第900話
「最高の日 お玉初めてのおしるこ」
放送日時:2019年 9月 1日
【原作の対応話数】
91巻 第914話 2P~13P
もくじ
・あらすじ
・原作からの変更点
・感想・妄想
・登場した技
・声の出演
・あらすじ
・原作からの変更点
・感想・妄想
・登場した技
・声の出演
【あらすじ】
お鶴の助けを得たルフィ達は、彼女の営む茶屋にて、お玉を休ませる事に。お鶴が持っていた邪含草は、煎じて飲めば川の水に対する特効薬となる代物であり、それを飲んだお玉はすっかり元気を取り戻していた。
体調を戻したお玉に、お鶴はおしるこを勧める。命を助けられた上、ご馳走を貰うなんて出来ない、と遠慮するお玉だが、お鶴の圧に負け、いただく事に。それはお玉にとって、人生で初めて食べるおしるこだった。こんなに良い誕生日は二度とない、と、お玉は感涙する。カイドウやオロチの牛耳るワノ国では、食うに困る子供の存在など、ざらにあるものだった。そんなお玉の姿を見て、ルフィは静かに、カイドウへの怒りを燃やす。
ルフィ達がワノ国の現状をお鶴から聞いていると、突如、空からお鶴を狙った矢が放たれる。間一髪でゾロに防がれた矢を放ったのは、コウモリの能力を持つギフターズ、バットマンだった。将軍オロチを悪く言う行為は、ワノ国ではそれだけで死に値するほどの罪であったのだ。
空から放たれる無数の矢を、難なく撃ち落としていくルフィとゾロ。だがその裏で、彼らには別の目的もあった。ルフィ達の意識がバットマンへと向けられている内に、猛スピードを持つガゼルのギフターズが、お玉を攫って駆け出したのだ。
お鶴の助けを得たルフィ達は、彼女の営む茶屋にて、お玉を休ませる事に。お鶴が持っていた邪含草は、煎じて飲めば川の水に対する特効薬となる代物であり、それを飲んだお玉はすっかり元気を取り戻していた。
体調を戻したお玉に、お鶴はおしるこを勧める。命を助けられた上、ご馳走を貰うなんて出来ない、と遠慮するお玉だが、お鶴の圧に負け、いただく事に。それはお玉にとって、人生で初めて食べるおしるこだった。こんなに良い誕生日は二度とない、と、お玉は感涙する。カイドウやオロチの牛耳るワノ国では、食うに困る子供の存在など、ざらにあるものだった。そんなお玉の姿を見て、ルフィは静かに、カイドウへの怒りを燃やす。
ルフィ達がワノ国の現状をお鶴から聞いていると、突如、空からお鶴を狙った矢が放たれる。間一髪でゾロに防がれた矢を放ったのは、コウモリの能力を持つギフターズ、バットマンだった。将軍オロチを悪く言う行為は、ワノ国ではそれだけで死に値するほどの罪であったのだ。
空から放たれる無数の矢を、難なく撃ち落としていくルフィとゾロ。だがその裏で、彼らには別の目的もあった。ルフィ達の意識がバットマンへと向けられている内に、猛スピードを持つガゼルのギフターズが、お玉を攫って駆け出したのだ。
【原作からの追加点・変更点】
※セリフの変更点は細かい差異が多いため、気になった箇所のみ紹介
・冒頭、工場の汚染水が川に排出される描写が追加。
・前話ではルフィが薬をすり潰している描写があったが、今回はその役割がお菊に代わっており、ルフィはお玉の傍についている。
その後、邪含草を煎じた薬をお菊が運んでくるシーン追加。
・ルフィがお玉に、邪含草の薬を飲ませてやるシーン追加。
お鶴は薬について「苦いけどよく効く薬」と説明しており、口に含んだお玉は、当初その苦さに飲む事を拒絶している。(最終的には、ルフィに無理やり飲まされた)
・薬を飲んだお玉の様子が落ち着き、眠りに落ちる描写追加。
・お菊がゾロに、腕の傷を治療するよう勧めるシーン追加。
ゾロは断ろうとするが、お菊の押しに負けて承諾。またお菊の手がゾロに触れた時、ゾロが「…ん?」と何らかの反応を見せている。
・眠っていたお玉の体調が元通りになり、無事に目を覚ますシーン追加。
・体調が良くなったお玉が、喜びながら「にんにーん!」とくノ一の真似事をする描写追加。
・お玉が空腹を誤魔化そうと川に走るシーンにて、お鶴がお玉を追いかけ、怒鳴りつける描写追加。
・お菊から傷の手当てをして貰ったゾロが、着物を羽織り直す描写追加。
