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アニメ版 ONE PIECE
第880話
「サボ動く 革命軍全軍隊長登場!」 


【原作の対応話数】
90巻 第904話


もくじ
あらすじ
原作からの変更点
感想・妄想
登場した技
声の出演



【あらすじ】
 世界会議を前にして、カマバッカ王国には革命軍の幹部達が次々と集まっていた。元々の本拠地であったバルティゴの壊滅後、革命軍はイワンコフの治めるこの国を、新たなる総本部に据えたのだ。
 自身の義弟が報じられた新聞を手にしたサボは、その世界的な大躍進に対し喜びを隠そうとしなかった。だが彼らもまた、何の目的もなくここに集結したわけではなかった。来る世界会議における、天竜人への「宣戦布告」。その作戦を固めるため、集まったのだ。

 一方、ルルシア王国の港町では、黒ひげ海賊団の傘下である海賊“桃ひげ”が、世界会議に伴い手薄となった町を襲撃していた。
 勝ち目のない強者を相手に、逃げ惑う事しかできない町人達。そこに現れたのは、奇抜な姿をした4人の男女だった。
 革命軍軍隊長。東西南北に散っていた筈の彼らが、一点へと集合していたのである。

 ベロ・ベティが旗を振るえば、町人達に立ち向かう勇気が沸き立つ。コブコブの実。人々の内なる力を呼び覚ますその力こそが、彼女の能力だった。
 人々は力を奮い立たせ、海賊達に挑む。モーリーやリンドバーグ、カラスの援護を受けながら、町人達は遂に自らの力で、桃ひげ海賊団を撃破して見せるのだった。

 立ち上がる弱者を見捨てない。それこそが、革命軍の持つ思想の一つだった。
 町の危機を救った彼らは、革命軍の総本部へと向かう。天竜人を、引きずり降ろす。作戦決行の時は、既に近くまで訪れていた。


【原作からの追加点・変更点】
※セリフの変更点は細かい差異が多いため、気になった箇所のみ紹介


・シーンの順序変更。
 サボ達がカマバッカ王国に集結しているシーンが後に回され、桃ひげがルルシア王国を襲っているシーンから話が始まっている。

・桃ひげ海賊団がルルシア王国の港町に砲撃を行う描写追加。

桃ひげが海兵3人を一太刀で払いのける戦闘シーン追加。

・「穴埋めの海軍が何だ!!!」という桃ひげの台詞が、「海軍が何だ!!!」に変更。

モーダが町を襲う海賊達から逃げようとするシーン追加。しかし回り込まれ、道を塞がれてしまっている。
 またこの際、モーダがミルクの入ったビンを抱えている様に変更。

・モーダが大切に抱えるビンを、桃ひげが奪おうとするシーン追加。
 この際モーダは、そのミルクが村の子供達のための大切なものであると発言している。

・原作ではモーダの発言から「天上金」の存在を知った桃ひげだが、アニメでは最初からこの町に天上金がある事を知った上で襲撃している。

・モーダがベティの胸元に倒れ込んだ時の擬音が削除。

モーリーの出現に困惑する町人の、「誰なんだ一体……海兵か!?」というセリフの内「海兵か!?」の部分が削除。

「あなたは!?……あなた達は一体…」という町人のベティに対するセリフが、モーダのものに変更。

・原作ではカラスと共に屋根の上付近にいたリンドバーグだが、アニメでは遠方から背中のジェットパックを使って飛んでくる様に変更。
 それに伴い、桃ひげの部下の「船長!あそこにも2人!!」というセリフは、カラス1人を指すものに変更となった。

・リンドバーグがジェット噴射で飛んで来た際、風圧でスカートがめくれかけたモーリーが「やだぁ~」と言いながらスカートを抑える描写追加。

・原作ではブツブツと呟くだけで聞き取れなかったカラスのセリフが、アニメでは小声ながらも明確なものに。
 それぞれのセリフは以下の通り。

 ・登場時:「無抵抗の人々を傷つけやがって…」
 ・軍隊長集合時:「もうお前らの好きにはさせない」「止めても無駄だぞ」
 ・桃ひげらにキレる時:「おれはこいつらを許さない!」
 ・烏に敵の武器を奪わせる時:「武器を奪え!」


