■第8話“思い出の島”■ |
兄への想いを整理したジャンヌは、気持ちを新たに島の調査へと踏み出す。
……が、実のところジャンヌには、「海賊増加の原因」を探るにも、その心当たりがなかったのである。
初っ端から行き詰ってしまったルフィとジャンヌ。
彼らは「とにかく人から話を聞かない事には手掛かりは見つからない」とばかりに、島中をシラミ潰しに探る事となる。
話が展開し始めたと思ったら、またお使いフェイズに戻ってしまったの巻。
というワケで、第8話では仲間集めの時と同様、シナリオ進行に必須のサイドミッションを順々にクリアしていく事になります。
重要なミッション以外は、話の概要を紹介するぐらいの感じで。
■サイドミッション:“大事なもん”
「海軍派のテオ」という人物が、ジャンヌと口論になっている現場を目撃したルフィ。どうやらテオが家族と不仲になっている事を心配したジャンヌが、一度きちんと父親と話をする様に薦めた事が発端らしい。
テオの弟である「反海軍派のユーリ」、そして彼ら2人の父親である「一本気なレイモン」は、テオとは異なり反海軍派の人物だった。だがかつては毎日の様に海軍と戦っていたレイモンも、今ではすっかり牙が抜け、大人しくなってしまった。
そんな父親の腑抜けた態度に怒りを見せたテオは、海軍派に転身し家を飛び出してしまった様だった。
レイモンが海軍との戦いを止めた理由、それは妻の死にあった。
彼が海軍との戦いに明け暮れた事で、彼の分まで働いて家を支えようとした妻は、過労から命を落としてしまった。それによって、本当に守るべきものを見失っていた事に気付いたレイモンは、海軍との戦いから身を引き子供達を守る事に尽力する様になったのだ。
彼ら家族の仲を取り持つ事になったルフィは、以前ウソップと工具の事で揉めた鉱山のバーンから、テオが砂浜に向かった事を聞き出す。どうやらそこは、死んだ母との思い出の地であったらしい。
そしてその頃、弟であるユーリもまた、同じく砂浜に向かっていたという。
ルフィとジャンヌ、レイモンは、彼らを探し砂浜へ。だがそこでは、以前ソーギョク町を襲った、あのロボットがテオ達を襲っていた。
子供達のピンチに、今が戦う時と立ち向かうレイモン。その姿に、今まで戦いを捨てていた親父がどうして、と、戸惑いを見せるテオ。
だがロボット達は強く、レイモンでは到底太刀打ちできる相手ではない。ルフィは彼らを救うため、ロボット達と戦い、これを撃破する。
レイモンが立ち向かう姿を見せた事で、テオは父親の事を見直す結果に。弟のユーリもまた、反海軍の活動に熱くなりすぎて、目的を見失っていた事を反省するのだった。
家族のいざこざが解決した一方で、ジャンヌは複雑な表情を浮かべていた。
彼らを襲ったロボット。あれもまた、アイザックが言っていた様に、保管庫から盗まれたものなのかと。
ロボットはなぜ島民を襲うのか。そしてその行動の裏に、自身の兄が関わっているのではないかと、疑念を抱かずにはいられないのだった。
■サイドミッション:“想い合う心”
ルフィが町を駆けていると、「麦わらのルフィさんなら助けてくれるはず」と呟く女性の姿が。
彼女は「情熱的なエマ」。以前、スチール街で「監獄長がルフィを捕らえる為に動き出した」という噂話をしていた人ね。監獄長、全然動いてなかったけど。
(プレイ日記第4回参照)
ジャンヌからルフィの事を聞いていたというエマは、ルフィにお願い事があるという。
その内容は、エマ自身とその恋人を、ルフィに誘拐して欲しいというものだった。
何とも珍妙な頼みだが、ジャンヌによれば、エマとその恋人は既に破局したはずであるとの事。だがそれは、エマの父親が勝手に流した噂だった。反海軍派であるエマの親に対し、恋人の親は海軍派。上手く行くはずがないと踏んだ父親は、エマ達の仲を裂こうとしたのだ。
親たちのいるこの島では、共に幸せな生活を送る事ができないと思ったエマたちは、監獄島を出て別の島で結婚しようと考えた。そのため、無法者であるルフィ達による誘拐というテイを取り、島を出たいと言うのだ。
自分達の幸せの為だけに人様に罪を負わせるな。
