昨年にて連載開始20周年を迎えた漫画「ONE PIECE」。
 その長い歴史の中では様々なゲーム作品も生み出され、現在では家庭用タイトルだけで約40作ものゲームが存在している。

 今回はそんな作品群の中でも記念すべき、ワンピース初のゲーム作品であるこのタイトル



「From TV animation ONEPIECE ~めざせ海賊王!~ 」
(→公式サイト

 というゲームをプレイ日記風に紹介していく。
 実況動画も市民権を得て来たご時世に、なんともアナログな話だ。

ONE PIECE GAME PORTAL」によれば、このゲームの発売日は2000年7月19日
 今から約18年前になる。年季の入ったものだなぁ。

 公式サイトで簡単に紹介されているゲーム内容を見ると、ジャンルは航海アドベンチャーなるもので、原作の1巻~12巻を元にした内容となっているらしい。
 12巻と言えば偉大なる航路突入の巻だし、多分東の海編を纏めて1本のゲームとした内容になっているんだろう。

 対応ハードはワンダースワンで、こちらも1999年発売と、3DSやvitaが現行機である今となっては骨董品の様なレベル。
 というか、正直言って当時の子供達の中でも所持している人はそんなに多くなかったと記憶している。少なくとも、俺の周りでは2,3人が関の山だった。

 今のご時世、「ワンダースワンとはなんぞや?」と思う人も少なくないだろうから、軽く説明を挟む。そんなん常識だわ、という世代の人は軽くスクロールしてね。



 
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 こちらが本体。
 単3電池一個で起動でき、ゲームボーイやゲームギアに比べるとちょっとだけエコ。

 ボタンはA、Bの2ボタン式で、本体左側のXボタンが4つ、Yボタンが4つ付いている。

 やたらとボタンが多く見えるが、Xボタンはいわゆる十字キーの様な役割となっているゲームが多い。
 Yボタンも多くの場合は0~1つくらいしか使用しないため、見た目ほどボタンの煩雑さは感じにくいと思う。

 下部のオレンジ色のボタンは電源ボタン。その左にはスタートボタンと、音量の切り換えボタンが存在する。

 また画面にはバックライトが搭載されていないため、DSやスマホの様に暗い場所で操作しようとしても、全く持って画面が見えないという事態に悩まされる事になる。
 まあこの辺は、当時の携帯ゲーム機では当たり前の事。ライトボーイとかいう周辺機器には憧れたもんだ。 

 なお、上に載せた画像は実際にはワンダースワンではなく、後続のワンダースワンカラーというハード。今回ゲームをプレイするために引っ張り出してきた、子供の頃の俺が使っていた当時品だ。
 白黒画面の無印ワンダースワンも所持しているのだが、残念ながら故障してしまっていた様で電源が入る事はなかった。合掌。 

 ワンダースワンカラー対応ソフトであれば、美麗(当時基準)なカラーグラフィックでゲームを楽しむ事が出来るのだが、残念ながらこのゲームはカラー非対応。通常のワンダースワンでプレイした時同様の白黒画面となってしまうが、ゲーム自体は問題なく動作する。

 ワンダースワンにまつわる思い出として付き纏うのが、カートリッジの接触の悪さセーブデータの消えやすさ。 
 ゲームをつけようとしたら電源が入らない事などザラで、何度かカートリッジを抜き差ししたり、(本当はやっちゃいけないんだが)読み取り部に息をフーフーしたりして、いざ電源が入ったぞ・・・と思ったらデータが消えていた、何て事はよくある話。

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 専門的な知識があるワケでもないしいい加減な事は言えないのだが、ゲームボーイのカートリッジと比べるとどう見てもこの剥き出しの端子部分に原因がある気がする
 そら傷もつくしホコリもたまるだろう。何でこんな構造になってるんだろか。


 ごく個人的な話だが、ワンダースワンというハード自体はこのゲーム発売当時も所持していた。
 しかし残念ながら当時の俺は、ワンピースよりもデジタルモンスターシリーズ(通称デジモン)に大ハマリしており、ワンダースワンではそちらばかりを遊んでいたためにこのゲームを手にする事はなかった。

 故に、今回のプレイは実に18年越しの初プレイとなる。我ながら寝かせすぎにも程があるな
 ・・・原作最新話の感想を書く傍らでこんなに古いゲームやアニメの話もしていると、最近自分がどの時代に生きてるのかあやふやになってきたぞ。