・サニー号のシーン追加。ブルックが鼻唄を歌いながら釣りをしている様子が描かれている。

・チョッパーに包帯を巻いて貰っているルフィが、新聞を読んでいるナミに「革命軍のニュース出てねェか?」と尋ねるシーン追加。しかし、その日の新聞に革命軍の記事は載っていなかった。
 またこの際、ナレーションによる「革命軍」およびドラゴン、サボの解説が挿入されている。

ドラゴン、コアラを始めとした革命軍の面々が、カマバッカ王国を訪れた際のシーンが追加。
 この際ドラゴンは普段通りの格好だが、コアラ達はフード付きのローブを纏っている。

・ドラゴン達よりも一足早くカマバッカ王国に到着していたサボが、寝そべりながらルフィの新聞記事を読み、その懸賞金の上昇に喜ぶシーン追加。

・ドラゴン、サボ、イワンコフ、コアラ、イナズマの登場時、名前と肩書のテロップ紹介が追加。この際のコアラの肩書は「革命軍魚人空手師範代」となっている。
 また原作ではカマバッカ王国を訪れているか不明だったハックの姿が、テロップ紹介と共に描写されている。

・コアラの「顔がつったんですよね参謀総長」というセリフの内、「参謀総長」の部分が削除。
 代わりに作戦会議の開始時に「出番だよ 参謀総長」というセリフ追加。

・リンドバーグからの電伝虫を受けたサボが、「無事ならいい」というセリフの直後には通話を切っている描写追加。

・ベティが町人達を扇動する際、旗を振るう描写が追加。その際に発生した風圧を受けた町人達に、コブコブの力が発揮される様な演出となっている。

・コブコブの能力によって力を得たモーダが桃ひげを殴りつける際、「ミルクを…返せぇーっ!!」というセリフ追加。

・桃ひげの5200万という懸賞金に対し、モーリーやリンドバーグが「大した事ない」と言うシーン追加。

・「黒ひげ様が…黙ってねェぞ」と言う桃ひげを、モーリーが「もう!そこの男子うるさい!」と言いながら素手で潰してしまうシーン追加。

・ベティから革命軍の連絡先を貰った町人が、アニメではモーダとなっている。

・コアラが軍隊長達から、集合地へ向かっているとの連絡を受けるシーン追加。
 またその際、サボの「それじゃあ行こうか…天竜人を引きずり降ろしに!」というセリフ追加。



【感想・妄想】

■本日のオープニング映像

 週替わりの差し替え部分は、
・ドラゴン、コアラ、イワンコフそれぞれのシーン
・カマバッカ王国でルフィの記事を読むサボ
・ルフィがナミに、革命軍の記事が出ていないかを尋ねるシーン
・軍隊長それぞれの登場シーン

 と言った感じ。
 開幕ババンっとアップで出てくるドラゴンの顔がコワイ。



■ルルシア王国

 前回、世界会議へと向かう最中に王女コマネを誘拐されたルルシア王国
 一方本国の方は、警備が手薄になった隙を突いた桃ひげ海賊団の襲撃を受けていましたとさ。

 不幸すぎるやろルルシア王国……。
 しかも国の状況は決してよろしくなく、天竜人に納める事が義務付けられている天上金の支払いに追われ生活が困窮している模様でした。


 国民達のこの生活状況を頭に入れた上で見ると、前回のコマネ姫の「お金なんかいくらでも払ってくれるわ!!」という発言も、また違う見方が出来てくる。
 ルルシア王国に、誘拐犯に支払う身代金など本当にあったんだろうか。


 まあ勿論、王女という立場であるコマネが国の政治や経済に関わっている保証などない為、単純にコマネがルルシア王国の財政状況を知らなかったという可能性もある。

 しかし町人達の「王様と天竜人に納める“天上金”だけ」という言葉を聞けば、天上金の納め先というのは天竜人だけでなく、王様も含まれている様だった。

 天上金と言うのは、リク王曰く「各国の天竜人への貢ぎ金」。
 おそらく本来、天上金と言うのは国民から徴収した税金の一部分を、国家から天竜人へと納めるものなんだろう。

