週刊少年ジャンプ2019年38号分の感想です。
ネタバレを含むので、自分で買ってから読んでください。 


★もくじ
扉絵連載
鬼ヶ島の決闘
囚人採掘場
屋敷図入手と戦力拡大
日和と河松、そして牛鬼丸  



扉絵連載

ベッジ、シフォンの願いを叶える為に、新世界を逆走するの巻。

ローラがまだウォーターセブン近海にいるんだとすれば、ベッジはしばらくの間、表舞台から姿を消す事になってしまうかもですね。
まあよく考えると、ベッジは別に海の覇権を狙って海賊をやってるワケではないっぽいので、他の最悪の世代に溝を空けられるコト自体は別にどうでも良いのかな。


愛妻家のベッジがシフォンの願いを聞き入れるのは当然だが、ペッツを抱き上げるヴィトの姿なんかを見てると、部下達もそれに不満を持ってる雰囲気はあまりないかな?
頭目のために命を懸ける事を厭わない人たちだし、ベッジの決断には基本的にクチを挟まないんだろう。この一味の絆、相当に強いですよね。


しかし……ノストラ・カステロ号はトットランドに沈んでしまったワケだけれど、本気でこのタルト軍艦で新世界を抜けるつもりなんだろうか。
それはちょっと……装備の貧弱さ的にも、中々厳しい航海を強いられる気がするけども……魚人島へ無事に到着できる確率、たった3割だしな……。
途中で新しい船を見繕っていくんだろうか。


ところで、このままベッジ達が魚人島を経由してローラに会いに行く事になるなら、現在の魚人島の様子もおそらく描かれる事になる。
「ジョイボーイ」「麦わらの男が島を滅ぼすという予言」など、魚人島には色んな謎が残されているのでそちらも気になる……のだけれど、ベッジはモルガンズの新聞記事によって、「『タイヨウの海賊団』とともに麦わらの一味に従った」という報道がされている。

ルフィ達は魚人島にとっての大恩人だし、子供達はルフィに憧れ、麦わら帽子が流行する現状。
こういう報道が為された今、ベッジ達が『ファイアタンク海賊団』である事が気づかれれば、恩人の傘下として歓迎を受けるんじゃないかな。


もしかしたらローラが新世界に戻って来ていて、ベッジ達も楽園にまで戻る必要はなくなるのかもしれないけれど、そんなベッジの反応が見たいので出来れば魚人島までは行って欲しいなとちょっと思った。
魚人島でローラと再会する流れもアリ?


……けどアレだな、ローラとシフォンに同時に登場されると、どっちがどっちか見分けつかなくなりそうだな。
帽子を被ってるのがローラでリボンを付けているのがシフォン、長めのおさげ髪を3箇所ずつ結んでいるのがローラで、シンプルな2つ結びなのがシフォンです。この機会に覚えよう!




鬼ヶ島の決闘

てっきり1,2発の交戦で終わりになるかと思ってたカイドウVSリンリンの決闘、まさかの夜通し終わらない大激戦になっていた。

エースとジンベエの決闘が5日間、クザンとサカズキの決闘に至っては10日間の長丁場だったので、一晩ぐらいの決闘ならまだ可愛いものかな。
でもこの調子でクザンVSサカズキ並に戦いが続いて行くと火祭りの日にまで食い込んでしまう為、流石にテキトウなところで切り上げる事にはなるだろうけど……どうなるんだろね、この戦い。


個人的にはカイドウ×リンリンの共闘同盟なんかが組まれると、絶望感が増して好み……というのは何度か言ってきたけど、正味それはそれで、「今度はマジで太刀打ちできなくなりかねない」という問題もあるんだよなぁ。

「四皇はおれが全部倒すつもり」というルフィの言葉が実現されるなら、「VSカイドウをルフィが請け負い、ビッグ・マムは他のメンバーが対処する」という流れも、ちょっと組みにくいし。
勝てないまでも一矢報いて、ワノ国から追い返すぐらいの展開ならアリ?