だがどの道、誘拐をしようにもサニー号は破損しており、船を出せる状態ではない。わざわざ島を出ずとも、時間をかけて互いの両親を説得した方が良いと言うジャンヌだが、エマたちには「時間をかける」という選択肢が取れない理由があった。
エマの恋人には、親が決めた婚約者がいたのだ。
このままでは、エマの恋人は意に反する結婚を強いられてしまう。2人が幸せになるには、もう親を説得している暇はなかったのだ。
冷静さを欠いて飛び出していってしまったエマに代わり、彼らの親と話してみるというジャンヌ。「イヤなら自分でイヤって言えばいいじゃねェか」と呆れ気味のルフィも、ジャンヌの話し合いの場に同行する事に。
エマの父親である「反海軍派のウォル」のもとに行くと、偶然にも彼はエマの恋人の母親である「海軍派のイライザ」との口論の真っ最中だった。
話を聞けば、エマとその恋人が、書き置きを残していなくなってしまったと言うのだ。
彼らが島を出ようとしているなら、港の船に密航しようとしている可能性が高い。エマたちを止める為、港へと向かうジャンヌ達。だが港では、もう1つの思惑が渦巻いていた。
海賊達が、奴隷となる若い男女を捕らえたと言うのだ。
捕らわれた男女というのはエマ達のことかもしれない。だが港には多くの海賊が滞在しており、無闇に暴れれば危険を伴ってしまう。
ルフィ達は奴隷の話をしていた海賊にのみ接触するため、身を隠しながら港の中を進んでいく事に。
(「ONE PIECE WORLD SEEKER」より)
タル隠れスニーキング再び。
しかもこれ、普段と違って「見つかった瞬間にゲームオーバー」なミッションなため、地味に難しい。
あかん、いつも「見つかったら素直に全員ブチのめせばOK」なスタイルを貫いて来たツケがここに来て。
海賊船に忍び込むと、奴隷の話をしている巨漢海賊を発見。
彼らの話を盗み聞いたところ、どうやら奴隷たちは倉庫の中に閉じ込められているらしい。
船の出航まで時間がない。ルフィは限られた3分間という制約の中で、エマ達を探し出す事に。なんだかこのサイドミッション、さりげなく色んな条件を課して来ますね。
船の外にある倉庫へと辿り着いたルフィは、結局見張りの海賊を全員纏めてブッ飛ばし、折角静かに侵入した意味を無としながらも、捕らわれたエマとその恋人である「紳士的なジャッキー」を救い出す。
無事に親のもとへと帰る2人だったが、「海軍派/反海軍派の子と付き合った事で、大事な子供が危険な目に遭った」と感じた彼らの親は、ますます激昂。2人の仲を引き裂こうとする姿勢を、より強くしてしまう。
だがジャッキーは、「この島にいてもそれは同じだ」と反論。愛する者と一緒になる事も許されず、自由を奪われた生活は、まさしく「親の奴隷」そのものであると。
親の思想の違いなど関係ないと、結婚の意志を強く表明する2人。だが親たちも、反対の姿勢を緩めようとはしない。
そんな彼らの口論に、ルフィは首を傾げる。
ルフィ「何でそれをお前らが決めるんだ? 決めるのはこいつらだろ?」
イライザ「決めた結果奴隷にされかけたのよ! また同じような事があったらどうするの!」
ルフィ「お前らが助けてやれよ!!! 家族だろ!!!」
無茶を言うな。
その後、なんやかんやでウォルもイライザも納得してくれました。
めでたしめでたし。
……恋人の婚約者の件、どうするんだろう。
プレイしてる間、ずっと
(・_・)
↑こんな顔してたのはナイショだ。
■サイドミッション:戦争屋
もう一度アイザックに会って話をしようと、海軍基地へと訪れたジャンヌ。しかしアイザックは、相変わらず取り合う様子を見せはしなかった。
だがその際、ジャンヌは海兵達から、気になる話を聞いていた。ハルコンポートに、“戦争屋”と呼ばれるジェルマ66が訪れたと言うのだ。
ジェルマと言えば、空想上の「悪の軍隊」。実在さえもしないハズの者たちの存在に、懐疑的な目を向けるジャンヌ。
だがルフィは、その名前を知っていた。
そして、彼らがルフィの仲間、サンジの家族である事も。
……え?
ルフィ、ジェルマともう会ってるの?