・お鶴からおしるこを勧められたお玉が、遠慮しながら後ずさりすぎて座敷から落ちそうになる描写追加。
またお玉に怒るお鶴の周囲に、紫色のオーラを放つ演出追加(当然、覇気とは関係ない)。
・お玉が誕生日だと知ったお鶴が、「あたしからのお誕生祝いだと思って、お食べ」というセリフ追加。
・お鶴が食を牛耳るオロチ達に批判的な発言をした際、遠方のバットマンがその音をキャッチし「聞こえたぞ……!」というシーン追加。
・バットマンが矢を射る際、超音波を使用するように変更。
またアニメでは矢に青色のオーラを纏っており、放たれた矢の軌道はバットマンの意志で自在に操作できる様になっている。弾かれた矢を再び対象に向かって飛ばすことも可能。
・お鶴に向けて放たれたバットマンの矢をゾロが受け止めた際、その周辺が爆発したように粉塵が巻き起こる演出追加。
・バットマンが無数の矢を放ってくる際、原作で矢を弾き落としていたのはゾロだけだったが、アニメではルフィも、手にした二代鬼徹を振るって矢を弾いている。
ただし刀は納刀されたままであり、柄ではなく鞘部分を握ったまま、鈍器のような扱い方をしている。
・ルフィが二代鬼徹によって弾いた矢が、軌道を変え再びルフィに襲い掛かるシーン追加。
それに対し、ルフィは武装色を纏った拳で矢を叩き折り、更に飛んで来る無数の矢に対しても拳の乱打で対抗している。
・バットマンの矢に対抗するゾロの刀に、紫色のオーラが追加。
ただしこの際、三代鬼徹は黒刀化しておらず、覇気を纏っているわけではない様子。
・バットマンが放つ無数の矢を、ゾロが二刀流の飛ぶ斬撃を3発放ち、全て叩き落すシーン追加。
・バットマンが農園で起きた盗みについて語るセリフが、原作では矢を放っている最中だったが、アニメでは矢を全て防がれた後に変更。
※セリフの変更点は細かい差異が多いため、気になった箇所のみ紹介
・冒頭、工場の汚染水が川に排出される描写が追加。
・前話ではルフィが薬をすり潰している描写があったが、今回はその役割がお菊に代わっており、ルフィはお玉の傍についている。
その後、邪含草を煎じた薬をお菊が運んでくるシーン追加。
・ルフィがお玉に、邪含草の薬を飲ませてやるシーン追加。
お鶴は薬について「苦いけどよく効く薬」と説明しており、口に含んだお玉は、当初その苦さに飲む事を拒絶している。(最終的には、ルフィに無理やり飲まされた)
・薬を飲んだお玉の様子が落ち着き、眠りに落ちる描写追加。
・お菊がゾロに、腕の傷を治療するよう勧めるシーン追加。
ゾロは断ろうとするが、お菊の押しに負けて承諾。またお菊の手がゾロに触れた時、ゾロが「…ん?」と何らかの反応を見せている。
・眠っていたお玉の体調が元通りになり、無事に目を覚ますシーン追加。
・体調が良くなったお玉が、喜びながら「にんにーん!」とくノ一の真似事をする描写追加。
・お玉が空腹を誤魔化そうと川に走るシーンにて、お鶴がお玉を追いかけ、怒鳴りつける描写追加。
・お菊から傷の手当てをして貰ったゾロが、着物を羽織り直す描写追加。
・お鶴からおしるこを勧められたお玉が、遠慮しながら後ずさりすぎて座敷から落ちそうになる描写追加。
またお玉に怒るお鶴の周囲に、紫色のオーラを放つ演出追加(当然、覇気とは関係ない)。
・お玉が誕生日だと知ったお鶴が、「あたしからのお誕生祝いだと思って、お食べ」というセリフ追加。
・お鶴が食を牛耳るオロチ達に批判的な発言をした際、遠方のバットマンがその音をキャッチし「聞こえたぞ……!」というシーン追加。
・バットマンが矢を射る際、超音波を使用するように変更。
またアニメでは矢に青色のオーラを纏っており、放たれた矢の軌道はバットマンの意志で自在に操作できる様になっている。弾かれた矢を再び対象に向かって飛ばすことも可能。
・お鶴に向けて放たれたバットマンの矢をゾロが受け止めた際、その周辺が爆発したように粉塵が巻き起こる演出追加。
・バットマンが無数の矢を放ってくる際、原作で矢を弾き落としていたのはゾロだけだったが、アニメではルフィも、手にした二代鬼徹を振るって矢を弾いている。
