第897話
「お玉救え 麦わら荒野を駆ける!」
放送日時:2019年 8月 11日
【原作の対応話数】
91巻 第912話 8P~19P
もくじ
・あらすじ
・原作からの変更点
・感想・妄想
・登場した技
・声の出演
・あらすじ
・原作からの変更点
・感想・妄想
・登場した技
・声の出演
【あらすじ】
飯をくれた恩に報いるため、ルフィは倒れたお玉を医者に連れていく事に。飛徹が持っていた妖刀、『二代鬼徹』を勝手に借り受けると、ルフィは狛ちよと共に竹林を駆ける。やがて竹林を抜けた先に広がっていたのは、一面の不毛な荒野だった。
お玉の容態は徐々に悪化しており、早く医者に見せなければ危ない状況。そんな折、ルフィは荒野にて、思わぬ人物と再会する。百獣海賊団の部下に追われる女を救い、海賊から酒を奪っていた剣士。それはゾウで一時別行動を取っていた、ゾロの姿だった。
再会を喜ぶ2人の前に、更なる敵が現れる。
バジル・ホーキンス。かつてシャボンディ諸島に集結した、ルフィ達と同じ『最悪の世代』の1人。現在では百獣海賊団の配下に加わり、真打ちの立場を務める男だった。
飯をくれた恩に報いるため、ルフィは倒れたお玉を医者に連れていく事に。飛徹が持っていた妖刀、『二代鬼徹』を勝手に借り受けると、ルフィは狛ちよと共に竹林を駆ける。やがて竹林を抜けた先に広がっていたのは、一面の不毛な荒野だった。
お玉の容態は徐々に悪化しており、早く医者に見せなければ危ない状況。そんな折、ルフィは荒野にて、思わぬ人物と再会する。百獣海賊団の部下に追われる女を救い、海賊から酒を奪っていた剣士。それはゾウで一時別行動を取っていた、ゾロの姿だった。
再会を喜ぶ2人の前に、更なる敵が現れる。
バジル・ホーキンス。かつてシャボンディ諸島に集結した、ルフィ達と同じ『最悪の世代』の1人。現在では百獣海賊団の配下に加わり、真打ちの立場を務める男だった。
【原作からの追加点・変更点】
※セリフの変更点は細かい差異が多いため、気になった箇所のみ紹介
・汚染水によって気を失ったお玉が、うなされながらエースの名を呼ぶシーン追加。
・崩壊した編笠村を一望しながら、ルフィがエースの最期を思い出す描写追加。
・医者を探しに行くと言うルフィに、飛徹が北の荒野を抜けた先の町に医者がいる事と、道中でカイドウの部下が警備の目を光らせている事を伝える描写追加。
・お玉を医者に見せに行くというルフィに対する、飛徹の「大義のためにお玉を犠牲にはできぬ。これは渡りに船か……」というモノローグ追加。
・飛徹がルフィに着物を着せ、髷を結う描写追加。
・ルフィが家の壁に掛けられた二代鬼徹を発見する描写追加。
その際、鬼徹から妖気の様なオーラが発せられている他、ルフィの目が見聞色の覇気発動時と同様に赤く光る演出がされている。
・原作ではナレーションとして挿入されていた『業物』の説明が、飛徹の口からルフィに伝えられる形に変更。
また鬼徹が曰く付きの刀である事も説明しようとするが、ルフィはそれをロクに聞かずに走りだしてしまった。
それに伴い、ルフィの「……キテツ!? どっかで聞いたな」というセリフが削除。
・妖刀である二代鬼徹に対し、飛徹が「不気味な代物」と呼ぶセリフ追加。
・鬼徹を持って行くルフィを止めようとする飛徹を、ルフィが鼻を掴んで放り投げるシーン追加。
・お玉に被せた麦わら帽子が、原作では帽子のヒモはルフィの首にかかっていたが、アニメではヒモが描かれていない。
・お玉の「エースは来るでやんすからね!!!」というセリフのタイミングが前後。
原作ではルフィの「『頂上戦争』の事は世界中みんな知ってんだ!!」というセリフの前だったが、アニメでは後に。
・お玉の回想にて、もうすぐワノ国を発つというエースの「それまでにこいつ(笠)を完成させねェと」というセリフ追加。
またお玉の、エース達とお別れしたくないという旨のセリフ追加。
・エースの仲間の「エース!! “妖艶”は必要か!?」というセリフが、原作ではミハール(眼鏡とシルクハットの男)のものだったが、アニメではアギー68(身体に鎖を巻いた太身の男)のものになっている。