 だがこの国では、その天上金が国王にも流れている。
 つまりルルシア王国の国王は、天上金を民から余分に徴収し、余剰分を自身の懐の肥やしとしているんじゃないだろうか。
 国民達はそれを知りながら、新世界の海の過酷さゆえに他国へ亡命する事もできず、辛い生活を続けているのだ。

 まあ天上金についてはただの推測だが、そもそも世界会議への参加を許可された50の国家に選ばれる国が、ここまでの貧困状態にあるということ自体がおかしい。
 アラバスタやドレスローザだって裕福な国家ではなかったが、それでも金銭事情だけで言えば、最低限の生活ができる状態にはある様だった。

 ルルシア王国の民がこうも困窮する原因のひとつに、ルルシア王家の悪政が関わっている可能性は大いにあるんじゃないかと思う。
 ベティがモーダに革命軍の連絡先を渡したのも、「国家と戦う覚悟を決めたら連絡しなさい」という意図もあったのかもしれない。



■ミルク売りのモーダ

 ワダツミに続き、扉絵連載を見ていないとピンと来ない人物第2弾。
 と言っても、こちらはあくまでも小ネタ程度の話だが。

 一応解説しておくと、モーダというのは原作において、扉絵連載「エースの黒ひげ大捜査線」に登場した人物。
 食い逃げに加え、ティーチと間違えて町医者を蹴り飛ばしてしまった事で川流しの刑にあったエースを、下流の牧場で救い上げた少女だった。


 ルルシア王国の状況を考えると、町でエースがやらかした食い逃げに暴行という行動は中々にヒドい……と言いたいところだが、どうも扉絵連載時に登場した町は、そこまで貧窮した状態にある様には見えなかった。
 この2年間で一気に貧困化が進んだんだろうか?

 もしくは、王国の中でも今回登場した港町だけが、特別貧乏だったのかもしれない。
 エースは町から川に流されてモーダの牧場までたどり着いているので、港町がこの牧場付近にあるならば、「エースが食い逃げを働いた町と、今回の港町は別のもの」という可能性も、まああるだろう。

 モーダの両親は海軍のコックであり、牧場で採れるミルクはG-2支部御用達のもの。
 海軍とのコネは少なくないだろうが……どうも、海兵はあんまり役に立たなかったみたいね。基地長のコーミル中将も、今はマリージョアの方だろうし。


 アニメではミルクの入った大瓶を大事に抱え、扉絵連載時代にあった「ミルク売り」としてのキャラクターを大いにアピールした。
 このミルクは、彼女曰く「村の子供達」のためのものらしい。

 「村」という事は、少なくともこの港町にいる子供達のためのものではない。にも関わらず、モーダはこの町にいた。つまり彼女は牧場で採れたミルクを届けるため、港町を経由して村へ行こうとしている最中に海賊の襲撃を受けてしまったという事になる。何という不運な……。

 しかしこのミルク瓶、何人もの子供が分け合って飲む分にしては、ハッキリ言って小さすぎる。これでは200mlの牛乳瓶で換算して、5、6本くらいにしかならないだろう。
 それほど人数の少ない小村だったのか。あるいは、モーダの牧場にて採れるミルクの量自体が、2年前に比べて減ってしまったのだろうか。
 ミルク瓶一本をああも頑なに渡したがらなかったのも、一度失ってしまえばそう簡単に次のミルクを売ってあげる事ができなくなってしまうからなのかもしれない。


 原作ではあくまでも「小ネタとして登場したモブキャラ」ぐらいの立ち位置だったが、アニメでは台詞も増え、桃ひげを撃破する決めシーンもハデに演出されていた。
 ベティの鼓舞を受けた事で、そこらの棒っ切れを振るい懸賞金5200万の海賊を打倒する姿にはきっとファンも増えた事だろう。モーダ流棍棒術の使い手として、ぜひ革命軍に入隊して貰おう。