ただし刀は納刀されたままであり、柄ではなく鞘部分を握ったまま、鈍器のような扱い方をしている。
・ルフィが二代鬼徹によって弾いた矢が、軌道を変え再びルフィに襲い掛かるシーン追加。
それに対し、ルフィは武装色を纏った拳で矢を叩き折り、更に飛んで来る無数の矢に対しても拳の乱打で対抗している。
・バットマンの矢に対抗するゾロの刀に、紫色のオーラが追加。
ただしこの際、三代鬼徹は黒刀化しておらず、覇気を纏っているわけではない様子。
・バットマンが放つ無数の矢を、ゾロが二刀流の飛ぶ斬撃を3発放ち、全て叩き落すシーン追加。
・バットマンが農園で起きた盗みについて語るセリフが、原作では矢を放っている最中だったが、アニメでは矢を全て防がれた後に変更。
【感想・妄想】
■邪含草の煎じ役

(TVアニメONEPIECE 第899話より)

(TVアニメONEPIECE 第900話より)
邪含草を煎じるためにすり潰す役目、前回はルフィがやってたのに、知らん内に菊にバトンタッチしてますね……。
いやまあ、別に何もおかしくはない。
お玉は今も病毒に苦しんでいるのだし、張本人が兄貴と慕うルフィが傍に付いておくのは自然な流れ。菊の手が空いた今、役割を交代するのも、何もヘンな所はない。
のだけれど、そもそも最初に薬を磨る役割をルフィに任せたというのがミスマッチすぎて、全然上手いこと磨れてなかったんかなとかいう想像をしてしまうのは私だけでしょうか。
いやなんか……丁寧な作業が必要そうじゃないっすか。知らんけど。空前の人選ミス感があると言うか。
前回からの1週間のあいだに、
お鶴さん「(あ、全然きれいに磨れてないなこの人)お菊ちゃーん!代わってやっておやりー!」みたいなやり取りがあったのかなとかなんか無駄に想像してしまうのでした。どうでもいいっすね。
■お菊の正体
ジャンプや単行本派の人には周知の事実だが、お菊はまあ、アレなワケです。
で、どうにもゾロは、この後の博羅町でのシーンからしても、お菊が何かを隠している事に気付いていたフシがある。
原作ではこの辺りの理由がハッキリとは描かれておらず、剣士ならではの雰囲気で感じ取ったのかな?とかそういうレベルだったのだが、アニメでは菊が治療のためにゾロの手を取った際、ゾロが「ん?」と反応を示す描写が。
ゾロが菊の秘密に気付いたのは、このタイミングだったんですかね。
この後、菊がルフィの口を抑えたりと接触するシーンは存在するが、そこはまあ「ルフィが鈍すぎる」というので説明もつく。
本来ならゾロの鈍さも大概だが、彼はアレでくいなの事もあり、「男女間の肉体的な差」というものには敏感な気もするので、一度接触すればその違和感に気付いた事も納得はいきやすいかな。
まあそれで言うと、菊を抱えて浦島のもとに連れて行った下っ端のニブさはとんでもないって事になるが……たぶん、刀を握る「腕」の筋力こそ十全に発達したものの、その他の体つきは華奢なままだったんだろう。うん。
■紫色のオーラ
このTVアニメ感想でも何度か話題に出している、ワノ国編アニメで多々見られる「紫色のオーラ」だが、今回はマジで節操がない。
今回使われたシーンは「お鶴がお玉に怒りをブツける」というシーンと、バットマン戦でのゾロが刀に纏ったシーンの2箇所。
前者は当然ながらただのギャグ演出だし、後者に関しても、よく見ると刀そのものは黒刀化されておらず、覇気を纏っているワケではない事が分かる。
というワケで、今回の話でハッキリした事として「紫色のオーラは、覇気の使用とはマジで一切関係がない」という事になる。何やそれは。
いやマジで分からない。
他のエピソードでは色々と誤差があるにせよ、少なくともこのワノ国編アニメにおいては、「見聞色を赤、覇王色を金」の光エフェクトで表現しているのだから、「じゃあ紫は武装色なのかな」と思うやん。
こうやって「強者の攻撃に使うエフェクト」を「戦士でもない人間の『怒り』の表現に流用する」のを何度もやる(飛徹に次いで2回目)だけでも謎なのに、覇気攻撃でもない普通の技にまで纏わせるのは、明らかに演出としての煩雑さを増しているだけだと思う。
……いやワノ国編の演出、総じて見れば悪くないとは思うのよ?
