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アニメ版 ONE PIECE
第856話
「禁断の秘密 カタクリのおやつの時間メリエンダ」 



【原作の対応話数】
88巻 第883話~第884話1P目まで



もくじ
あらすじ
原作からの変更点
感想
登場した技
声の出演


【あらすじ】
 
覚醒した“モチモチの実”の能力により、周囲の地形をモチへと変えてルフィを押し潰したカタクリ。
 戦闘に終止符を打った彼はパティシエ達からドーナツを受け取ると、モチの社を作り出し「おやつの時間メリエンダ」へと入る。食事の姿さえも人には見せず、ストイックに栄養を補給する時間とするその姿勢に、パティシエ達は感心していた。

 だが、ルフィはまだ生きていた。自身を潰すモチを食い、脱出したルフィは、持ち前の「見聞色の覇気」とドーナツの香りから、カタクリの位置を探り当てる。
 再度雌雄を決するべく、社を破壊するルフィ。社の中には、信じがたい光景が広がっていた。
 人生で一度も地面に背をつけた事がない、完璧な男。
 そのカタクリが、耳まで裂けた口を大きく開け、寝そべったままドーナツを食していたのだ。

 その姿に驚愕し、また裂けた口やキバを恐れ逃げ出そうとしたパティシエ達を、カタクリは始末してしまう。彼の真の姿は、本来誰にも見せてはならないものだった。
 先ほどまでの冷静な姿とは打って変わって、粗暴さを露わとしてルフィと対峙するカタクリ。自身の上を行く「武装色の覇気」を操るカタクリに、ルフィは圧され始める。だがその時、反撃の兆しが見えた。
 ルフィの蹴りが、カタクリの顎を捉えたのだ。更に、繰り出されるカタクリの攻撃をも、容易く回避して見せる。ルフィは徐々に、カタクリの能力の秘密に近づき始めていた。
 そしてルフィは、ギア4へと変身する。無敵とも思われたカタクリを相手に、ルフィの反撃が始まった。



【原作からの追加点・変更点】
※セリフの変更点は細かい差異が多いため、気になった箇所のみ紹介


・カタクリがパティシエを呼ぶ前に、手にしていた土竜を地面に突き立てる描写が追加。
 これは社に入る際に引き抜かれ、中へと持ち込まれている。

・カタクリが「アイスティーで構わない」と言うセリフの際、
 目線をパティシエ達の方から逸らす描写が追加。

・パティシエ達がカタクリに振る舞ったドーナツに、
「完璧なカタクリのために完璧な食材で作ったもの」という設定が追加。
 またドーナツの素材や作り方に関しても、以下の様に紹介されている。

 ・「裏ルートで仕入れたコリオリ種の極上のカカオと、
  空島で伸び伸びと育て、ドルチゾールレベルを9に抑えた牛の濃厚なミルクをたっぷりと使用した、甘ーいチョコレートドーナツ」


 ・「先日生クリーム大臣オペラ様から頂いた最高級の生クリームをホイップ、アイシングして豪華にデコレーションを施し、
  スイートなイチゴをトッピング、目でもお楽しみいただけます」


 ・「スパイシーなメイロンシナモンの味わいを引き立てるため、
  天竜人御用達の砂糖を生地にふんだんにおり込んだドーナツ」


・メリエンダに入る前のカタクリが、
 ルフィとの戦いで多くの覇気を消耗した事を語るセリフが追加。

・カタクリが身体から生み出したモチを操り、モチの社を作り上げる際の描写が加筆。

・社の戸を開け閉めする際、実際に引き戸を動かした時の様な効果音が鳴っている。

・カタクリがドーナツを食べている事をルフィが匂いで嗅ぎ分けた際、
 パティシエの「いや 鼻がいいだけだろ」というセリフが追加。

・サンジ達のケーキ作りのシーンが追加。
 限られた時間の中で飛び切りのケーキを作るため、焦らない様すばやく丁寧に作業を行うよう、サンジが指示を出している。
 またそれに対し、「頼もしい」とプリンが顔を赤らめている。
 
・シフォンが作った試し焼きのケーキを、サンジが味見するシーンが追加。
 サンジは作業で手が塞がっていたためシフォンが食べさせてやっており、その上サンジが「生涯食べ続けたい味」と絶賛。
 さらに頬についた食べかすをシフォンが取ってやった為、プリンが激しく羨み、動揺する。
 だがその際、挙動不審になったプリンをサンジが心配した事で、いつも通り目をハートにして倒れている。

