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週刊少年ジャンプ2021年27号分のONE PIECE感想です。
ネタバレを含むので、自分で買ってから読んでください。 





■キビキビの実
お玉の『キビキビの実』(VIVRE CARDにて能力名判明済み)の能力を受けたにも関わらず、何やら百獣海賊団側についたままのギフターズが1匹。
ゴリラのSMILE能力者のブリスコラさんですね。毎回「ブスゴリラ」と間違えそうになります。

キビキビの能力、能力者本人が指示を与えない限り、効果が発揮されないっぽいですね。博羅町でスピードを洗脳した時も、お玉と一緒にいるルフィの指示には従ってくれなかったし。
1011話でも、「ライブフロアについて号令をかければみんな味方になってくれる」と言ってました。現時点では、スピードやダイフゴー達が駆け回ってきびだんごを食わせているのは、一斉蜂起の布石を撒いている段階に過ぎないのね。

またブリスコラが「だんご貰って調子がいい」などと言っている事から、きびだんごには士気高揚か何かのバフ効果でもあるのか……?
と一瞬思ったのだけど、これはスピードがブリスコラ達にだんごを配った際、「クイーン様から預かった強壮剤だ」と称して食べさせていた事から、単なるプラシーボ効果っぽいかな。見るからに単純そうだし、ブリスコラくん。



■ゾロ十字架
十字架のように縛り付けられたまま眠りこけているゾロ、なんかサンジに鈍器として使われてます。
扱いが雑。仮にも重傷者やぞ。ほんでこんな攻撃で吹っ飛ばされてるカエルのギフターズが地味に可哀想。

でもこのシーンちょっと個人的にツボでした。
対戦ゲームのアイテムとかで採用されないかな、ゾロ十字架。スマブラのビームソードとかみたいな扱いで。
ゾロが試合に参加してる時は、代替アイテムとして普通の木製十字架とかに変わる感じで。グラバト2のウィスキーピークのステージギミックでも、腹一杯のルフィを踏んで大ジャンプできるギミックが、ルフィ参戦してる時だけトランポリンに置き換わる演出とかあったから、そんな感じで。

どうでもいいけど、カエルを殴りつけた時は鼻提灯ふくらませて寝てるのに、チョッパーに預けられた時はちゃっかり起床してますねゾロ。
なんか寝たり起きたり忙しいなこの人。休息になってるんだろうか。そんなショートスリーパーでもないだろうに。

……しかしミホークの短剣といい神のご加護目潰しといい、何かと十字架っぽい武器に縁があるな、ゾロは。



■サンジ VS クイーン
ペロスペローが降らせる矢の雨を、側頭部への蹴りでクイーンの身体を大回転させる事で、ペロスペロー本人ごと弾き飛ばす事に成功したサンジ。

横長の身体がグルグルと大回転する様も、それに巻き込まれて「ペロリーン」と吹っ飛ばされるペロス兄ももはやギャグ漫画の世界の住人。
君ら合計20億の賞金首よ。それでええんか四皇の一味。

まあそれは良いとして、やっと来ましたねサンジのターン。新世界入ってから、本当に戦闘面で活躍しなかったからね……。
魚人島でのバトルも、タイマンではなくジンベエとの共闘だったし。
強敵とのバトル自体は、ヴェルゴやドフラミンゴ、ダイフクと色々あったのだけど、どれも劣勢気味のまま中断という結果だった。唯一オーブン相手に奇襲で一撃入れたのと、細部不明のページワン戦ぐらいかな……?
倒してきた名前付きの相手と言えば、シープスヘッドやらボビンやらレザンやら……と何だかパッとしないメンツばかり。

ようやく面目躍如の時ですよ。長かった。
しかもクイーンはどうやらジャッジとも面識があるみたいで、ある種因縁の相手という事になるんですかね。まあサンジの方はジャッジとは既に縁を切ってるんで、さして気にも留めないかもしれないけど。

