アオハル、再び。#窪之内英策 #林原めぐみ#アオハルかよ #HUNGRYDAYS pic.twitter.com/wSh22kAoqR
— カップヌードル (@cupnoodle_jp) 2019年5月17日
これは……一体……。
先日の5月17日、NISSINカップヌードルの公式ツイッターに投稿されましたこの謎の動画。
麦わらの一味の面々が原作ONE PIECEとはかけ離れた青春漫画っぽい画風で描かれた、30秒ほどのアニメーション動画でございました。
最初見た時は面食らったモンですが、どうもコレは「アオハルかよ」と称されるテレビCMシリーズの一環らしいっすね。
魔女の宅急便とかサザエさんとか、古くからの名作のキャラクター達が現代風の絵柄で登場するアレね。
ナレーターを務めるのは、声優の林原めぐみさん。
ONE PIECEではレベッカの声を務めるお方ですが、この動画内での語りはレベッカの天真爛漫なソレとはかけ離れた淡々としたモノであり、どちらかと言えばエヴァンゲリオンに登場する綾波レイを彷彿とさせる雰囲気。
まあ、それなりに芸歴を重ねた声優で、ONE PIECEに携わった事のない方を探す方が難しそうなので、今回の林原氏も別に「レベッカ役」として起用されたワケではないんだろう。
と、思ったけど、碇くんの方はONE PIECE一回も出てないや。
しかし……映像の方は単純に「現代パロディー」の様な二次創作的な存在として受け取っておけば良いと思うのですが、気になるのはやはり林原氏の語りの方。
文字に書き起こしてみますと、
青春、それは、始まりと終わり。
この世の全て。
方舟。
不確かな物の終着駅。
2019年、手に負えないうねりと共に、青くて、熱い、冒険の夜明けがやってくる。
HUNGRY DAYS、カップヌードル。
……と、聞く人が聞けば一発で分かる通り、ONE PIECEに関係のある用語を羅列した様な内容となっている。
青春というCMテーマや商品名の部分を取り除いて、1つ1つ見て行くと、
「始まりと終わり」は海賊王が処刑されたローグタウンの別名。
「この世の全て」は、ペコムズが語ったトットランドの別名または“ひとつなぎの大秘宝”。
「方舟」はマクシムまたはノア。
「不確かな物の終着駅」は、ゴア王国内に存在するグレイ・ターミナル(通称ゴミ山)の漢字表記。
「手に負えないうねりと共に」は、ドフラミンゴが語る「新時代」に関するセリフ。
「冒険の夜明け」は第1話、ROMANCE DAWNのタイトル。
って感じですかね。
……うん、サッパリ繋がりが分からんね。
そも、「この世の全て」「方舟」が指すワードは劇中に複数登場しているんで、絞り込む事自体がまず困難。
というか、繋がりなんて無いのかもしれない。
ただそれっぽいワードを、原作から抜粋して適当に並べただけなのかもしれない。
……にしては、採用されたワードがあまりにも「青春」というテーマに似つかわしくないのが気になるんだよなぁ。
何か意味があるんだろうか。
……そしてこの動画、位置づけとしては「予告編」らしい。
つまりまだ、本編となる動画が登場してくるのだ。おそらくテレビCMとしても流されるんだろう。
そして今日5月22日、その本編動画の1本目が、同じくカップヌードル公式ツイッターに流されて来た。
もし、麦わらの一味が高校生だったら―
— カップヌードル (@cupnoodle_jp) 2019年5月22日
カップヌードル新CM、本日より公開!#ONEPIECE #窪之内英策#BUMPOFCHICKEN #バンプ#アオハルかよ #HUNGRYDAYS pic.twitter.com/AB4LlPlPAA
登場するのはやはり「現代学園モノ」の住人となったONE PIECEのキャラクター達で、この動画内だけでも相当数の原作キャラクター達が登場している。
今回の主役となっているのはロロノア・ゾロだが、その背景のあらゆる箇所に、原作のキャラクター達が描かれているのだ。
予告編とは異なり、今回の動画には簡単なものながらストーリーが存在しており、剣道の試合でミホークに敗北したゾロが、強くなる為に必死の猛特訓を行うという原作にちなんだものとなっている。
ミホークがゾロとの試合で使う竹刀も、通常の竹刀より随分と短いものになっている辺りが細かい。
「強くなれ」という原作にも存在するミホークのセリフも、「ロロノア」ではなく「ゾロ」呼びになっている辺りが、学生感出ててイイっすね。
声の方もアニメ版同様の声優がアテているので、呼び方の違いが中々に新鮮な感じ。
さりげなく小ネタも数多く仕込まれており、ミホークに敗北するゾロのシーン等では、背景の垂れ幕に
「獅子歌歌」「名刀鼻嵐」「背中の傷は剣士の恥」「三千世界」
「求む!最上大業物!」「一心道場」「守りたいものを守り斬りたいものを斬る力」
など、原作中の用語やセリフが多々書かれていたり。
かなり細かいので、全部の文字を解読するのは難しそうなのが残念なところっすね。



CM中に登場する多くのキャラクターのうち、一部を紹介。
ほとんどのキャラは背景にちらっと映っているぐらいの登場であり、その画風や服装も原作のものとはかけ離れている為、パッと見で誰がどのキャラかを当てるのは難しいかもしれない。
ゾロの後ろに座っているのがたしぎだったり、ペローナの前の席がモリア(……だよね? 切り取った影で遊んでるし)だったりと、原作で関係深いキャラが近くにいたりもする。
更に面白いのが、ここで描かれるキャラクター達の様子が、
「アルビダにめちゃくちゃ怒られてるコビー」という原作の関係性を踏襲したコンビから、
「4人でテーブルを囲むカタクリ、くま、エース、ボニー」というロクに接点のない(いやまあボニーとくまは……ごにょごにょ……だけど)組み合わせ、
果ては「クロコダイルと談笑するビビ(というかミス・ウェンズデー)」というあり得ない状況まで多岐に渡っており、「原作世界でのしがらみを引き摺らない、もしもの世界の日常」といった雰囲気が分かりやすく伝わって来る。
自分はあまり二次創作・同人の類はたしなまないタイプなんだが……こう、公式のコラボという大手を振るった場で、ここまで全力の悪ふざけをされると、いっそ清々しいというか。笑って楽しめる感じがしますね。
ゾロの部屋着のデザインがおにぎりマークになってたり、CM内に登場しているキャラや小ネタを色々と探してみるのも楽しいと思う。
見た感じ中々に気合いを入れて作られてそうな感じなんで、第2弾も楽しみですね。
次回はサンジ辺りが主役になるのかしら。
ONE PIECEコラボ仕様となっているカップヌードル公式サイトも、併せて見てみると面白いかもしれない。
コラボ内世界における各キャラの設定なんかも、色々と書かれているぞ。