパー・・・・大谷育江
ブルック・・・・・チョー
ビッグ・マム・・・小山茉美
ジンベエ・・・・・宝亀克寿
プリン・・・・・・沢城みゆき
キャロット・・・・伊藤かな恵
ブリュレ・・・・・三田ゆう子
カタクリ・・・・・杉田智和
アマンド・・・・・水田わさび
ペロスペロー・・・内田夕夜
シフォン・・・・・久川綾
ジョスカルポーネ・・・粗忽屋所沢店(山口由里子)
マスカルポーネ・・・・沼田祐介
アメウミウシ・・・伊丸岡篤
WCI31・・・・・・藤原貴弘 川原慶久
荒井聡太 新井良平
戸松拳也 石橋桃
ナレーション・・・大場真人