という事は、このワールドシーカーという物語は、ホールケーキアイランド編を経験した後の時系列という事になる。
しかし物語のプロローグで、「ルフィの懸賞金がまだ5億のままである」という事は、海兵達の口から語られていた。
つまり原作のパラレルワールドであるこの物語は、ホールケーキアイランド編の途中で分岐した世界……ルフィ達がトットランドで大事件を起こさず、速やかにサンジを連れ戻して脱出した世界という事になるんだろうか。
麦わらの一味全員(+ロー)でWCIに潜入し、ささっと目的を果たして脱出。連れ戻す際、ジェルマとも多少コトを交えて顔見知りに……みたいな流れか?
原作では共闘した筈の彼らと再び敵対関係になっているのも、この世界ではそもそも「サンジが茶会でヴィンスモーク家を救い出す」というイベントが発生しなかったため、関係性に変化が生まれていないんだろう。
ともかく、ジェルマ66が来ると分かっては放ってはおけない。またサンジを連れて行こうと言うなら、今度こそ奴らを倒さなくてはならなくなる。
(「ONE PIECE WORLD SEEKER」より)
ハルコンポートへと向かうと、そこには情報通りジェルマ66……サンジの兄弟であるイチジ、ニジ、ヨンジの姿があった。
「出来損ないのサンジの仲間か」と、お得意のうすら笑いを浮かべるニジに怒りを覚えながら、この島に来た目的を問うルフィとジャンヌ。
ジャンヌの美貌(そういえば美人設定だったのね)に一瞬メロリンモードになる彼らだが、島に来た目的については「教えられない」と。
サンジを奪いに来たと言うのなら、黙って見過ごすわけにはいかない。
臨戦態勢を取るルフィに対し、ニジも応戦の構えを……というところで、イチジからの制止が入る。
イチジ「あの男との取引の時間が近い
この島に来た“本来の目的”を忘れるな」
プレイヤー視点で見れば、この「取引」の相手がアイザックである事は周知の事実。
だがそんな事を知るよしもないジャンヌは、イチジの言う「取引」の相手が気になる様子。島に海賊が増えた原因が、ジェルマ66にあるのでは……と考えるのだった。
取引の事が気になるジャンヌとルフィは、イチジ達を追いスチール街へ。
2人は手分けして、イチジ達を探す事になる。
何やら海賊らしき男と話をしていたイチジを見つけたルフィは、ジャンヌの指示により、まずは彼に見つからないよう、こっそりと尾行する事に。
まあ、正面から尋ねて教えてくれるワケもないからな……。
ちなみに、この時にイチジと一緒にいた男はテイクダウン(背後からの奇襲)で倒せるんだが、誤って武装色モードでテイクダウンを発動してしまうと、“象銃”でブン殴った際に大きな音が立つためにイチジに見つかってしまう。
きちんと見聞色モードに切り替えてからテイクダウンを繰り出すのが吉。私はやらかしました。
イチジの背後をつけていくと、どうも彼は町にいる海賊達1人1人と、何かの密談をして回っている様子だった。
これも「取引」の一環なのか……?
周囲の気配を敏感に察知して振り返ってくるイチジに見つからない様……
(「ONE PIECE WORLD SEEKER」より)
ビルの上に登ってみたり……
(「ONE PIECE WORLD SEEKER」より)
ガケの上に隠れてみたり……
アグレッシブすぎる尾行を繰り広げるルフィさん。
その努力の甲斐あって、辿り着いた先ではニジが1人の海賊と話をしている現場を発見。
ニジ「おれ達との取引にこんな下っ端を寄越すとは
ヴィンスモークもナメられたもんだなァ?」
イチジ「見た目に惑わされるな
この男……それなりに腕が立つようだ」
と、初っ端アホの子を露呈するニジ君であった。
イチジ達の目的……それは、「例の武器」とやらを手に入れる事にあった。
その会話を聞き取ったルフィ。
だがイチジ達は、既にルフィの存在に気付いていた。
ヨンジも姿を現し、3人のジェルマが集結する。
取引の邪魔となるルフィを始末するべく、勝負を仕掛けてくる彼ら。
このバトルは若干特殊な仕様となっており、3人の体力バーは共通。
そして3人は常に同時に場に存在するワケではなく、適当なタイミングで入れ替わりながら攻撃を仕掛けて来る事になる。(複数人が同時に出てくるタイミングもある)
(「ONE PIECE WORLD SEEKER」より)
ブラスターによる空中浮遊。
「ステルス」により透明化した状態での攻撃。
機械化された腕を伸ばしての打撃。