・都の岡っ引きが、辻斬りとして手配されたゾロを捜索するシーン追加。
また辻斬りが未だ捕まっていない事に対し、民衆が不満の声を上げている。
・荒野にて、ゾロが自ら狩った動物の肉や魚を焼いて食べるシーン追加。
またカイドウの部下に追われるお鶴を発見する描写追加。
・「待て女!!」というギフターズの言葉から、ルフィが彼らをサンジと勘違いするシーンが削除。
・ゾロとカイドウの部下の戦闘シーンが加筆。
ゾロが振るった刀により敵の後方に爆発が起き、その余波で敵が吹き飛ぶ演出になっている。
その後、立ち上がった敵は相手が指名手配中のゾロ十郎である事に気付いている。
・原作のこの時点では遠目のシルエットでしか描かれていなかったお鶴の姿が、アニメでは普通に描かれる様に変更。
・ゾロに(お玉を早く医者に見せるため)肉を食べている場合ではない事を指摘されたルフィの、「大丈夫だ! すぐに食うから!」というセリフ追加。
・ホーキンスの登場時、ルフィが見聞色の覇気によりその存在に気付く描写追加。
・ルフィ、ゾロとの遭遇時、ホーキンスが空中にタロットカードを配置する描写追加。
また原作では前話の登場時に表示されていた「百獣海賊団“真打ち” バジル・ホーキンス」というテロップ紹介が、アニメではこのタイミングに変更。
※セリフの変更点は細かい差異が多いため、気になった箇所のみ紹介
・汚染水によって気を失ったお玉が、うなされながらエースの名を呼ぶシーン追加。
・崩壊した編笠村を一望しながら、ルフィがエースの最期を思い出す描写追加。
・医者を探しに行くと言うルフィに、飛徹が北の荒野を抜けた先の町に医者がいる事と、道中でカイドウの部下が警備の目を光らせている事を伝える描写追加。
・お玉を医者に見せに行くというルフィに対する、飛徹の「大義のためにお玉を犠牲にはできぬ。これは渡りに船か……」というモノローグ追加。
・飛徹がルフィに着物を着せ、髷を結う描写追加。
・ルフィが家の壁に掛けられた二代鬼徹を発見する描写追加。
その際、鬼徹から妖気の様なオーラが発せられている他、ルフィの目が見聞色の覇気発動時と同様に赤く光る演出がされている。
・原作ではナレーションとして挿入されていた『業物』の説明が、飛徹の口からルフィに伝えられる形に変更。
また鬼徹が曰く付きの刀である事も説明しようとするが、ルフィはそれをロクに聞かずに走りだしてしまった。
それに伴い、ルフィの「……キテツ!? どっかで聞いたな」というセリフが削除。
・妖刀である二代鬼徹に対し、飛徹が「不気味な代物」と呼ぶセリフ追加。
・鬼徹を持って行くルフィを止めようとする飛徹を、ルフィが鼻を掴んで放り投げるシーン追加。
・お玉に被せた麦わら帽子が、原作では帽子のヒモはルフィの首にかかっていたが、アニメではヒモが描かれていない。
・お玉の「エースは来るでやんすからね!!!」というセリフのタイミングが前後。
原作ではルフィの「『頂上戦争』の事は世界中みんな知ってんだ!!」というセリフの前だったが、アニメでは後に。
・お玉の回想にて、もうすぐワノ国を発つというエースの「それまでにこいつ(笠)を完成させねェと」というセリフ追加。
またお玉の、エース達とお別れしたくないという旨のセリフ追加。
・エースの仲間の「エース!! “妖艶”は必要か!?」というセリフが、原作ではミハール(眼鏡とシルクハットの男)のものだったが、アニメではアギー68(身体に鎖を巻いた太身の男)のものになっている。
・都の岡っ引きが、辻斬りとして手配されたゾロを捜索するシーン追加。
また辻斬りが未だ捕まっていない事に対し、民衆が不満の声を上げている。
・荒野にて、ゾロが自ら狩った動物の肉や魚を焼いて食べるシーン追加。
またカイドウの部下に追われるお鶴を発見する描写追加。
・「待て女!!」というギフターズの言葉から、ルフィが彼らをサンジと勘違いするシーンが削除。
・ゾロとカイドウの部下の戦闘シーンが加筆。
ゾロが振るった刀により敵の後方に爆発が起き、その余波で敵が吹き飛ぶ演出になっている。
その後、立ち上がった敵は相手が指名手配中のゾロ十郎である事に気付いている。