■桃ひげ

 「黒ひげの威を借りるしょっぱい悪党」ぐらいの印象しかなかった彼だが、アニメでは海兵3人を相手に剣を振るうシーンが追加。
 所詮はヒラ海兵相手なので特に評価が上がる程ではないが、刃で直接斬らずに風圧だけで3人を同時に薙ぎ倒したのは普通にカッコいい。まあそこそこの強さはあるんだろう。


 彼について、一番のツッコミどころは髪の色にある。
 “桃ひげ”の名の通り、確かに口元と顎のヒゲはピンク色なのだが、髪の毛に関しては普通の茶髪なのだ。

 おそらく、彼の地毛は茶色なんだろう。
 しかし黒ひげ傘下として「〇ひげ」の名を名乗る時、「茶ひげ」ではダメだった。自分よりも3000万近く懸賞金が上の先駆者が、既にいたからだ。
 困った彼は、ヒゲを染める決断をした。そして誕生したのが「桃ひげ」だったという訳だ。うん、世界一どうでもいい誕生秘話だ。




■革命軍全軍隊長

 今のところ出番自体はそこまで多くないのに、妙に印象に残る人たち。

 まず見た目が濃ゆい。
 ミニスカ女装巨人、痴女、クチバシハゲという気が狂った様な取り合わせがこれだけ一気に出てくれば、そりゃあ記憶にも焼き付くってものだろう。
 というか、ネコかネズミの様な外見をしたリンドバーグが、一見地味めに見えてしまう時点で何かがおかしい。見る者の感覚を破壊してくる凄みがある。

 内面の方も相応に濃く、それでいて比較的分かりやすい魅力がある。
 特にベティとモーリーは、あらゆる意味で他方に人気を博している印象だ。冷静に考えると、朝っぱらから毛むくじゃらの女装親父と、紛う事なき露出狂をお茶の間に見せつけて来るアニメというのも中々に凄い。


 ベティの鼓舞の能力は集団戦の魅力を一気に引き上げてくれるし、モーリーには「インペルダウンのニューカマーランドの敷地を作った」という裏設定もあったりする。
 兵器を駆使したリンドバーグがパシフィスタと戦うシーンなんかも見てみたいし、「自身の身体を烏に変えて飛ばす」という自然系と動物系の中間のようなカラスの能力は、かなり個性的だ。

 今はまだ、原作でもそこまで目立った活躍を見せていない彼らだが、今後革命軍が本格的に物語に絡んで来る頃には、大いに活躍してくれるだろう。




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(TVアニメ「ONEPIECE」第880話より)

 あと、モーダさんは意味もなく長いこと触りすぎね。



【登場した技】 
クールシューター
使用者:リンドバーグ

 リンドバーグが使用する発明武器から撃ち出される、氷の弾丸。被弾した箇所を瞬時に凍らせてしまう効果を持つ。
 ベティの“鼓舞”の力によって戦う意志を持った町人達への援護として使用。桃ひげ海賊団に対して繰り出し、敵の体や銃を氷漬けにした。



【声の出演】
ルフィ・・・・・・田中真弓
ナミ・・・・・・・岡村明美
サンジ・・・・・・平田広明
チョッパー・・・・大谷育江
ブルック・・・・・チョー

サボ・・・・・・・古谷徹
コアラ・・・・・・ゆきのさつき
イワンコフ・・・・岩田光央
ドラゴン・・・・・柴田秀勝
カラス・・・・・・草尾毅
モーリー・・・・・三宅健太
ベティ・・・・・・甲斐田裕子
リンドバーグ・・・菅沼久義
桃ひげ・・・・・・中村浩太郎
モーダ・・・・・・佐藤総美

海兵・・・・・・・荒井聡太 小野将夢
海賊・・・・・・・根本幸多 川原慶久
         宮崎寛務 千葉俊哉
         あべそういち
男国民・・・・・・五味洸一 寺崎千波也
         坂田将吾
女国民・・・・・・香里有佐 内海安希子
ナレーション・・・大場真人