第901話にて印象的だった世界経済新聞社社長モルガンズ氏の発言を受け、"最悪の世代"と呼ばれる10名の船長達の動向をそれぞれ簡単に纏めておきました。

各人の主な動きのおさらい&世間に公表された功績をまとめたもんです。

"海賊王"争奪レースをふまえてのお話という事で、船長ではないゾロ、キラーは除外してあります。
紹介順は現時点で判明している懸賞金の順。


モンキー・D・ルフィ
懸賞金・・・3億→4億→5億→15億
■概要

 2年前、世界政府の3大機関それぞれで大暴れした話題のルーキー。それ以前より、クロコダイルやゲッコー・モリアと言った名だたる海賊を討伐してきたが、それらは世間には知られてはいない。とはいえ、クロコダイル討伐はドフラミンゴ等が調べればすぐに発覚した事実であったため、モルガンズであれば情報を掴んでいる可能性も高い。「ゴムゴムの実」の能力者。

 エニエスロビーでは"オハラの悪魔"ニコ・ロビン救出のため当時のCP9と戦い、その悉くを撃破し、救出を成功。更に本来はバスターコールによるものだった司法の島崩壊も、彼ら一味の仕業として報道される。この一件により、懸賞金が3億ベリーに上昇。
 
 シャボンディ諸島では、天竜人の1人であるチャルロス聖を殴り飛ばすという大事件を引き起こす。その後義兄エースの救出を目論み、海底監獄インペルダウンに自ら侵入。クロコダイルやジンベエ、イワンコフらを含む多量の脱獄者を輩出した事件の首謀者となる。

 インペルダウン脱出後、そのままマリンフォードへと乗り込み、頂上戦争の場で大立ち回りを演じる。その3週間後、レイリー、ジンベエと共に再度マリンフォードに姿を現すと、オックス・ベルの16点鐘を執り行う。これらを経て懸賞金が4億に上昇するも、この一件を最後に、一味共々2年間パッタリと消息を絶った。

 2年後、シャボンディ諸島での一味集結の後、新世界へと突入。トラファルガー・ローとの海賊同盟を組むと、裏社会の住人達に向け配信されていたシーザーの公開実験を潰し、これを捕縛。カイドウ打倒を最終目的とし、ドレスローザでは"ジョーカー"ことドフラミンゴを撃破。これにより懸賞金は5億ベリーに上昇した。

 その後四皇・ビッグ・マムのナワバリに姿を現すと、カポネ・ベッジと共謀しビッグ・マム暗殺計画を実行。暗殺には失敗するも、3将星の内2人を撃破する功績を残した。
 これらはモルガンズによって世界に報道され、懸賞金は15億ベリーにまで上昇。四皇に次ぐ5番目の皇帝とまで報じられる事となった。


■コメント

 物語の主人公として、詳細が描写された事件自体が多い事も手伝い、「億超えルーキー」と呼ばれた面々の中では紛れもなく、もっとも海賊王に近い存在であると思われる。
 王下七武海を3名も落とした人物など他に例を見ず、起こした事件ひとつひとつの大きさも相まって、その話題性は活躍期間の短さをものともしない程。今もっとも新聞を賑わせる海賊として、台風の目の様な存在となった。
 実力的にも、少数ながら構成員全てが賞金首という異例の一味であり、船長および構成員の戦闘力はもとより、事実上の傘下として総勢5600名の大戦力を保有する巨大な組織へと成長を遂げている。
 最悪の世代からの"海賊王"排出を予感したモルガンズも、彼らが生きてビッグ・マムのナワバリを出る事を望んでいた。特にドフラミンゴ討伐が世界に与えた影響は大きく、民間・裏社会共に注目度が高い。


トラファルガー・ロー
懸賞金・・・2億→4億4千万→0(七武海加入)→5億
■概要

 16年前、政府が50億の大金と引き換えに手にしようとしたオペオペの実を得、その能力者となる。
 2年前のシャボンディ諸島ではルフィが起こした天竜人への暴行事件の共犯者とされた他、マリンフォードでは意識を失ったルフィの逃亡に手を貸し、治療を施した。

 詳細は不明だがロッキーポート事件なる一件の首謀者とされており、2年の間に懸賞金は4億4千万ベリーにまで上昇。海賊の心臓100個を政府に差し出すという狂気の行いを経て、王下七武海の一角に抜擢される。