 さて、脱線していた話を元に戻し、早速ゲームをプレイしていく。

 本当はキャプチャーした画像でも出せれば良いのだが、残念ながらバックライトすら存在しないワンダースワンでは画面の直撮りすら困難なため、ゲーム画像はほとんど出せないと思われる。エミュレータ的なものが使えればいいのかもしれないけど、どこまでが合法なのか詳しくないし、自力で吸い出す環境もないので止めておく。

 youtubeで検索してみたところ、プレイ動画らしきものがいくつか上がっていたので、画面の雰囲気が知りたい人はそちらを参照して貰えると話が早い。


 電源をオンにすると、オープニング映像としてお馴染みのロジャー処刑の瞬間が流される。
 「from TV animation」とは銘打たれているが、この際のナレーションやロジャーのセリフはアニメではなく原作を元にしたものっぽい。「ウィーアー!」冒頭で流れる語りは、原作とは少しだけセリフが変わってるからね。

 その後、ルフィ達麦わらの一味のミニキャラがメリー号に乗り込む演出だったり、原作に登場した町やキャラクターを描いたドットグラフィックが、スライドショー的に流れる演出を眺めつつタイトル画面へ。

 ドット絵のクオリティは中々に高く、時代やハード性能を考えると結構頑張って作られてるんじゃないだろうか。個人的には、クロネコ海賊団が乗るベザン・ブラック号や、崩壊したゴサの村の1枚絵がお気に入り。これら各エリアや船の1枚絵は、原作にて描かれたワンシーンをドット化したものになっているぞ。

 ちなみに他のエリアや船に関しては俯瞰視点で見た普通の写真みたいな感じなのに、オレンジの町だけ何故かバギー玉で家々を薙ぎ倒されるシーンが採用されていた。たぶん、原作中に分かりやすく町の全体図を描いたコマがなかったせいだろう。


 オープニングを終え、タイトル画面でスタートボタンを押すと、モードセレクト画面へ。
 前置きが長くなりすぎたので、今回はさっさと1人用モード「おれがあそぶ!!」を選択し、ゲームへと移っていく。他のモードの紹介は追々。

 モードを選択すると、次はステージセレクト画面へ。
 どうやらストーリーは章仕立てになっている様で、最初から選べるのは第1章であるモーガン編となっていた。

 最初がモーガンという事で、アルビダ姐さんはスルーされたのか・・・という全国15億のアルビダファンの嘆きが聞こえてきそうだが、先にバラしておくときちんとモーガン編の中に収録されていたのでご安心を。逆に言えば、彼女に与えられたポジションは中ボス格に過ぎないという事でもあるが。

 ちなみに初回プレイ時には、プレイヤー設定として海賊団と船の名前を設定できる。
 まあここはそんなに本編に関わって来る事もないだろうし、適当に海賊団名を「ぐるわら」船の名前を「サニー」にしておこう。うん、未来人プレイだからこそ可能な命名だ。


■第1章 モーガン編■

 モードを選択すると、そのステージに至るまでのおおまかなあらすじが表示される。
 第1章であるモーガン編のエピソードは、以下の通り。

 1STステージ
 『海賊王と大剣ごう』
 大海賊時代 ONE PIECEをもとめて海賊たちがひしめくなか
 ルフィの海賊王をめざしての大いなるたびがはじまる

 いだいな海賊へのあこがれが しょうねんを海にかりたてた
 海賊王になってやる!
 シャンクスとのわかれから10ねん
 ルフィのぼうけんのまくが上がる・・・


 漢字表記なども原文ママに載せているため、多少の読みにくさは勘弁。 
 ちなみに、「いだいな海賊への~」のくだりでは、シャンクスが帽子を渡す瞬間の1枚絵がドット化されていました。

 というワケで、物語は17歳となったルフィが海へと旅立つシーンからスタート。
 マキノさんの出番はありません。


 第1章という事で、まずはゲームのルール紹介から。
 とは言っても、俺自身もゲームのプレイに合わせてリアルタイムで記事を書いているため、分かっていない事も多い。ゆえに間違いがある可能性もあるけど、そこはごめん。

 ゲームが開始すると、プレイヤー(ルフィ)は海を模した航路マップの上に配置される。
 マップはいくつかの正方形のエリアによって区切られており、各エリアに航路パネルと呼ばれるパネルを設置する事で船を進めていく事になる様だ。

 ちなみに、ルフィはまだフーシャ村を出たばかりだが、乗っている船は立派にメリー号の見た目をしていた。まあコレばっかりは、容量の都合とかもあるから仕方ないね。
 
 マップ上ではターンの概念があり、プレイヤーは所持している5枚の手札から好きなパネルを1枚選択。それを既に配置されているパネルに隣接する形で設置していく。

航路パネル

 パネルを簡単に図にするとこんな感じで、ルフィが進行できる航路が描かれている。
 へったくそな図解なので分かりにくいが、青いラインが航路黒いポッチが、ルフィが止まる事になるマス目だ。これを双六の様に、1マスずつ進んでいく事になる。