・原作のこの時点では遠目のシルエットでしか描かれていなかったお鶴の姿が、アニメでは普通に描かれる様に変更。
・ゾロに(お玉を早く医者に見せるため)肉を食べている場合ではない事を指摘されたルフィの、「大丈夫だ! すぐに食うから!」というセリフ追加。
・ホーキンスの登場時、ルフィが見聞色の覇気によりその存在に気付く描写追加。
・ルフィ、ゾロとの遭遇時、ホーキンスが空中にタロットカードを配置する描写追加。
また原作では前話の登場時に表示されていた「百獣海賊団“真打ち” バジル・ホーキンス」というテロップ紹介が、アニメではこのタイミングに変更。
【感想・妄想】
■二代鬼徹
ゾロが持つ妖刀『三代鬼徹』の先代である、『二代鬼徹』がワノ国編にてようやく登場。
その存在が明かされたのがローグタウン編なので、単行本にして80巻、アニメにして850話ほどを経ての登場と相成りました。なげぇ。
アニメではこの刀が放つ妖気を、ルフィが感じ取る様な描写も施されている。
原作じゃコレと言って何かを感じる様子もなく、ただ「目の前にあったから借りる」程度の感覚だったんだが、妖刀の気配って見聞色で感じられるモノなんだろうか。
黒目の部分が赤く光る描写は、『FILM Z』やカタクリ戦アニメなんかでも度々使われて来た表現なので、流石に今更になって「別に目が光ったからって見聞色とは限らないよ」なんて事もないとは思うが……。
前回も武装色について触れた様に、ワノ国編はハデな演出を重視し、そのために設定や描写に多少の齟齬が生まれるのを厭わない傾向にあるので、判断が難しい。
まだ覇気に目覚めていなかったローグタウンの頃、ゾロは三代鬼徹を手に取っただけで『妖刀』である事を察知していた。そのため、妖刀の気を感じるのに、別に見聞色の覇気は必須ではない。刀に不慣れなルフィでも、あるいはその気の異様さを悟るぐらいの事はできてもおかしくはないかもしれない。元々、野獣の様な本能を持つ男だし。
まあ気配を感じ取ったとはいえ、その直後には特に怪しむ素振りもなく身に着けているので、コレがどういう刀なのかという所までは、理解していなさそう。
飛徹の言う事もまったく聞かないし。まあルフィの事だから、ヤバい刀だと分かれば余計に興味を示しそうな気もするけど。
……というか、持ち主が止めるのも聞かず勝手に人の物を借りて行ってしまう姿勢は、もはや海賊界のジャイアンっすね。
麦わらの一味は略奪をしないと言われる事も多いが、近い事は余裕でやります。
■お玉の麦わら帽子
(TVアニメONE PIECE 第897話より)
(ONEPIECE91巻 第912話より)
見比べると分かりやすいが、原作ではお玉に被せた麦わら帽子から伸びていた首紐が、アニメ版では消滅している。
これはパッと見、ルフィが宝物と呼ぶ麦わら帽子を、仲間以外の人物に自らの意思で預けた……という貴重なシーンにも見えるが、実際には首紐はルフィの首にかかったままになっており、完全に預けたとは言い難い描写だった。
が、アニメでは首紐自体が消滅しているため、お玉は名実ともに、ルフィから一時的に帽子を被せられた人物にカウントされる事になりました。おめでとうございます。
と言ってもまあ、アニメや映画なんかではルフィの帽子を被った人物なんかそこそこの人数が出ていそうだし、言う程貴重でもないのかもしれないけど。
直近じゃ、ゲームに登場したジャンヌなんかにも被せていたし。
■スペード海賊団
(TVアニメONE PIECE 第897話より)
(ONE PIECE novel A 第1巻より)
エースと共にワノ国を訪れた仲間達ですが、小説版『novel A』に登場したミハールとアギー68です。アニメになるとより分かりやすいね。
両方とも、エースがまだ白ひげ海賊団に入る前、スペード海賊団時代からの仲間だ。
また前回は触れ忘れたが、編笠村の住人にエースが縛り付けられていたシーンでは、同じくスペード海賊団出身であるダッキー・ブリーらしき姿も確認できる
気になるのが、「エースのワノ国漂着は、白ひげ海賊団加入の前なのか、後なのか」という所なのだが、コレがまた何とも微妙。