所々チグハグな事はやるけど、ハデさを保っている事は事実だし、決めるべきシーンではきちんとカッコよく決めてくれる。そこは評価すべき点なのよ。
でも紫オーラは、いい加減に扱いが中途半端すぎる。
無造作に使い過ぎて「どの攻撃が強いのか」も不透明になれば、「オーラが邪魔で武装色を纏っているのか(腕や武器が黒くなっているか)が分かりにくい」という妨害にすらなっていて、良い所がない。
最低限「トドメ級の見せ場でだけ使う」「覇気攻撃にのみ使う」みたいな統一性があれば何とかなるものを、何も考えずにバンバン使っていくから煩雑な事になる。
これがドラゴンボールの様な恒常的にオーラを使うような作風なら良いのだけれど、ONEPIECEはそういうタイプの作品でもない。
バットマンの様なハッキリ言って雑兵クラスの敵が撃ち込んだ矢一本でドカンと土煙が巻き起こるのもそうだけれど、ワノ国編は「演出をハデにするあまり、実際の強さや戦闘方法に見合わないことになっている」事例も多々あるので、そこはちょっと何とかして欲しいところです。
■ルフィ太郎
あ、ルフィ太郎の発音、そうなるんですね。「一太郎」てきな。
アニメでの「ルフィ」の発音は基本的に「るふぃい」と語尾を伸ばされるので、てっきり「るふぃいたろう」という風にになるものかと。
と言っても、「太郎」に繋がる発音としてはこっちの方が自然だし、偽名としては正しいか。
まあ一瞬でバレたんですけど。
■バットマン
今週のビックリドッキリメカ。……いや、SMILE能力者。
原作からして、他のSMILE能力者達に比べ「動物の身体が、あるべき場所にきちんと発現している」という恵まれた能力者ではあったが、アニメでは更なる超能力を得て妙に強力な敵として登場した。
なんとこやつ、自らが放った矢の軌道を、後から自在に操る事ができるのだ。
更にこの矢は、ゾロの刀とぶつかり合った際に粉塵を巻き起こす程の威力を誇っている。
少なくとも、石壁や地面を多少抉る程度だった九蛇の覇気入りの矢より、数段優れた破壊力を持っていそうに見える。(上で書いたように演出の都合でしかないというのは、この際置いておく)
ハッキリ言って、そんじょそこらの真打ちより強い。
真打ちなんてシープスヘッドを始め、一発ネタの様な妙な連中ばかりだと言うのに、こいつは妙に実践的な戦闘技能を持っている。相手がフランキー、ブルックぐらいの強さなら、かなり良い勝負をしていたんじゃないだろうか。
(なお、シープスヘッドの能力もまた、真打ちの中ではずいぶん恵まれた方だというのも加えておく。)
あの矢を操る能力には、コウモリの能力から発される超音波が関与している様に描かれている。
超音波と言えば「人間が聞き取ることのできない周波数」を持つ音だが、実はその昔、テレビのリモコン操作にも使われていたそうだ。誤作動を起こしやすかった事もあり、赤外線通信の台頭によって、市場からは姿を消してしまった様だが。
この「超音波によって矢を操る」というイメージの元になっているのはそれだろうか。現実に可能かどうかはともかく、悪魔の実にはイメージが先行した能力の応用も多々存在している(ホビホビ、ニキュニキュ、クリクリなど)。SMILE能力であっても、それに違いはないんだろうと思う。
それにしても、彼の凄まじさは矢の一発一発の威力でも、超音波による空中制動でもなく、その速射能力だ。
数本の矢を同時に番え放つ時点でスゴいが、それを何度も何度も、無尽蔵に放ち続けるのはヤバすぎる。
ルフィやゾロという怪物が相手だったから大したダメージを与えられなかったが、ちょっとした軍隊相手なら単独で壊滅させられてしまいそうな勢いだ。SMILEによって得た飛行能力も、それに拍車をかけている。
