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週刊少年ジャンプ2018年11号分のONE PIECE感想です。
本誌で読んだ方のみ続きからどうぞ。 



☆扉絵連載


 海賊船“ウソランド号”を入手し、海賊としての旗揚げを着々と進めていたレオ達ですが、どうやらリク王の護衛部隊として、世界会議へ同行する事となった様子。

 うーむ、いくら何の悪名も持たないレオ達とは言え、あんだけモロに海賊旗を掲げた船が一国の護衛隊として同行するのはいかがなもんだろうか。 
 しかも行先は政府の中枢、マリージョアだと言うのに。
 乗組員が乗組員だから「海賊ごっこ」で済ませてくれる可能性はあるけど、天竜人に目をつけられて問答無用で爆撃されたサボの前例があるからなぁ。

 そういえば、マリージョアへの航路をリク王と共にしようとしていたプロデンス国王・エリザベローⅡ世は、海軍の護衛船を断っていた。
 ドフラミンゴの一件で、海軍や世界政府に思うところもありそうなリク王家としては、軍艦の護衛よりも信の置けるレオ達に、という思いもあるのかな。単にレベッカやヴィオラの推薦かもしれんけど。

 しかしそうなると、麦わら大船団の一員が、曲がりなりにも“世界会議”の舞台へと関わって来る事になる。もしかしたら、ビビやしらほし辺りと出会って、ルフィのお話で意気投合、なんて事もあるかな? しらほしはともかく、ビビとレベッカはそれなりに気が合いそうだ。

 まああくまで護衛だし、リク王をマリージョアへ送り届けたら、その場で分かれて独自の冒険に繰り出すのかもしれんけど。現状、世界会議は物語上重要な要素であっても、ルフィ達の冒険とは絡みにくいものであったので、こういった箇所で接点を作る可能性もあるかな?



☆本編
 鏡世界内の描写に終始した前回とはうってかわって、ホールケーキアイランド内のあらゆる局面がクライマックスへと動き出した今回。
 シリーズの最終局面へ向けて、各々の思惑が動いております。

 しかしそんな状況にあっても、未だジェルマの動向は発覚せず。
 当初はカカオ島へ向かっていた彼らも、電伝虫を通じてサニー号の動向はチェックしているハズ。どこにどのタイミングで関わって来るのか、その際はサンジ達にとって味方となるのか敵となるのか、全く読めないのが不気味なところですな。

〇回想~ルフィ&レイリー
 2年間の修行時の回想シーン。ドレスローザ編では武装色、並びに“ギア4”に関連した修行シーンが僅かながら描かれたが、今回は見聞色に関する修行。
 目隠しをしたまま、レイリーからの攻撃を回避しつつ攻撃を与える修行をしている。誤って自分の夕飯を台無しにされ、ぶちきれるレイさんが愉快。

 さて、今回の回想編では、ルフィの持つ“見聞色の覇気”が、生き物の感情を感じ取る能力に長けている事が発覚した。
 なるほど、同じ覇気でも、人によって種類があるワケね。
 前回、ルフィはフランペが発する“声”に含まれる、敵意の様な感情を無意識に察知し、攻撃の回避を成功させたのかもしれない。カタクリが彼女の存在に気付く事ができなかったのも、この見聞色の特徴の違いに理由があるのかも。

 確かに、これまで登場した見聞色の使い手達は、人によってその特徴も異なっていた様に思う。
 コビーやアイサ等は、消えていく声の一つ一つを感じ取る事が出来ていた。

写真 2018-02-10 16 22 13写真 2018-02-10 16 24 06
ONE PIECE28巻第264話、59巻第579話より引用

 それもアッパーヤード全域やマリンフォードなど、その能力はかなりの広範囲に渡って適用されていた。同じ見聞色でも、彼らは相手の行動を読む力よりも、広範囲に対しその声の数までも繊細に感じ取る事に長けた見聞色だったのかも?