エースがゴア王国を発ったのは5年前で、ワノ国漂着が4年前。
となると、スペード海賊団の旗揚げから白ひげ海賊団加入までの期間が、1年以上あったのか……というのが鍵となるワケだが、記憶にある限り、それを明確にできる描写は原作にも『novel A』にも無かった様に思う。
リトルオーズJr.に笠を編んでやるシーンの事なんかを考えると、編笠村で笠の編み方を習った時点で、白ひげ傘下の海賊であるオーズと交流がある様にも思える。
だが読み返してみると、エースや仲間達は「ワノ国で編み方を習った」のが直近の出来事であるとは言っていないし、「オーズに作ってやるために習った」と取れるセリフもない。
ただ「ワノ国で編み方を習った」「オーズのために編んだ」「途中2回も編むのに失敗した」というだけの事である。
そんな情報不足の中で、お玉の回想シーン内のセリフを見ると、エースは次にワノ国を訪れる時は「もっとでかい海賊団になって」からだと言っている。
これが仮に白ひげ海賊団加入後のセリフなら、船長でもないエースがこの様な代表ヅラをした発言をするのは、微妙に違和感がある。
何より『白ひげ海賊団』という世界最強と信じて疑わない一団に身を置きながら発される言葉としては、ちょっとヘン。
登場している仲間達がスペード海賊団時代のメンバーばかりである事も併せ、エースのワノ国漂着は「スペード海賊団としての活動期間」のものである可能性が高い。
とすれば、エースは海賊としての旗揚げからワノ国到達まで、たったの1年未満で果たしてしまったという事だ。
ルフィ達が途中2年の修行を経ていた事も考えると、ニューゲートが「そんなに生き急いでどうする」と言いたくなるのも分かるスピード航行だ。
そして、残念ながらこの時のエースは、今のルフィよりも遥かに弱かったと思われる。
途中で止まって修行を行ったルフィに及ばないのは仕方がないが、小説版2巻ではエースがニューゲートに敗北した後、サッチの口より「エースがもう少し強ければ殺していた」という旨のセリフが発されている。
要は、殺さずとも取り押さえられる程度の相手だからこそ、安心して生け捕りに出来たのだ。圧倒的に、弱者であったのだ。
ロジャー海賊団の副船長であるレイリーは、自分達の航海を「急ぎ過ぎた」と語っていた。
その目的や内容こそ違うが、エースもまた、旅を急いでいた。自身の命は、許されるものなのか。その答えを求め、生き急ぎ、白ひげという伝説に対し無謀な挑戦を行った。
当人はロジャーとの血縁を否定したがっていたが、その一方で、拭う事のできない血の運命というものだったのかもしれない。
だがそれでも、その中でエースは答えを見つけた。
白ひげという偉大な父と出会い、仲間を得、義弟や家族の愛を確かめながら、その命を終えた。
その死がルフィに、マルコ達に与えた衝撃は大きなものだったが、それでもエースの最期は、決して悔いのない幕切れであったと言える。
…………気付いたら、ワノ国編の内容からまったくもってかけ離れたお喋りになってしまった。話を戻します。
■お玉「アニキのおたんこなすー!!」
おたんこなすって言葉、数年ぶりに聞いた。
■民衆「お上は何やってんだい!」
辻斬りとして手配されたゾロ十郎は、未だ捕まらず。
都の人々からすれば不安の付き纏う事態に、たまらず不平を漏らす者も現れている様だった。
……ってか、ワノ国においてお上の悪口って、普通に言って許されるんですね。
「オロチ当人」に対して反抗的な意志を口にする事は、死罪にあたる重罪であるらしい。その一方で、オロチを頂点とした政権そのものへの不平は、あまり厳しく取り締まられないのか…。
微妙に中途半端な取り締まり方な気もするが、こういう発言が民衆から平然と出てくる辺り、少なくとも花の都内部におけるオロチの体制は、言う程恐怖政治というワケでも無いんですかね。
郊外のおこぼれ町の人々にはともかく、きちんと金を生み出す都の町人達に対しては、多少寛容なのか。
それとも、そもそもオロチへの反抗の意思を厳格に摘みに行っているのが、百獣海賊団側の人間ぐらいなのか。
■ゾロVSギフターズ
(TVアニメONE PIECE 第897話より)
過剰演出極まれり。