末端の兵士に過ぎないバットマンがここまでやれるのだから、幹部連中ともなればさぞ驚異的な強さを持っているのだろう……と見せかけて、真打ち以降の強さはビックリするほどバラつきがあるのが、SMILE能力というギャンブル性のコワいところでございます。
■ガゼルマン
くっそ足の速い網タイツの変態。
■邪含草の煎じ役

(TVアニメONEPIECE 第899話より)

(TVアニメONEPIECE 第900話より)
邪含草を煎じるためにすり潰す役目、前回はルフィがやってたのに、知らん内に菊にバトンタッチしてますね……。
いやまあ、別に何もおかしくはない。
お玉は今も病毒に苦しんでいるのだし、張本人が兄貴と慕うルフィが傍に付いておくのは自然な流れ。菊の手が空いた今、役割を交代するのも、何もヘンな所はない。
のだけれど、そもそも最初に薬を磨る役割をルフィに任せたというのがミスマッチすぎて、全然上手いこと磨れてなかったんかなとかいう想像をしてしまうのは私だけでしょうか。
いやなんか……丁寧な作業が必要そうじゃないっすか。知らんけど。空前の人選ミス感があると言うか。
前回からの1週間のあいだに、
お鶴さん「(あ、全然きれいに磨れてないなこの人)お菊ちゃーん!代わってやっておやりー!」みたいなやり取りがあったのかなとかなんか無駄に想像してしまうのでした。どうでもいいっすね。
■お菊の正体
ジャンプや単行本派の人には周知の事実だが、お菊はまあ、アレなワケです。
で、どうにもゾロは、この後の博羅町でのシーンからしても、お菊が何かを隠している事に気付いていたフシがある。
原作ではこの辺りの理由がハッキリとは描かれておらず、剣士ならではの雰囲気で感じ取ったのかな?とかそういうレベルだったのだが、アニメでは菊が治療のためにゾロの手を取った際、ゾロが「ん?」と反応を示す描写が。
ゾロが菊の秘密に気付いたのは、このタイミングだったんですかね。
この後、菊がルフィの口を抑えたりと接触するシーンは存在するが、そこはまあ「ルフィが鈍すぎる」というので説明もつく。
本来ならゾロの鈍さも大概だが、彼はアレでくいなの事もあり、「男女間の肉体的な差」というものには敏感な気もするので、一度接触すればその違和感に気付いた事も納得はいきやすいかな。
まあそれで言うと、菊を抱えて浦島のもとに連れて行った下っ端のニブさはとんでもないって事になるが……たぶん、刀を握る「腕」の筋力こそ十全に発達したものの、その他の体つきは華奢なままだったんだろう。うん。
■紫色のオーラ
このTVアニメ感想でも何度か話題に出している、ワノ国編アニメで多々見られる「紫色のオーラ」だが、今回はマジで節操がない。
今回使われたシーンは「お鶴がお玉に怒りをブツける」というシーンと、バットマン戦でのゾロが刀に纏ったシーンの2箇所。
前者は当然ながらただのギャグ演出だし、後者に関しても、よく見ると刀そのものは黒刀化されておらず、覇気を纏っているワケではない事が分かる。
というワケで、今回の話でハッキリした事として「紫色のオーラは、覇気の使用とはマジで一切関係がない」という事になる。何やそれは。
いやマジで分からない。
他のエピソードでは色々と誤差があるにせよ、少なくともこのワノ国編アニメにおいては、「見聞色を赤、覇王色を金」の光エフェクトで表現しているのだから、「じゃあ紫は武装色なのかな」と思うやん。
こうやって「強者の攻撃に使うエフェクト」を「戦士でもない人間の『怒り』の表現に流用する」のを何度もやる(飛徹に次いで2回目)だけでも謎なのに、覇気攻撃でもない普通の技にまで纏わせるのは、明らかに演出としての煩雑さを増しているだけだと思う。
……いやワノ国編の演出、総じて見れば悪くないとは思うのよ?