四皇の決闘を傍で眺めるクイーン様は、「ボスが戦ってんのに逃げるバカがあるか」と、その戦いを見守る構え……と見せかけて、めっちゃ逃げたがってる。

クイーン様、本当にコメディリリーフとして大活躍してんなぁ。
「異常あれ」という一言のホンネが溢れ出た感じ、好きよ。

部下も平気でツッコミを入れて来るから、ヤバい状況なのに漫才感がスゴい。「小紫が死んだのを伝えたら殺される」と怯えていた部下もいたけれど、どうなんだろうねぇ。
キレると手が付けられなくなるタイプかな。基本的に部下に優しいカタクリだって、素顔を見られた際は平気で抹殺してたし。




囚人採掘場

カリブーの暗躍によって通信を断たれたハズの兎丼から届いた、クイーンへの連絡。
それは玉のきびだんごによって洗の……従順になった、ババヌキ看守長からのものだった。


玉、こっわ……。


あのきびだんご、単にスピードの知能が馬並だったから効いたワケじゃなく、SMILE能力者全般に効いちゃうのね……(そりゃそうだ)。


菊の解説では「動物や動物の妖術者(能力者)に効く」とのコトだけれど、天然の動物系悪魔の実の能力者にはどうなんだろう。
もし通用するなら、場合によっちゃ大看板クラスが味方についちゃう可能性さえあるので、百獣海賊団にとっちゃ脅威以外の何でもないな。

ただ、パンクハザードでのローとスモーカーのバトルを見ていると、「悪魔の実の能力による攻撃は、覇気で防ぐことができる」らしいんだよね。
たしぎの覇気では受けるコトができなかったので、一定以上にまで鍛えた覇気は必要なんだろうけど。


もし玉のきびだんごが動物系能力者全般に対応するものでも、大看板クラスには流石に通用しないかな。
まあ、SMILE能力者の真打ちを従えられるだけでも相当ヤバいんだけど。腐っても四皇の幹部クラスだしね。



ルフィ達に感染していた『奇病ミイラ』の方は、チョッパーが対処した様子。
あくまでもクイーン自作のウイルスだったし、効能こそ悪趣味かつ強力だったものの、対処する方法自体は難しいものじゃなかったのかな。
というよりは、「クイーンの科学力をチョッパーの医術が大幅に上回っている」というコトの現れなのかもしれないけど。


そんでヒョウ五郎が前に語っていた、4地域の親分達も登場。
本当に味方陣営の戦力、潤沢に登場するなぁ。実力じゃ赤鞘九人男には劣るんだろうし、そこまでピックアップされる人物にはなりそうもないけれど。

そろそろオロチ側についた侍も登場して来ないと、戦力の釣り合いが取れないので何とかして欲しい気もする。現状、狂死郎とお庭番衆ぐらいだもんなぁ。狂死郎は本当にオロチ派閥なのか微妙だし。




屋敷図入手と戦力拡大

フランキーが都を駆けまわって探していた「カイドウの屋敷図」を持っていたのは、アシュラ童子だったと。
最後に屋敷図を所持していたらくだは、「九里から来た顔を隠した男に奪われた」と話していたが、それがアシュラだったのね。


加えて、雷ぞうより「兎丼の囚人たちが戦力として加わった」との報告も錦えもんに。
その数、総勢3500人多いな。

牢屋敷に囚われた人数がおよそ1000人という見立てだったので、コレだけで一気に「5000人」という理想戦力に近づいてしまった。中々にトントン拍子に進んでますね。
武器の不足という問題点も挙げられているけれど、コレはたぶん、牛鬼丸が収集した分で何とかするんだろうし。
5000人分もの剣を集めてるのかは知らんけど。


ただ……どれだけ人数が集まったとしても、結局「反乱の情報がどこから漏れたのか」という問題は解決してないんですよね。
康イエの機転によって一時的に誤情報扱いにするコトはできたけど、流出元が分かっていない現状、再度集合場所の情報が漏れる可能性は否定できない。

味方同士で疑心暗鬼に陥るのもアレだけれど、錦えもん達もここの問題はもうちょっと深刻に考えた方がいいんじゃないかなぁ。


……ってかワノ国、武器の所持禁止だったのね。
都の侍達や賊徒であるアシュラどころか、平民に扮していた菊でさえ普通に刀持ってたけど……。単にあんまり徹底されてないだけなのか?