刀を振るって発生するのが、敵の後方での大爆発という謎っぷり。
そしてわざわざ刀で攻撃したのに、別に敵は斬れていないという。ただ爆発で吹っ飛ばしただけ。何がしたかったのだ。
確かにまあ、ゾロの剣術には『鷹波』『犀回』など、斬撃ではなく衝撃波を放つ技というのは多々存在する。
が、コレはなんかちゃうやろ。百歩譲って衝撃波が生み出す爆発だとしても、肝心の目の前の敵に全然当たらず、後方に突き抜けていくのはどういうこっちゃ。
この後普通に剣術で2人の敵を討ち取るワケだが、どうもこのワノ国編アニメにおける「とりあえず派手に演出しとけ!!」感は慣れないなぁ……。
今回なんかは特に、演出と描写がイマイチ噛み合っていないため、「カッコいい!」と感じるどころか「何がしたかった攻撃なんだろう」という感覚の方が強くなってしまった。
映像的には今までのアニメONE PIECEとは比べ物にならないぐらいキレイだし、演出も光るところでは光っているのも事実だと思う。
ただ、ここまで緩急をつけずバトル全部を派手に演出していくと、「この攻撃は本当に強いのか、演出が派手なだけのこけおどしなのか」の境界線が曖昧になっていくので、ザコ戦なんかはもうちょっと控えめにした方が後々良いんでないかなぁ、と個人的には思うところです。
というか、2本角のカブト的にこの敵もギフターズなんだろうけど、近接戦に至ってもSMILE能力、全然使わないっすね。
原作じゃ使う間もなく倒されてしまったのでアレだけど、せっかく刀や拳で戦わせるなら、オリジナルで適当な能力使わせても良いのよ?
■ルフィ&ゾロ再会
この時のゾロさん、何となくアニメ版初期っぽい雰囲気がありますね。
まだ少年らしさを残した感じと言うか、年相応の若さが出てる。
実際のところ、ルフィ達と別行動を取っていた期間は1か月足らずと言ったところなんだろうけど、再会はやっぱ嬉しかったんですね。
2年間の修業期間に比べれば屁でもない短期間だが、明確な目標を持って修行に追われる日々だった2年に比べると、今はあくまでも「潜伏期間」に過ぎない。
特にゾロは初っ端からのやらかしによって、錦えもんから指示された任務に就く事もロクにできず、逃亡生活を送る身。
ぶっちゃけヒマで仕方なかっただろうし、1人荒野をさ迷ううちに、しばらく会っていない仲間達が恋しくなるのは、ゾロの様にクールぶった男であるとはいえ自然の流れだと言える。
ゾロにとって「対等の友人」っぽい関係性の仲間はルフィぐらい(ウソップは庇護対象的なところがあるし、チョッパーは弟分、フランキーやブルックは年が離れすぎているし、サンジは論外)に思えるので、そのルフィといの一番に再会できたのは、意外と安心感も強かったんじゃないですかね。
これだけテンション上がってるゾロを見るのも、相当珍しいし。
しかし改めて見ると、ルフィとゾロの共闘戦線、やっぱ圧倒的に絵になるなぁ。
原作ではルフィに忠告する感じだったゾロも、アニメじゃニヤッと笑みを浮かべてるし。久しぶりの強敵相手に、ワクワク感が抑えられない感じ。
漫画で見ても勿論良かったコマだけど、アニメで色や声がつくと、より高揚感が増す。個人的に、中々好きなシーンでした。
■二代鬼徹
ゾロが持つ妖刀『三代鬼徹』の先代である、『二代鬼徹』がワノ国編にてようやく登場。
その存在が明かされたのがローグタウン編なので、単行本にして80巻、アニメにして850話ほどを経ての登場と相成りました。なげぇ。
アニメではこの刀が放つ妖気を、ルフィが感じ取る様な描写も施されている。
原作じゃコレと言って何かを感じる様子もなく、ただ「目の前にあったから借りる」程度の感覚だったんだが、妖刀の気配って見聞色で感じられるモノなんだろうか。
黒目の部分が赤く光る描写は、『FILM Z』やカタクリ戦アニメなんかでも度々使われて来た表現なので、流石に今更になって「別に目が光ったからって見聞色とは限らないよ」なんて事もないとは思うが……。
前回も武装色について触れた様に、ワノ国編はハデな演出を重視し、そのために設定や描写に多少の齟齬が生まれるのを厭わない傾向にあるので、判断が難しい。