 また、人の感情を感じ取る事に長けた使い手は、ルフィ以外にも既に登場していた。

写真 2018-02-10 16 19 17
ONE PIECE63巻第621話より引用

 初めは、この“感情を読み取る見聞色”こそが、海王類やズニーシャとすら意志の疎通を可能とする“万物の声を聞く”力と関係するのかとも考えた。
 でも、似た力を持つオトヒメでは海王類と会話を交わす事は不可能だった事を考えると、これは別の力と思った方がいいのかな。

 覇気の種類と言えば、頂上戦争にてスモーカーは、ハンコックの持つ覇気を“九蛇の覇気”と称していた。
写真 2018-02-10 19 30 30
ONE PIECE第57巻第560話より引用

 九蛇の一族がみな覇気の使い手である事を指しての言葉だと思っていたが、もしかしたら九蛇の一族が操る武装色は、通常の武装色と何か異なる特色があるのかも?

 前回までのルフィは、未来を予知するという見聞色に近づくため、特にカタクリに神経を集中させ見聞色を使用していたと思う。
 ならば、感情を読む力に長けるとされるルフィは、カタクリの感情をも読み取っていたハズ。
 つまり、フランペやその部下達の掌返しにあった瞬間、自らの幼少期を回想したカタクリの心情をも読み取ったハズだ。
 あえて覇王色の覇気を見せ、彼女らを気絶させたルフィの行動や言葉からは、密かな怒りが感じられた。アレは、カタクリの心に秘めた哀しみを読み取ったが故のものだったのかもしれない。

 同時に、ルフィはカタクリが、本心から自分と対等に向き合っている事を読み取った。
 「格下とは思わねェ」という彼の言葉に対し礼を述べたのも、その言葉に嘘偽りがない事を感じたが故なのかもしれない。





〇ルフィVSカタクリ
 フランペらの退場により、一切の邪魔がなくなった一騎打ち。
 互いの死力を尽くした戦いですが、やはり戦線はまだルフィの不利で進んでいる印象。
 研ぎ澄ませた見聞色により、カタクリの攻撃を回避する事には成功するも、やはり全段回避とまではいかず、かなりの痛手を伴う攻撃を幾度にも渡り受けてしまっている。
 
 ただ、それはカタクリとしても同じ事で、数少ない機会をついたルフィの攻撃を、かなり無防備に受けてしまっている。
 未来予知を成功できていれば、モチモチの能力を使用し難なく回避できたハズのパンチ。やはり、ルフィの見聞色が己に近づいてきた事で、どんなに神経を研ぎ澄ませても全てを読み切る事はできなくなっている様だ。

 更にラストシーンでは、互いが互いの言葉を予知し、まさに“未来の相手”との会話を繰り広げる様な描写が。
 そしてルフィが見せようとする新たなる変身形態、ギア4“スネイクマン”。その最後の勝負に、カタクリは「受けて立とう」と答える。

 以前、ルフィが“ギア4”を発動しようとした際、予知によりそれを知ったカタクリは、明らかなパワーアップを見過ごすハズもなく、その発動を潰そうとしてきた。
 しかし今回、彼はそれをあえて見逃し、受けて立つと言う。
 彼が全力のルフィとの闘いに愉しみを見出したから事がよく分かる演出だ。
 どちらが勝つにせよ、この勝負の決着は近いうちに着きそうな模様。もしかしたら、ケーキとビッグ・マムの一件よりもこちらが先に片が付くかな?

 さて、ルフィが新たに発動しようとする“スネイクマン”だが、これは一体どういうものだろう。
 ドレスローザで見せた“バウンドマン”形態で放つ技の中に、“ゴムゴムの大蛇砲(カルヴァリン)”というものがある。アレも同じくヘビの名を冠する技であり、撃ち出した拳が敵を自在に追い仕留める技だった。
 今までに登場した“バウンドマン”“タンクマン”は、吸い込んだ空気と武装色硬化により、元の姿よりも巨大化するものだった。
 スネイク、というからには、やはりこれらに比べ、細く長いヘビの様な姿への変身なのかな。あまり恰好つかなそうではあるが。
 ただ、ヘビの様に相手に巻き付き、締め上げる様な技が扱えれば、見聞色を得意とする相手との戦いではかなり優位に立てるかもしれない。“予測”ができても“回避”ができなければ無意味、というのは、空島でのサトリ戦でも言われた事だし。