・オーブンが船でカカオ島へ向かっているシーンが追加。

・カタクリが寝転んでドーナツを食べるシーンの「穴までうましドーナツ」等のセリフが、
『ブラッディパーティ』のBGMに乗せて口ずさむ歌の様な形となっている。
 また「寝転んで食うドーナツ」というセリフの前に、「一人で食うドーナツ」という一文が追加。

・ルフィが社を破り突入してきた際のカタクリが、冷や汗を流すなど原作に比べ焦りを強く浮かべた演出となっている。

・1人目のパティシエを貫いた後、カタクリが自身の右手をモチと化し、手にした土竜を包み込む描写が追加。
 ただし、その後のルフィと対峙するカットではなぜか土竜を手に持っている。(直後のシーンでは再び土竜が消えており、以降は手にしていない。)

・カタクリの「誰の口が裂けてるって…!?」というセリフが、
「おれの口が何だって…!?」に変更。

・カタクリの“角モチ”とルフィの拳が撃ち合った際、
 痛みを感じたルフィの腕が赤く変色し、焼ける様な音が鳴る演出がされている。

・カタクリの「“武装色”にも上がいる」というセリフの後、
「おれと互角にやり合えると思ってんじゃねェ! 貴様など 虫けら同然だ!」
 というセリフが追加。

・原作ではルフィの拳と2度撃ち合うのみだった“角モチ”が、
 アニメでは足技を交えながら幾度となくルフィに直撃している。
 また原作における「おれの真の姿を見た者は~~」というセリフは、アニメではこの連続攻撃の後に発されている。

・ルフィがカタクリに蹴りを一発入れた後、
 原作ではカタクリはすぐに“雨垂モチ”を発動しているが、アニメでは手足による物理的な攻撃を数発挟んでいる。
 だがルフィは、これを「簡単に避けられる」と言いすべて回避している。

・ギア4となったルフィに対し、カタクリが更に“雨垂モチ”の追撃を続けるシーンが追加。
 しかしこれらは、空中を翔けるギア4の機動力により失敗に終わっている。



【感想】

>新OP

 先日引退なされた安室さんの「Hope」に代わり、
 次のオープニングテーマとなったのはV6の「Super Powers」

 うちはジャンプ本誌を電子版で買ってるんですが、OPテーマが発表された号では、紙媒体ではV6の写真が載っていたであろう部分のみがゴッソリと空白になっているという処置が施されていて笑った。
 ジャニさんが顔写真のネット配信ダメなのは知ってるけど、電子雑誌とかもダメなのね。

 とはいえ今のところ、ネットの見逃し配信などでオープニングがカットされたりという事はない様子。
 顔写真はNGでも、楽曲は平気なのね。

 ……最近シャボンディ諸島編までが追加された見放題配信系じゃ、タキツバが歌ってたOP、ED部分のみがまるっと削除されているという事象に出くわしたモンで、内心ちょっと気になっていたりもした。
 アレは、ジャニだからじゃなくタキツバだからなのかなぁ。色々ごたごたしてるもんな。



 歌唱主のお話は置いておいて、ワンピースのお話に戻るのであればやはり気になるのは映像面。 

 麦わらの一味を中心に、サンジとの決闘から茶会辺りまでを描きつつ、カタクリとの戦いをちょっとだけ先出し……という感じだった前OPだが、今回は完全に「VSビッグ・マム海賊団」に焦点を絞った映像となっている。
 
 故に、WCI組以外のゾロ、ウソップ、ロビン、フランキーの出番はほとんどない。曲の冒頭でちらっと顔見せした後は、ラスト付近で戦闘描写が1カットほど挟まれるのみとなっている。
 随分と思い切った切り口だが、まあ本編に出てこないキャラがOPでのみずっと描かれる、というのも妙な話なので、これはこれで良いでしょう。

 映像の流れとしては以下の通り。

・冒頭、麦わらの一味集合。
 相変わらずと言うか、衣装は魚人島編のものが引き続き採用されている。

 ……ゲームとかでもそうだけど、そろそろ基本衣装の方、更新してあげても良いんじゃないかなぁ。超新星編の頃とかは、物語が進むにつれ初期衣装が採用される事って、減ってたと思うし。
 新世界編は一味全員で行動する機会が少ないから、統一感が出せる衣装がコレぐらいしかないというのもあるのかな。

・鏡世界を駆けるルフィ
・ビッグ・マムとサニー号組(ナミ、チョニキ、ブルック、キャロット、ジンベエ)

・シャーロット家の面々が横にスクロール。まだアニメに出て来てないヤツもいる。
 内訳は左から、ババロア、ブロワイエ、カスタード、???、ダイフク、ズコット、シナモン、スムージー、シトロン、カンテン、サンマルク、???、コンポート、ノアゼットの14名。
 未だ名前の分からん人もいますね。