まだ覇気に目覚めていなかったローグタウンの頃、ゾロは三代鬼徹を手に取っただけで『妖刀』である事を察知していた。そのため、妖刀の気を感じるのに、別に見聞色の覇気は必須ではない。刀に不慣れなルフィでも、あるいはその気の異様さを悟るぐらいの事はできてもおかしくはないかもしれない。元々、野獣の様な本能を持つ男だし。
まあ気配を感じ取ったとはいえ、その直後には特に怪しむ素振りもなく身に着けているので、コレがどういう刀なのかという所までは、理解していなさそう。
飛徹の言う事もまったく聞かないし。まあルフィの事だから、ヤバい刀だと分かれば余計に興味を示しそうな気もするけど。
……というか、持ち主が止めるのも聞かず勝手に人の物を借りて行ってしまう姿勢は、もはや海賊界のジャイアンっすね。
麦わらの一味は略奪をしないと言われる事も多いが、近い事は余裕でやります。
■お玉の麦わら帽子
(TVアニメONE PIECE 第897話より)
(ONEPIECE91巻 第912話より)
見比べると分かりやすいが、原作ではお玉に被せた麦わら帽子から伸びていた首紐が、アニメ版では消滅している。
これはパッと見、ルフィが宝物と呼ぶ麦わら帽子を、仲間以外の人物に自らの意思で預けた……という貴重なシーンにも見えるが、実際には首紐はルフィの首にかかったままになっており、完全に預けたとは言い難い描写だった。
が、アニメでは首紐自体が消滅しているため、お玉は名実ともに、ルフィから一時的に帽子を被せられた人物にカウントされる事になりました。おめでとうございます。
と言ってもまあ、アニメや映画なんかではルフィの帽子を被った人物なんかそこそこの人数が出ていそうだし、言う程貴重でもないのかもしれないけど。
直近じゃ、ゲームに登場したジャンヌなんかにも被せていたし。
■スペード海賊団
(TVアニメONE PIECE 第897話より)
(ONE PIECE novel A 第1巻より)
エースと共にワノ国を訪れた仲間達ですが、小説版『novel A』に登場したミハールとアギー68です。アニメになるとより分かりやすいね。
両方とも、エースがまだ白ひげ海賊団に入る前、スペード海賊団時代からの仲間だ。
また前回は触れ忘れたが、編笠村の住人にエースが縛り付けられていたシーンでは、同じくスペード海賊団出身であるダッキー・ブリーらしき姿も確認できる
気になるのが、「エースのワノ国漂着は、白ひげ海賊団加入の前なのか、後なのか」という所なのだが、コレがまた何とも微妙。
エースがゴア王国を発ったのは5年前で、ワノ国漂着が4年前。
となると、スペード海賊団の旗揚げから白ひげ海賊団加入までの期間が、1年以上あったのか……というのが鍵となるワケだが、記憶にある限り、それを明確にできる描写は原作にも『novel A』にも無かった様に思う。
リトルオーズJr.に笠を編んでやるシーンの事なんかを考えると、編笠村で笠の編み方を習った時点で、白ひげ傘下の海賊であるオーズと交流がある様にも思える。
だが読み返してみると、エースや仲間達は「ワノ国で編み方を習った」のが直近の出来事であるとは言っていないし、「オーズに作ってやるために習った」と取れるセリフもない。
ただ「ワノ国で編み方を習った」「オーズのために編んだ」「途中2回も編むのに失敗した」というだけの事である。
そんな情報不足の中で、お玉の回想シーン内のセリフを見ると、エースは次にワノ国を訪れる時は「もっとでかい海賊団になって」からだと言っている。
これが仮に白ひげ海賊団加入後のセリフなら、船長でもないエースがこの様な代表ヅラをした発言をするのは、微妙に違和感がある。
何より『白ひげ海賊団』という世界最強と信じて疑わない一団に身を置きながら発される言葉としては、ちょっとヘン。
登場している仲間達がスペード海賊団時代のメンバーばかりである事も併せ、エースのワノ国漂着は「スペード海賊団としての活動期間」のものである可能性が高い。
とすれば、エースは海賊としての旗揚げからワノ国到達まで、たったの1年未満で果たしてしまったという事だ。