所々チグハグな事はやるけど、ハデさを保っている事は事実だし、決めるべきシーンではきちんとカッコよく決めてくれる。そこは評価すべき点なのよ。
でも紫オーラは、いい加減に扱いが中途半端すぎる。
無造作に使い過ぎて「どの攻撃が強いのか」も不透明になれば、「オーラが邪魔で武装色を纏っているのか(腕や武器が黒くなっているか)が分かりにくい」という妨害にすらなっていて、良い所がない。
最低限「トドメ級の見せ場でだけ使う」「覇気攻撃にのみ使う」みたいな統一性があれば何とかなるものを、何も考えずにバンバン使っていくから煩雑な事になる。
これがドラゴンボールの様な恒常的にオーラを使うような作風なら良いのだけれど、ONEPIECEはそういうタイプの作品でもない。
バットマンの様なハッキリ言って雑兵クラスの敵が撃ち込んだ矢一本でドカンと土煙が巻き起こるのもそうだけれど、ワノ国編は「演出をハデにするあまり、実際の強さや戦闘方法に見合わないことになっている」事例も多々あるので、そこはちょっと何とかして欲しいところです。
■ルフィ太郎
あ、ルフィ太郎の発音、そうなるんですね。「一太郎」てきな。
アニメでの「ルフィ」の発音は基本的に「るふぃい」と語尾を伸ばされるので、てっきり「るふぃいたろう」という風にになるものかと。
と言っても、「太郎」に繋がる発音としてはこっちの方が自然だし、偽名としては正しいか。
まあ一瞬でバレたんですけど。
■バットマン
今週のビックリドッキリメカ。……いや、SMILE能力者。
原作からして、他のSMILE能力者達に比べ「動物の身体が、あるべき場所にきちんと発現している」という恵まれた能力者ではあったが、アニメでは更なる超能力を得て妙に強力な敵として登場した。
なんとこやつ、自らが放った矢の軌道を、後から自在に操る事ができるのだ。
更にこの矢は、ゾロの刀とぶつかり合った際に粉塵を巻き起こす程の威力を誇っている。
少なくとも、石壁や地面を多少抉る程度だった九蛇の覇気入りの矢より、数段優れた破壊力を持っていそうに見える。(上で書いたように演出の都合でしかないというのは、この際置いておく)
ハッキリ言って、そんじょそこらの真打ちより強い。
真打ちなんてシープスヘッドを始め、一発ネタの様な妙な連中ばかりだと言うのに、こいつは妙に実践的な戦闘技能を持っている。相手がフランキー、ブルックぐらいの強さなら、かなり良い勝負をしていたんじゃないだろうか。
(なお、シープスヘッドの能力もまた、真打ちの中ではずいぶん恵まれた方だというのも加えておく。)
あの矢を操る能力には、コウモリの能力から発される超音波が関与している様に描かれている。
超音波と言えば「人間が聞き取ることのできない周波数」を持つ音だが、実はその昔、テレビのリモコン操作にも使われていたそうだ。誤作動を起こしやすかった事もあり、赤外線通信の台頭によって、市場からは姿を消してしまった様だが。
この「超音波によって矢を操る」というイメージの元になっているのはそれだろうか。現実に可能かどうかはともかく、悪魔の実にはイメージが先行した能力の応用も多々存在している(ホビホビ、ニキュニキュ、クリクリなど)。SMILE能力であっても、それに違いはないんだろうと思う。
それにしても、彼の凄まじさは矢の一発一発の威力でも、超音波による空中制動でもなく、その速射能力だ。
数本の矢を同時に番え放つ時点でスゴいが、それを何度も何度も、無尽蔵に放ち続けるのはヤバすぎる。
ルフィやゾロという怪物が相手だったから大したダメージを与えられなかったが、ちょっとした軍隊相手なら単独で壊滅させられてしまいそうな勢いだ。SMILEによって得た飛行能力も、それに拍車をかけている。
末端の兵士に過ぎないバットマンがここまでやれるのだから、幹部連中ともなればさぞ驚異的な強さを持っているのだろう……と見せかけて、真打ち以降の強さはビックリするほどバラつきがあるのが、SMILE能力というギャンブル性のコワいところでございます。
■ガゼルマン
くっそ足の速い網タイツの変態。
【声の出演】
ルフィ・・・・・・田中真弓
ゾロ・・・・・・・中井和哉
お玉・・・・・・・潘めぐみ
お鶴・・・・・・・柿沼紫乃
お菊・・・・・・・伊瀬茉莉也
狛ちよ・・・・・・荒井聡太
バットマン・・・・北島淳司
ガゼルマン・・・・増谷康紀
ナレーション・・・大場真人
ルフィ・・・・・・田中真弓
ゾロ・・・・・・・中井和哉
お玉・・・・・・・潘めぐみ
お鶴・・・・・・・柿沼紫乃
お菊・・・・・・・伊瀬茉莉也
狛ちよ・・・・・・荒井聡太
バットマン・・・・北島淳司
ガゼルマン・・・・増谷康紀
ナレーション・・・大場真人