 シャーロット家大集合とは言っても、本編にて活躍のあったカタクリやオーブン、プリン、そしてまだアニメには未登場のフランペなんかは、このOP映像内でもきちんと個別のカットが与えられている。
 つまりここに挙げられた面々は、単独で尺を割いて貰えなかったその他大勢の烙印を押された格好になるのだった。哀れダイフク。哀れスムージー姐さん。

・ルフィとカタクリが互いの攻撃をぶつけ合うシーン。
 対格差がえぐい。
・ジンベエ、ブルック、ナミ、チョッパーの順にそれぞれのアクションシーン。
 チョッパーにいたっては、怪物強化となりビッグ・マムの剣とやり合うシーンが描かれている。弱小トリオと呼ばれた時代から、出世したものだ。

・ルフィVSカタクリその2。
 ゴムゴムの象銃に対し、それと同等に巨大化させた特大版“力餅”で対抗するカタクリという豪華仕様。

・サンジとプリンが互いに見合うカット。
 「愛が涙と混ざるほしに」という歌詞がいい具合にマッチしている。

・雑兵どもを吹き飛ばすベッジたちファイアタンク海賊団の一枚絵。
 原作第886話ラスト付近の決めゴマに、シフォンをなんとかねじ込んだ感じ。

・ペドロとキャロットのカット。
 からの、くだんの超変化をシルエットで。

・横並びになった一味9人。
 ウソップの肩に乗るチョッパーが可愛い。

・無数の腕から放たれるカタクリの拳を、目を閉じて待つルフィの図。

・ジェルマ5名のアクションシーンが、それぞれ1カットずつ。
 前OPもそうだが、言う程見せ場のなかった彼らにそれぞれ単独の出番が与えられている辺り、やはりなんだかんだで優遇されている。

・ルフィとカタクリの決戦。ルフィのあの変身も、シルエットにて。
 カタクリが口を覆う衣服を取っ払うシーンにて、「ライバルとの絆」という歌詞が流れるのが熱い。
 
・ゾロが鬼斬りを放つカット。
・サンジとプリン、シフォン、ベッジ達が、完成したウェディングケーキを見上げる構図。
・ウソップとフランキーが互いに背を預け、海兵達と戦うシーン。
・フランペとその取り巻き達。
 服が何気に真っ赤っか。紫色くらいのイメージだった。
・ロビンさんが関節技で攻撃するシーン。
 一味集合シーンを除き、ワノ国先行組の出番はそれぞれこのワンカットずつのシーンくらい。

・オーブン、レザン、スナック、ユーエン、10つ子達。

写真 2018-10-11 22 57 06

写真 2018-10-11 22 57 06
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 
 元将星スナックさん、まさかのOPにて顔バレ。

 頭部の装飾が微妙に異なっている気もするが、ここまで堂々と「SNAC」と描かれちゃぁ疑いようがない。
 原作じゃ、頑なにシルエット化されてたのに‥‥‥アレなんだったんだろう。最後までよく分からないヤツよ。

・燃え盛るビッグ・マム。
・麦わらの一味集合絵で締め。
 地味にロビンさんの顔がひどい。


 いやぁ、盛沢山。
 歴代でも中々無さそうなくらい、「今後描かれる作中のシーンを元に製作したOP」であるにもかかわらず、ある程度ネタバレは抑えられた映像になっているとは思う。ワクワク感もすごい。

 ただ個人的に、曲の方は「ONE PIECEの主題歌」としてはイマイチかな……。
 アップテンポ系の曲であるにも関わらず、サビでもそこまで熱量のある曲調じゃないんで、盛り上がりに多少欠ける印象。歌詞と映像のマッチングとか、光る部分も多いんですが。
 まあホールケーキアイランド編の内容を考えると、オープニングが熱すぎてもおかしいか。これは慣れ次第かな。

 あとそういや、折角ロジャー役の後任が決まったタイミングなのに、冒頭のロジャーのセリフは復活しませんでした。
 アレがあると2代目の声が定着しやすくなるし、つけておいても良かったと思うんだけどなぁ。


 OPだけでえらい行数を喰ってしまった。以下、本編感想に参ります。
 


>パティシエ3人組

 ド頭から鏡世界内を蛇行しながら走り寄ってきたり、カタクリを称賛しまくって完璧な前フリをこなしてみたり、ルフィを煽りまくってみたりとテンションがやたらと高い。
 しかし仮にも5億の首であるルフィ相手に、平然と会話したり煽ったりできる胆力は地味に凄い気もする。カタクリ達からしたら弱小でも、この3人からしたら十分バケモノだろうに。