日和と河松、そして牛鬼丸

日和と一夜を明かしたゾロ(誤解を招く表現)は、翌日、鈴後のおいはぎ橋にて、秋水を盗んだ牛鬼丸と戦っていた。

牛鬼丸、マトモな戦闘になると案外簡単に抑え込まれましたね。
まあ以前の戦いも。見返してみると3ページほどに渡ってお喋りメインの戦闘が続き、以降は鎌ぞう登場の隙を突いた攻撃しかしてなかったし、単純な実力差で言えばこんなモンか。


で、そこへ駆けつけたのは河童の河松。
ヤボ用で兎丼から離れていたけど、目的はやっぱり日和との再会だったのかな。今回の話では明確には描かれていない。

ただ、河松が兎丼を離れる際の「急ぎ行きたい『場所』がある」というセリフ的に、河松は特定の目的地を目指して移動していた様な気もする。
成長した日和の顔に気付かないのはともかく、「こんな所でお会いできるとは」という言い回しからして、日和との再会は想定外の事だったとも取れるし。


その場合、兎丼→おいはぎ橋のルートを越えた先には鈴後の地しかないので、目的地は鈴後のどこかという事になる。
北の墓場にコレと言った用事があるとは思えないし、おいはぎ橋にいる牛鬼丸に会う事が目的だったのかな?
牛鬼丸は決戦に必要な大量の武器を持っているし、その事を河松が13年前から知っていた、あるいは河松が指示した事であったりするなら、キメ打ちでおいはぎ橋を訪れた理由にもなる。


ただその場合、どうも河松が牛鬼丸の正体にピンと来ていないのが引っかかる。
正式な主従関係にあるワケではなく、牛鬼丸が一方的に河松を見知り、慕っているだけなんだろうか。いや、時間経過やあの面妖な化粧のせいで気付かなかったのなら、仕方ないかもしれないけれども。


それはそれとして牛鬼丸の方も、明らかに河松との再会を避けている。
それでいて河松への忠誠心自体は失われていないのだから、これは13年の間に、牛鬼丸が「河松に顔向け出来ない何か」をしてしまったって事なのかな。
まっさかバルトロメオよろしく、「勝手に慕ってるけど実際に言葉を交わすのは緊張して無理」なんて話でもあるまいし。

牛鬼丸が武器を集めているのは十中八九「河松が仕えた光月家がいずれ復活した時のため」だとは思うので、河松との関係性が気になりますね。


仮に河松が牛鬼丸を知らないのであれば、兎丼を発った理由がまた宙ぶらりんになる。
他に鈴後にあるものと言えば「リューマの墓」ぐらいだろうけど、墓荒らしが行われたのは河松の投獄よりずっと前。遺体も『秋水』も失われたリューマの墓に、この一大事に向かう理由も特にない。

うーん、やっぱり牛鬼丸の正体に気付かなかっただけなのかなぁ。
未だに登場してない重要人物で、傳ジローや正体不明の丑三つ小僧なんかもいるけど、この辺りが鈴後に縁があるって話も出てなさそうだしな。



というか日和と河松が離別した理由、以前日和は「逸れてしまった」と言っていたけど、実際には日和の方から離れていたのね。

しかしコレ、出来すぎじゃないですかね。
20年前の光月家陥落から7年間も逃げ延びていた2人なのに、日和がいなくなったのと同年の内に河松は捕らえられている。
未だに「日和悪女説」を推しているウチとしては、河松の情報を流す代わりに、狂死郎に引き取られ手を組んだなんて考え方もしてみたいんですが。

なんとなく、日和と光月家の向いてる方向、同じな様で終着点は違う気がするんだよなぁ。


……ってか河松さん、13年間毒入り魚しか食べてなかったのに、何をどうしたら昔よりも太れるんだ。
汚染水の毒、意外と高カロリーなのか?