レイドスーツの本領発揮もまだだと思うので、今の全力を出したサンジの力量でどこまでやれるのかも含め、楽しみなカードであります。
後はゾロだけど、戦うのかな……?
ゾロのタフネスさなら、マルコの再生の炎で治癒力を上げて貰えばなんとか戦線復帰できそうな気はするけど。
順当に行けばキングとの戦いに期待が持てるけど、どうなるか。



■錦えもん
金棒の一撃を喰らったまでは何とか耐えたものの、その後トドメとばかりに刀で腹を貫かれるという結果に。
これで生きてたら、いよいよゾンビですね錦さん。

赤鞘九人男、個人的には全員生きてるか全員死ぬかのどっちかかな、と思ってるんだけど、錦えもんは死ぬなら最後かな、と思ってたんですよね。やっぱ、筆頭格だし。
だから何らかの手段で生きてる気はする。

生きてるとしたら、やっぱカン十郎の能力かな。
前回錦えもんに斬られた事で、「黒炭家としての」カン十郎は死んだとも言える。生き残った「光月家臣としての」カン十郎が、最期の力を振り絞って影武者を作り出した……とか。
個人的には、今更になって改心とかはして欲しくない派なのだけど、そういう流れなら許容範囲かな。


それにしても、カイドウが錦えもんに突きつける
「“敗北”とはいつも信じ難いものだ」
ってセリフ、無駄に説得力がありますね。海賊として7度も敗けながら生き永らえ続けた男の言葉、重みが違う。
おでんに傷を負わされた時も、相当に予想外の事態だったんですかね。
人質に動きを止めたおでんを殴り倒した時とか、かなり平静を欠いた様子だったし。



■ルフィとモモの助
モモの助に届いていた何者かの“声”の正体、てっきりズニーシャなりの仕業かと思ってたけれど、ルフィによるものだったのは想像してなかった。
そっか、まあ確かに受信ができるんだから送信もできますよね。原理はよく分かんないけど。
2度に渡って敗れても、なお折れないルフィの闘志も流石。

そしてルフィの言葉を受けてからの、モモの勝利宣言がいいですね。
敵の能力を利用して言葉を届ける抜け目のなさも成長を感じるし、何より総大将自身の口から「戦い続ける」ことの指示と、「ルフィの生存」という希望を与えているのが良い。どちらも味方の士気向上に必須の内容ですからね。

自兵に死ねと命ずる覚悟も君主の資質と言うし。8歳の少年には酷な務めかもしれないけど、これで味方陣営の士気は一気に回復した事だろう。
出会った直後の、ただ泣きながら偉そうに強がるだけだった頃を思うと、大きくなったものだ。

しれっとキッドまでニヤッとしてるのは何かジワるけど。


そしてルフィの方、ポーラータング号に救助されるようですが、偶然通りかかったわけではなく、ルフィ自身が“声”を発して呼び寄せたみたいですね。
どうやって……? モモの助は分かるんだけど、誰にでも聞かせられる“声”ではないよね……?
物理的な音でもあるまいし、ソナーに引っかかるもんじゃないだろうし……。

まさかローも不在のハートの海賊団の中に、ルフィやモモと同様の能力を持つ船員がいるとも思えないし……届けようと思えば誰にでも聞かせられる声なのか? だったらせめて、仲間達には直接自分で伝えてやれよとも思うが。感知可能な範囲があって、それを超えるとモモみたいな特殊能力者にしか聞き取れなくなるとか……?

ちょっとよく分からない部分なので、今後の説明が欲しいところです。


で、引きはカイドウとヤマトの対峙ですね。
行き違いになったかと思ったけど、屋上とドーム外での邂逅になったか。
まあルフィ復活までの時間稼ぎっていうポジションに落ち着くんだろうけど、ヤマトにはまだ見せていない変身形態もあるっぽいので、どういう能力で来るのかは愉しみな気持ち。
個人的には、ヤマトにはまだあまり惹かれていないので、カッコいい見せ場が貰えるといいな。


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