 彼らがカタクリのために用意したドーナツは5種類。その内3種類には、アニメではその素材が事細かに解説されている。

 素材の出どころが空島だったり、天竜人も好んで使うらしいものだったりと無茶苦茶に豪華。というか空島の牛からとったミルクって、青海にも出回ってるのか……。ジャヤじゃ嘲笑の嵐だったけど、新世界じゃもう一般的な存在なんだな。

 あるいはビッグ・マム海賊団が、空島へ訪れる手段を確立させているのか。そういやカイドウも空島に軽々と行ってるし、四皇ともなれば容易い事なのかな。
 水蒸気のオバケだと思ってたけど、ゼウスも案外ホンモノの雲にソウルを入れたものなのかもしれない。

 そしてこのドーナツに使われる生クリームは、なんとあのオペラから分けて貰ったものらしい。
 ご存知の通りオペラさんは現在絶賛絶命中のため、これはオペラの遺作とも呼べるクリームとなる。

 弟の遺作を用いたドーナツか……カタクリさん、どんな気分でメリエンダしてたんやろ。あの恍惚の表情、あれは「少しでも美味しく食べてやろう」という想いの表れだった……?

 いや、多分あとでソウル戻せるんだろうし、そこまで深く考えてないかもしれんけど。


 また「舌が焼けるほどの甘さ」というフレーズが出てきたが、これまたオペラの言っていた「『甘い』という力」に通ずるものがある。
 甘みという攻撃概念を持つ彼のクリクリの実だが、結局のところアレはどういう理屈の攻撃だったんだろう……?

 まあ悪魔の実って、結構「イメージ」で能力が生まれるところもあるっぽいから、彼らの場合「甘さ」に対してそういう概念を持っているからこそ、身体を焦げ落とすほどの攻撃力が発生する……のか?



>モチの社

 原作からして「随分と凝った建物を作ったなぁ」という感じだった社だが、アニメでは更に引き戸の開閉音までをも再現している凄まじいコダワリ具合だった。
 モチを素材にして、どうやったらそんな音が……。
 この造形の完璧さ、きっとニコニコ動画とかにアップしたら、凄い再生数を稼いでくれると思う。「餅で社を作ってみた」とかってタイトルで。
 
 しかしコレ、ルフィに壊された際には音を立てて砕けており、どう見てもモチの硬度ではない。
 原材料がモチとはいえ、社として完成された後は、石やなんかと同等の硬さにまで変貌しているみたいだ。
 
 そんな事が可能なら、“加々身モチ”の時もモチをかたーくしておけば、ルフィに食い破られる事もなかった……かもしれないが、正直今のルフィならちょっと硬いくらいのモチなら食い尽くせそうだから困る。



>ケーキ作り

 毎度プリンがおもしろ反応を見せて煙を噴くという伝統芸がお決まりとなって来たプリン劇場だが、今回は「サンジとシフォンのやり取りに激しく嫉妬する」というちょっと違ったアプローチを入れて来た模様。

 まあオチはいつも通り目をハートにして倒れるプリンの図である辺り、客層が求めるモノを理解したコントになっていると言える。

 しかしサンジはサンジで、メロリンしてない時は天然の女ったらしだな……。シフォンにケーキ食わせて貰ってたけど、既婚者やぞ、その人
 ベッジが見てなくて良かった。サンジが殺されかねない。


 また今回から、休業に入った沢城さんに代わり桑島法子さんがプリン役に。
 正味あまり声優に関する知識がないんですが、今回の代役もこれといって違和感はなかったかな。
 「ああ、そういや今回から変わってたんだなー」ぐらいの感じで。前の演者さんに寄せる感じで演技してるのかな。



>穴までうましドーナツ

 原作で描かれた時は何かと物議を呼んだ例のシーン。
 人気キャラのカタクリを語る上でも外せないシーンであり、今回のアニメ化に至ってもやはり「カタクリ役の杉田さんがどう演じるか」というのは見逃せない箇所であった。

 放送までの個人的な感覚としては、期待半分、不安半分といった感じ。このシーンを「ギャグ的なシーン」と捉えるか、「カタクリのキャラクター性を深める重要なシーン」と捉えるかで、解釈が割れるところでもあったからだ。

 何よりやはり「杉田さんが演じる」というのも、ハッキリ言って不安要素ではあった。
 銀魂に代表される様な遊びの入った芝居が持ち味の方、という印象だったので、このシーンでも羽目を外した芝居になってしまうのでは、という不安を持ったりもした。
 個人的に、このメリエンダのシーンは「カタクリが唯一本来の自分を見せる至福の瞬間」であり、
「マジメキャラがはっちゃけて見せるギャグシーン」などではなかったからだ。