 パネルには一直線の航路、L字型の航路、十字型の航路など複数の形が存在しており、自由にパネルを回転させて設置する事も可能だ。
 プレイヤーはこれを使い、自らの手で航路を作り、船を進めていく事になる。

 上下に書かれた1~5の数字は移動力を示しており、手札から設置したパネルに書かれた移動力がこのターン移動できるマス目の数となるのだ。

 単純に言えば「ゲーム進行と共にマップを自分で作り」「サイコロの代わりに手札のカードを用いる」事で進んでいくスゴロクの様なシステムだ。

 『航海アドベンチャー』というジャンル名からはどんなゲームか想像がつきにくかったが、成程シミュレーション的な要素を多く含んだゲームなのね。 
 ちなみに手札となる航路パネルはカード状になっていて、その裏面には当時展開されていたカードダスハイパーバトルのデザインが用いられている。

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これね。
 ちなみに、上の画像のルフィ~ウソップのカードは、このゲームの封入特典カード。このソフトは中古(箱説つき)で購入したものなのだが、特典まできちんとつけてくれていたのは嬉しいところ。

 本来ならここにサンジも一緒に入っている筈なのだが、何故か彼のカードだけ欠品していた


 とりあえず、ルフィの方から「あの島に向かおう」とマップ南東に見える島を目的地とする旨の発言があったので、そちらを目当てに進軍。 

 ・・・と、ここで1ターン目にしてイベントが発生。
 海中から近海の主が現れた。

 「10年きたえた おれの技を見ろ!」
 とルフィが原作通りのセリフを言い放つと、近海の主との戦闘に突入

 へー、近海の主との戦闘も再現されてるのね。アクション系のゲームじゃどうしても出しにくい敵だから、RPG系のゲームで登場させてくれるのは良いね。

 戦闘開始画面には、「ぐるわらの一味」VS「近海の主」の文字が。
 あ、海賊団名ここで表示されるんだ。フザケた名前にしたの失敗だったかな。


 
 戦闘の準備として、航路を決める際にも使用した手札から3枚までを選択する。プレイヤーであるルフィの顔グラフィックの下に3つのスロットが存在し、そこにパネルを配置する様だ。

 ちなみに手札が4枚以下となっている場合、山札の上から5枚がオープンされ、その中から好きなカードを選択し手札が5枚になるよう補充できる。
 
 現状このカードが戦闘においてどんな役割を果たすのかが分からないため、適当に数字の大きいものを選択してみる。
 今回は「4」のカード2枚と、「3」のカード1枚を選択。マップで配置する際に便利そうな、十字型の航路パネルはここでは温存しておこう。

 
 スロットに3枚のパネルを配置し、戦闘準備完了。
 すると、ワンダースワン本体の持ち方を縦持ちに変更してくれとの旨が表示される。

 縦画面になるの? DSの脳トレゲームじゃあるまいし・・・と思ったけど、同じワンダースワンで発売されたデジモンカードゲームが遊べるソフトでも、縦持ちでのプレイが推奨されていた気がする。スワンソフトの中で、こういうの流行ってたんやろか。

 戦闘は、3×3の小さな航路マップの様な場所で行われる。
 プレイヤー側であるルフィは(横持ちの画面で見て)右側、敵である近海の主は左側に配置された状態だ。

 「ブッとばす!」と息巻くルフィに応え、メッセージを送るためボタンを押す。
 すると・・・



 ぐるわら海賊団の勝ち!




 ・・・!!?

 何かよう分からんけど勝った。

 待て、何が起こったのかサッパリ分からん。
 なんかルフィが航路マップを移動してたのは分かるけど、俺は何も操作してない
 勝手に動いて勝手にワンパン入れて、勝利扱い。納得いかねぇ!
 
 記事を書く事もあり、今後プレイしていくにあたってコレはあかん、と、ゲームを中断し説明書に目を通す。
 いかん、新鮮な気持ちでプレイするために、と説明書を封印していたのがアダになった。この時代のゲームにチュートリアルなんてものは存在していないという事を失念していた。


 というワケで、説明書を読んである程度分かったバトルシステムの紹介に移りたい・・・のだが、ゲームが始まったとも言い難いこの段階で文字数5000文字が迫っている長さとなってしまったため、次回以降に回す。

 ・・・アリかコレ? この第1回アリか? プレイ日記としてアリなのか?