そして赤い閃光を纏った“火花フィガー”。
見事なコンビネーションを見せながら、多彩な攻撃でルフィを翻弄するジェルマ66。
ハッキリ言って……クソ強い。
パシフィスタだのたしぎだの、生ぬるいボス戦が多かったワールドシーカーの戦いにメスを入れるかの如き、かなりの強さ。
複数人を相手取る辛さもあるのだが、何より厳しいのがその機動力。
空中に浮いている間は中々手出しができないため、基本的には相手の攻撃を受け切って、その後隙を突いて攻撃を仕掛ける……という戦法になるのだが、その隙をブラスターによる後方へのシフト移動によって回避されたりするため、攻めるタイミングが難しいのだ。
こちらが攻撃を外した事で生じた隙を逆に突かれ、後続のメンバーからの反撃を喰らう……なんてこともままある。
更に原作でもパワータイプであったヨンジの繰り出す空中からのドロップキックなどは、武装色によるガードが不可能な上、着地時に放つ衝撃波により攻撃範囲も広め、その上攻撃力も高く、装備が整っていないと一撃で半分近く体力を持って行かれる(ハードモード基準)ため、かなり辛い戦いを強いられる事になる。
原作だとそこまで滅茶苦茶強いって程の印象ではなかったが……やるじゃないか。
まさかワールドシーカーのボス戦で、ここまで苦戦させられるとは……。
しかしそうなれば、こちらにも考えがある。
軍隊故の統率された動き。
改造によって会得した圧倒的なパワー。
科学力の結晶である機動力。
それらを打ち倒すため、わたしが編み出した対抗策とは…………!!
(「ONE PIECE WORLD SEEKER」より)
蹴る。
逃げる。
そう……
みんな大好きヒットアンドアウェイ戦法。
このコスずるくも恐ろしく地道な作業が、ジェルマ66相手には何気に有効だった。
何せこの敵……特にヨンジには、武装色のガードがあまり有効ではない。
自分は基本的に、バトルにおいては武装色モードを使う事が多く、スキルも武装色を強化するものを中心に獲得している。
そのため、見聞色モードにおける攻撃力があまり育っておらず、攻撃を喰らわせても雀の涙ほどのダメージしか与えられないのだ。
だが使う。
なぜなら、武装色のガードよりも、見聞色の“剃”による高速移動や回避の方が、対ジェルマ66においては受けるダメージを圧倒的に軽減できたからだ。
そして攻撃力の育っていない見聞色モードでは、たとえコンボを連続で叩き込んでも、与えるダメージはさほど高くはならない。
攻撃の時だけ武装色に切り替えても良いが、武装色の攻撃はモーションの隙が多く、仮に攻撃を避けられてしまうと立て続けに攻撃を叩き込まれてしまうのだ。
ならばいっそ、「攻撃を喰らわない」事に比重をおき、1発1発を安全に当てていく事で長期戦に持ち込んだ方がマシだと判断したからだ。
そしてこのゲームは、交戦していない間は体力が自動的に回復していく。
つまり多少ダメージを受けたとしても、逃げ回っていればいずれダメージは癒えていくのだ。
だからルフィは逃げる。
もはやこのゲーム画面に、原作ルフィが見せてきた雄姿など存在していなかった。
かつてドレスローザでは、「逃げるのは2年前で終わり」だと言ったが、アレはウソだ。
ビッグ・マムからも逃げまくってたんだから問題ない。
勝つために逃げ回って何が悪い。
この判断、果たして正しかったのか間違いだったのか……?
知らん!!
だが私は勝った!!!!
10を越えるルフィの屍を築き上げたその先で、勝利を掴んだ!!!!
ありがとう「逃げる」という戦い方!!
ありがとうジョースター家!!
ありがとう鳥居みゆき!!
あっちは「ヒットエンドラン」だけど関係ねぇ!!
ありがとうヒットアンドアウェイ戦術!!
(※大苦戦によってテンションがおかしくなった者の末路を見納め下さい)
ジェルマ66との激戦を繰り広げたルフィ。
その戦いを止めたのは、以外にも彼らとの取引を行おうとしていた男だった。
男は何者かの指示により、ジェルマ66との取引に参じた人物。
そして男が仕える人物は、ジェルマ66との取引の条件に「時が来るまで 麦わらのルフィには手を出すな」というものを課していたのである。
なぜ、取引の条件にいち海賊を指定するのか。
疑問を抱くジェルマ66だが、当の取引相手が問題ないと言うのであれば、彼らにとってもルフィを始末する理由はなくなった。
イチジ達は取引の日取りを改める事を伝えると、その場を後にするのだった。