 もしくは大蛇砲の発展形として、エネル戦で見せた“タコ花火”の様に自分の意志とは異なる攻撃を撃ち出せる形態というのもアリかも。無意識の攻撃では通用する相手に限界がありそうな気もするが・・・。何にせよ、次週の展開が楽しみである。


 また、前回の“餅吟着”に続き、カタクリの新技“焼餅”が披露された。
 何とも可愛げのある技名だが、その内容は腕の一部を膨らませ、破裂させる事で拳を射出するロケットパンチの様なもの。
 これを受けたルフィは壁を貫通し、かなりの後方まで吹き飛ばされてしまっている。かなりの威力を誇る技なんだろう。
 自然系能力の様に原型を留めず自身の体を変形・分離させられる、モチモチの実ならではの攻撃技だ。




〇ベッジ&シフォン
 やはりというか、既にベッジに暗殺の意志はなかった様で。用意していた計画がとん挫した上に毒殺も出来ないとなれば、そりゃまあ打つ手もないわな。

 加えて、オーブンに破壊されたパドルは既に修理完了していた様子。ベッジのとこの船大工、優秀。
 このままリキュール島まで誘導して任務完了、と思いきや、シフォンの意向により更に遠方のふんわり島まで誘導するハメに。
 しかし何だかんだやってくれそうな辺り、意外とお人よしよな、彼。元々の気質なのか、サンジのホイップによって浄化されてしまったのか。

 彼らが向かうふんわり島といえば、シフォンが大臣を務めた島。
 言ってしまえば彼女のホームグラウンドと呼べるけれど・・・ベッジらの裏切りがすでに通達されていたなら、そんなに都合のいい箇所とも言えないのかな。シフォンの人望的に、自ら統治する島の民くらいなら味方についてくれそうな気もするけど。


〇ビッグ・マム
 プロメテウスを無駄に巨大化させたせいで動きが緩慢になり、ベッジに追いつけず。うーん、暴走状態ゆえに自我の制御が効いていないのか、裏目裏目な感じがありますな。
 飢餓状態もかなーり強くなり、痩せ具合もなかなかな事に。
 うむ、このままケーキ与えずにいたらどうなるのか、見てみたい気もするぞ。サンジとの約束の手前、ケーキはきちんと受け渡されるだろうけど。



〇スムージー
 今までロクに目立たなかった事で有名な将星姉貴だが、今回は何故か巨大化という珍プレーを披露。
 しかも無駄に巨大化しすぎて、自分の船を沈めかける始末。うーん、ポンコツ。

 攻撃手段としては、海上を走る巨大な斬撃を使用。しかしジンベエの操舵術を前に、攻撃は当たらず。若干暗めな表情を見せながら、「しぶとい・・・」とボヤきます。
 「最初から任せておけば」と息巻いたあの自信はどこへ行ったのか。
 やっぱ有能で頼れるスムージー姐さんなんてスムージー姐さんじゃないって。
 当方はこれからもぽんこつ☆スムージー姐さんを応援しております。

 しかしこの巨大化、一体どんな理屈で行われてるんですかね?
 彼女の能力は、生物や物体からエキスを抽出するものだった。
 しかし仮に巨大化効果を持つエキスなんかを作れるなら、マムはシーザーなんぞ頼らず彼女の能力をアテにするハズ。
 よってこの巨大化が能力によるものであるなら、その対象は自分自身のみであると思われる。
 アレかな、絞る事が可能なら反対に吸収する事も出来る、ってコトか。スポンジみたいなモンですね。ケーキのスポンジと考えれば、ビッグ・マム海賊団のテーマとも合致するし。
 しかしマムと巨人族の遺恨を考えると、あまり好き好んで使いたくはない能力かもしれない。