ルフィ達が途中2年の修行を経ていた事も考えると、ニューゲートが「そんなに生き急いでどうする」と言いたくなるのも分かるスピード航行だ。
そして、残念ながらこの時のエースは、今のルフィよりも遥かに弱かったと思われる。
途中で止まって修行を行ったルフィに及ばないのは仕方がないが、小説版2巻ではエースがニューゲートに敗北した後、サッチの口より「エースがもう少し強ければ殺していた」という旨のセリフが発されている。
要は、殺さずとも取り押さえられる程度の相手だからこそ、安心して生け捕りに出来たのだ。圧倒的に、弱者であったのだ。
ロジャー海賊団の副船長であるレイリーは、自分達の航海を「急ぎ過ぎた」と語っていた。
その目的や内容こそ違うが、エースもまた、旅を急いでいた。自身の命は、許されるものなのか。その答えを求め、生き急ぎ、白ひげという伝説に対し無謀な挑戦を行った。
当人はロジャーとの血縁を否定したがっていたが、その一方で、拭う事のできない血の運命というものだったのかもしれない。
だがそれでも、その中でエースは答えを見つけた。
白ひげという偉大な父と出会い、仲間を得、義弟や家族の愛を確かめながら、その命を終えた。
その死がルフィに、マルコ達に与えた衝撃は大きなものだったが、それでもエースの最期は、決して悔いのない幕切れであったと言える。
…………気付いたら、ワノ国編の内容からまったくもってかけ離れたお喋りになってしまった。話を戻します。
■お玉「アニキのおたんこなすー!!」
おたんこなすって言葉、数年ぶりに聞いた。
■民衆「お上は何やってんだい!」
辻斬りとして手配されたゾロ十郎は、未だ捕まらず。
都の人々からすれば不安の付き纏う事態に、たまらず不平を漏らす者も現れている様だった。
……ってか、ワノ国においてお上の悪口って、普通に言って許されるんですね。
「オロチ当人」に対して反抗的な意志を口にする事は、死罪にあたる重罪であるらしい。その一方で、オロチを頂点とした政権そのものへの不平は、あまり厳しく取り締まられないのか…。
微妙に中途半端な取り締まり方な気もするが、こういう発言が民衆から平然と出てくる辺り、少なくとも花の都内部におけるオロチの体制は、言う程恐怖政治というワケでも無いんですかね。
郊外のおこぼれ町の人々にはともかく、きちんと金を生み出す都の町人達に対しては、多少寛容なのか。
それとも、そもそもオロチへの反抗の意思を厳格に摘みに行っているのが、百獣海賊団側の人間ぐらいなのか。
■ゾロVSギフターズ
(TVアニメONE PIECE 第897話より)
過剰演出極まれり。
刀を振るって発生するのが、敵の後方での大爆発という謎っぷり。
そしてわざわざ刀で攻撃したのに、別に敵は斬れていないという。ただ爆発で吹っ飛ばしただけ。何がしたかったのだ。
確かにまあ、ゾロの剣術には『鷹波』『犀回』など、斬撃ではなく衝撃波を放つ技というのは多々存在する。
が、コレはなんかちゃうやろ。百歩譲って衝撃波が生み出す爆発だとしても、肝心の目の前の敵に全然当たらず、後方に突き抜けていくのはどういうこっちゃ。
この後普通に剣術で2人の敵を討ち取るワケだが、どうもこのワノ国編アニメにおける「とりあえず派手に演出しとけ!!」感は慣れないなぁ……。
今回なんかは特に、演出と描写がイマイチ噛み合っていないため、「カッコいい!」と感じるどころか「何がしたかった攻撃なんだろう」という感覚の方が強くなってしまった。
映像的には今までのアニメONE PIECEとは比べ物にならないぐらいキレイだし、演出も光るところでは光っているのも事実だと思う。
ただ、ここまで緩急をつけずバトル全部を派手に演出していくと、「この攻撃は本当に強いのか、演出が派手なだけのこけおどしなのか」の境界線が曖昧になっていくので、ザコ戦なんかはもうちょっと控えめにした方が後々良いんでないかなぁ、と個人的には思うところです。
というか、2本角のカブト的にこの敵もギフターズなんだろうけど、近接戦に至ってもSMILE能力、全然使わないっすね。
原作じゃ使う間もなく倒されてしまったのでアレだけど、せっかく刀や拳で戦わせるなら、オリジナルで適当な能力使わせても良いのよ?
