支配を企む金獅子


  サウザンドストーム内にて、1000万ダウンロード突破記念イベント「支配を企む金獅子」が開催されていますので、今更ながら技紹介を。

 当該イベントにて登場するキャラクターは、金獅子のシキ。ロジャーと同世代の海賊であり、映画「STRONG WORLD」にてルフィ達と闘った伝説の海賊です。

 劇場版から登場するキャラクターは、「FILM GOLD」から登場したテゾーロ以来。まあシキの場合、原作中でも存在は仄めかされていたり、第0話に登場したりと映画のみのキャラというワケでもないですが。
 別イベントにて同じく劇場版キャラであるゼファーも登場していますが、それはまた別記事にて。



 シキのEX必殺技として登場したのは「獅子威し“地巻き”」。
 フワフワの実の能力によって獅子の姿を象らせた土を操り、相手に突撃させた上で巨大な土の竜巻を起こすというもの。
 劇場版本編においては、ルフィら5人を一撃で叩き潰した強力な技。そちらでは土の獅子で呑み込んだルフィ達を、巨大な土のオブジェの一部としてしまったが、サウストでは代わりに竜巻を発生させる直接的な攻撃に変更された。

 しかしまあ何にしても演出のデキが妙に良い
 ギガバト2や超グランドバトルXにおいても最強技のポジションにあてられたこの技だが、ハッキリ言ってこの2タイトルで使われたものとは比べものにならないくらい派手で、なおかつ“地巻き”らしい技となっている。

 サイドビュー視点の2D格闘だった上記2つに比べ、見下ろし型の3Dゲームであるため、劇場版での「八方から土の獅子が同時に襲い掛かる」演出が綺麗にマッチしているのだ。

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©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
©「2009 ワンピース」製作委員会

 塔の様なオブジェではなく竜巻で締めるというのは改変点だが、下からせりあがって来るオブジェで貫く様な攻撃よりは画面映えもするし、これはこれでいいと思う。
 なんという気合の入り様。流石は劇場版。流石は原作者監修。流石は竹中直人。




 シキの技1つ目は、“獅子・千切谷せんじんだに”。
 義足代わりに装着した2本の名剣“桜十おうとう”と“木枯し”から、無数の“飛ぶ斬撃”を放つ技で、こちらも劇場版にて登場した技だ。
 足から飛ぶ斬撃を放つというのも冷静に考えたらスゴい話だが、嵐脚とどっちが難易度高いんだろうか。



 もう一つの技は“虚仮威しこけおどし”。
 8つの土の塊を浮かせ、それらを集合させる事で敵を巻き込み、ダメージを与える技だ。
 
 シーンカードの絵柄を見るに

こけおどし   kokeodosi
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
©「2009 ワンピース」製作委員会

 このシーンが元になっていると思うのだが・・・これ、技名だったの?

 これはウソップの放った、放電を纏った竜の様な弾丸“天竜星”を片手で弾き飛ばした後のシーンで、そのため「こけおどし」というセリフもウソップの攻撃に対して発した言葉だとばかり思っていたのだが・・・。

 ちなみに小説版においても、
 放電をまとった弾丸が、閃く竜となって襲いかかる。
こけおどし・・・・・・・・・・・!」
 あわてた様子もなく、シキは手をふった。
 狙いを外した“天竜星”は、そのまま天を覆った暗雲のなかに消える。
    
  JUMP BOOKS「ONE PIECE FILM STRONG WORLD」より
 と、技名として捉えているとは思いにくい書き方がなされている。

 まあ「獅子威し」という技がある以上「こけおどし」が技名でもおかしくはないし、直後に岩石を飛ばす攻撃も行ってはいるので、それを元にしたんだろう。
 ・・・が、だとすれば今度は「を集結させ敵を押さえつける」という攻撃方法は、このシーンに全くそぐわない。
 実際、ギガバト2等では、この岩石飛ばしを参考にしたと思われる"獅子粉身"なる技が登場しており、そちらの方がよっぽどソレっぽい。

 実際のところ、字幕・小説共にひらがな表記だった"こけおどし"にわざわざ当て字を作っている辺り、このシーンを元にしたオリジナル技として考案された可能性が高いのだが、何ともちぐはぐな印象になってしまった。