 また、彼女らに追われるサニー号の上では、スーロン化の副作用で眠っていたキャロットが復帰。
 パッと見、これといった後遺症もない様子で一安心。



〇サンジ&プリン
 サニー号から再び離れ、ラビヤンの上でコント・・・もとい、カカオ島を目指し飛んでいる模様。
 彼の言う“策”の全貌はまだ分からないが、どうやらカカオ島にて鏡から脱出したルフィが軍勢に包囲される・・・という所までは織り込み済みらしい。
 つまり、「別の鏡を持ちこむことでルフィの脱出口を作る」とかの単純なものでは無さそう。
 ならばどうするのかと言えば特に浮かばないが・・・まさか正面突破で救出するワケでもないだろうし。
 まあこっちは必然的にカタクリ戦終了後になるので、もうちょっと後回しかな。



〇カカオ島
 ルフィの包囲を進めるため、オーブンが招集した兄弟達が続々と集結。
 初登場のキャラクターもたくさん登場しています。
 名前こそ判明しなかったが、36男~40男、30女~34女の10つ子は、85巻のSBSで触れらてていましたね。
 彼らが18歳との事なので、彼らと15歳のフランペの間の娘である35女プリンは、16歳か17歳で確定というのが分かりやすくなった感じ。

 そして33男レザン。名前が登場するのは初ですが、ルフィやナミを捕らえた怒りの軍団の中に、その姿が確認できる。

写真 2018-02-10 19 05 57 ←この見切れかけの人
ONE PIECE84巻第845話より引用

 同じく怒りの軍団として登場したミュークルも招集。
 彼女、アニメ版で名前が発覚したんですが、原作中では未だに名無しの娘の一人。哀れ。
写真 2018-02-10 19 25 15


 加えて35男ユーエン32男ブラウニー27女ジョコンド25男スナックと新キャラが続々と集結。







 ・・・ん? スナック?








写真 2018-02-10 20 16 35   写真 2018-02-10 20 18 20
ONE PIECE83巻第837話、84巻第843話より引用




 生きとったんかいお前。

 顔こそ影になって見えないものの、元4将星の肩書と共に、懸賞金も6億ベリーと発覚しています。
 元て。初登場時点ですでに冠位を追われている。なんてこったい。
 しかし、彼がご存命であり、戦闘員として再起不能というワケでもないというのは驚いた。
 これはつまり、ルフィに敗北したクラッカーさんも同様に将星の座を追われているハズという事になる。
 うむ、すでに2将星になってしまった。この先カタクリさんだって危ないんだから、こいつぁぽんこつ姐さんが唯一の将星になりかねんぜ。

 これはつまり、将星というくくりが海賊団内の序列ではなく、単に称号の様なものであるが故の事だと思う。
 スムージーは将星の座に位置するが、これまでの彼女はタマゴやペロスペローなど、誰かの指示に従って動く事が多かった。(単に彼女が頭の回らない子である可能性はこの際無視する)

 要は将星だから偉いなんてこたぁなく、ビッグ・マム海賊団で特別強いヤツラを総称した肩書でしかないのだろう。
 例えるなら、七武海の様な明確な位ではなく、四皇の様に自ずと呼ばれ始めた称号の様なものだ。
 だからこそ、一度負ける事で拍が落ちてしまった者は、もう将星と呼ばれる事はなくなってしまうのだろう。

 ウルージさんに負けたせいでそんな事になってしまった故か、同じく最悪の世代であるルフィには何か複雑な思いもある模様のスナックさん。
 そんな彼ですが、懸賞金は6億ベリーと4将星の中では最安値。どころか、長兄ペロスペローの7億ベリーをも下回る数値になっている。
 懸賞金と強さは必ずしも比例しないが、これはやはりペロスペローも将星と同等クラスの力量を持つと見ていいだろう。
 それでも彼が将星と呼ばれなかったのは、彼が長兄として、将星達をも束ねる参謀長の様な役割を果たしているからなのかな。
 ・・・彼はともかく、何でモンドールが指揮官じみたマネをしているのかは謎だけど。


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