■ルフィ&ゾロ再会
この時のゾロさん、何となくアニメ版初期っぽい雰囲気がありますね。
まだ少年らしさを残した感じと言うか、年相応の若さが出てる。
実際のところ、ルフィ達と別行動を取っていた期間は1か月足らずと言ったところなんだろうけど、再会はやっぱ嬉しかったんですね。
2年間の修業期間に比べれば屁でもない短期間だが、明確な目標を持って修行に追われる日々だった2年に比べると、今はあくまでも「潜伏期間」に過ぎない。
特にゾロは初っ端からのやらかしによって、錦えもんから指示された任務に就く事もロクにできず、逃亡生活を送る身。
ぶっちゃけヒマで仕方なかっただろうし、1人荒野をさ迷ううちに、しばらく会っていない仲間達が恋しくなるのは、ゾロの様にクールぶった男であるとはいえ自然の流れだと言える。
ゾロにとって「対等の友人」っぽい関係性の仲間はルフィぐらい(ウソップは庇護対象的なところがあるし、チョッパーは弟分、フランキーやブルックは年が離れすぎているし、サンジは論外)に思えるので、そのルフィといの一番に再会できたのは、意外と安心感も強かったんじゃないですかね。
これだけテンション上がってるゾロを見るのも、相当珍しいし。
しかし改めて見ると、ルフィとゾロの共闘戦線、やっぱ圧倒的に絵になるなぁ。
原作ではルフィに忠告する感じだったゾロも、アニメじゃニヤッと笑みを浮かべてるし。久しぶりの強敵相手に、ワクワク感が抑えられない感じ。
漫画で見ても勿論良かったコマだけど、アニメで色や声がつくと、より高揚感が増す。個人的に、中々好きなシーンでした。
【声の出演】
ルフィ・・・・・・田中真弓
ゾロ・・・・・・・中井和哉
お玉・・・・・・・潘めぐみ
飛徹・・・・・・・大友龍三郎
お鶴・・・・・・・柿沼紫乃
ホーキンス・・・・宗矢樹頼
エース・・・・・・古川登志夫
狛ちよ・・・・・・荒井聡太
ギフターズ・・・・深川和征
中年女・・・・・・香里有佐
中年男・・・・・・林雅貴
岡っ引き・・・・・坂井易直
海賊・・・・・・・山田真一 清水健佑
ナレーション・・・大場真人
ルフィ・・・・・・田中真弓
ゾロ・・・・・・・中井和哉
お玉・・・・・・・潘めぐみ
飛徹・・・・・・・大友龍三郎
お鶴・・・・・・・柿沼紫乃
ホーキンス・・・・宗矢樹頼
エース・・・・・・古川登志夫
狛ちよ・・・・・・荒井聡太
ギフターズ・・・・深川和征
中年女・・・・・・香里有佐
中年男・・・・・・林雅貴
岡っ引き・・・・・坂井易直
海賊・・・・・・・山田真一 清水健佑
ナレーション・・・大場真人
ONE PIECE 94 (ジャンプコミックス)
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