 そして訪れた放送日当日。
 社が破壊されてから、CMを挟み、カカオ島でのオリジナルシーンを挟み、焦らしに焦らされ待つこと数分。
 そして描かれたのは、恍惚の表情でドーナツへの想いをリズムに乗せて口ずさむという形での演出であった。

 これはハッキリ言って、個人的な解釈とガッチリ合致していた
 真面目すぎず、ふざけすぎず、イメージを破壊しすぎず、しかし今まで描かれて来たカタクリ像とはまったく異なる声色。
 一人ドーナツを食すこの瞬間が、ただひたすらに幸福であるという感情が伝わって来る、絶妙な芝居だったと思う。

 何より、直後の荒々しさとのギャップが良い。
 平静さを欠いたことにより粗暴さの加わった声色からは、「食事する姿を見られた」事への動揺と怒りが分かりやすく含まれている。純粋な迫力も合わせて、素晴らしいパフォーマンスで楽しませてくれた。


 いやもう最高でしょ。言う事ナシ。圧巻の演技力。
 不安要素と捉えていた事を謝りたいくらい。完璧に魅せてくれるお芝居でした。

 しかし改めて見ても、粛清されたパティシエ達は可哀想だなぁ。
 いやそれだけ余裕がなかったと言うか、真の姿を見られたというのが大変な事なんだけども。まさか彼らも、あの優しいカタクリに始末されるハメになるとは思ってもなかったろう。



>「おれと互角だと思ってんじゃねェ」

 アニメにて追加されたセリフであり、前回の「お前をみくびっちゃいない」というセリフとは多少矛盾した言葉。

 しかし実際のところ、カタクリにとってはこの言葉こそが本心なんだろう。本当に「見くびっていない」のならば、(メリエンダのため速攻で勝負を終わらせなければならないとはいえ)、もっと他に方法はあったハズ。
 ルフィの技を模倣などせず、最初から“覚醒”の技でどんどん攻め立てていれば、今頃ルフィはすでに倒れていたかもしれない。

 言葉では「油断はしない」と言えど、実際にはカタクリとルフィの戦力は雲泥の差。懸賞金だけで見ても倍以上。これで本当に油断をしない、というのは、流石のカタクリといえど難しい話だろうと思う。
 実際、アニメ第851話では、ルフィの事を「格下」と断言していたし。

 そしてこの時点で、ルフィを「格下」と見下していた事が、以降の見せ場に繋がっていくのだ。



【登場した技】 
ゴムゴムの象銃エレファントガン
使用者:ルフィ

 ルフィが使用し、カタクリがメリエンダを愉しむモチの社を破壊した。


角モチ
使用者:カタクリ

 能力により角張らせた腕に武装色の覇気を纏わせ、相手を殴打する技。
 食事する姿を見られた事で平静さを欠いたカタクリが使用し、逃げようとするパティシエ2人を殴り倒した。
 ルフィの武装色を纏った拳と撃ち合った際には、相手の上を行く武装色により痛手を与えている。
 更にアニメでは、怯んだルフィに対して連続で拳を振るい、幾度となく攻撃を直撃させた。


雨垂モチ
使用者:カタクリ

 周囲の地形をモチへと変え、複数の巨大な触手の様にして操り相手を貫く技。
 ルフィへの物理攻撃が通用しなくなった際に使用したが、ギア4への変形を遂げたルフィが上空へと跳んだため、当たらなかった。
 アニメでは更に、ギア4となったルフィに対しても攻撃を続行。無数の触手によりルフィを追い、圧殺しようとしたが、ギア4により空中での機動力を得たルフィには全て回避された。


ギア4
使用者:ルフィ

 カタクリとの戦闘にて使用。
 今回は発動を止められる事無く、“弾む男バウンドマン”への変身を成功させた。


ゴムゴムの猿王銃コングガン
使用者:ルフィ

 “弾む男”へと変形したルフィが使用。
 カタクリを武装色を纏ったガードの上から殴り飛ばし、吐血させるに至った。



【声の出演】
ルフィ・・・・・・田中真弓
サンジ・・・・・・平田広明

カタクリ・・・・・杉田智和
プリン・・・・・・桑島法子
シフォン・・・・・久川綾
ブリュレ・・・・・三田ゆう子
オーブン・・・・・木村雅史

パティシエ・・・・増谷康紀 菊池正美
         各務立基 
WCI31・・・・・・荒井聡太 岡本寛志
         坂井易直
ナレーション・・・大場真人