 パンクハザードでは、四皇カイドウを引きずり下ろす事を共通目的とし、ルフィと同盟。SADの製造装置を破壊し、捕縛したシーザーと引き換えにドフラミンゴの七武海脱退とドレスローザ国王としての退位を迫る。
 しかしドフラミンゴの罠にはまり、海軍と敵対する形で七武海の称号を放棄。結果としてドフラミンゴには敵わなかったが、同盟相手であるルフィがその討伐に成功。ルフィ共々、懸賞金は5億ベリーまで上昇した。
  
■コメント

 ドレスローザでは自らの手でドフラミンゴを討つという悲願は果たせなかったが、対カイドウの作戦立案者かつドフラミンゴ討伐の共謀者として、ルフィ同様に新聞を賑わせた。
 これまたルフィ同様、名前に「D」の文字を持つが、こちらは既に引退した身であるセンゴクを除く政府関係者には知られていない。

 2年前には仲間達に"海賊王"の座を狙っている旨の発言をしたが、ドレスローザではドフラミンゴと刺し違える覚悟であったため、実際にワンピースを欲していたのかは微妙なライン。
 所有する戦力は決して潤沢とは言えず、20名という多くはない人数ながら個々の戦闘力はそう高くはないものと思われる。
 しかし元王下七武海というネームバリューやドレスローザの一件により、世間的な功績点ではルフィに次ぐものと思われる。メタ的な視点で見れば、その活躍の多さや「D」の隠し名などにより、最悪の世代の筆頭格と呼べる人物のひとり。



ユースタス・キッド
懸賞金・・・3億1500万ベリー→4億7000万
■概要

 悪魔の実の能力者であり、磁力を自在に操る能力を持つ。
 敵対する海賊のみならず民間人にまで被害を与える危険性の高さから、2年前のシャボンディ諸島集結時にはルフィを抑え、超新星達の中でトップの懸賞金が懸けられていた。
 シャボンディ諸島ではロー同様、ルフィに巻き込まれる形で天竜人への暴行事件の共犯者として扱われる。マリンフォードでの頂上戦争終結後、新世界へと乗り込み、楽園へと帰還する海賊団を崩壊させた。

 頂上戦争からの2年の間に、赤髪海賊団に戦いを挑み、左腕を失う負傷を受けている。その後更にビッグ・マム海賊団のナワバリに乗り込むと、将星の1人を手負いにさせ、「奪うべきもの(詳細不明)」を奪い撤退。だがこれらは、世間的には「ビッグ・マム海賊団の幹部に敗北し、片腕を失った」と噂されている。

 ルフィとローの同盟と同時期に、アプー、ホーキンスと同盟。赤髪のシャンクスを標的に据えるが、行動を起こす前に不運にも百獣のカイドウに遭遇。戦いを挑むも到底敵わず、返り討ちにされ捕えられた。


■コメント

 懸賞金こそトップクラスで、実力も高いものと思われるが、何気に目立った戦績を残せていない人物。
 ……だと思われたのだが、ワノ国編の再登場によって評価は一変。ビッグ・マム海賊団との戦いにおいて、敗戦どころか目的を達成した上に将星に傷を負わせていた事が判明、更に覇王色の覇気の持ち主である事まで明かされ、爆発的に功績を上げて来た人物となった。
 
 とはいえ、これらは世間に知られている事ではなく、ビッグ・マムの娘であるブリュレですら、ナワバリ内でキッドがやらかした事について気づいていない。そのため世間的にはあまり注目されていないらしい。ワノ国編後の掌返しに期待。


スクラッチメン・アプー
懸賞金・・・1億9800万→3億5000万
■概要

 音を操り攻撃する能力を持つ、悪魔の実の能力者。
 2年前の段階では、好奇心から黄猿に挑み返り討ちにされた程度で、描写された内では目立った活躍は残していない。

 その後2年の間にビッグ・マムのナワバリに乗り込むが、マムの顔を見る事もなく弾きだされた人物の1人。
 現在では3億5000万と大きく懸賞金を上げ、シャンクス打倒を目的にキッド、ホーキンスと同盟。
 土壇場でカイドウに遭遇してしまうが、キッドの様に捕えられる事はなかった。詳細不明だが、どうやら百獣海賊団との繋がりがある様で、配下となった可能性が高い。


■コメント

 人物面、立場共に読めない人物。
 最悪の世代の中では、現時点ではあまり描写のない人物であるため、その評価も難しいところ。
 ベッジ同様、何か目論見があってカイドウの下についている可能性もあるため、ワノ国での登場に期待。しかし2年前の戦闘を見るに、性格的に軽卒な部分や、力量差を図り間違えるところが目立つかもしれない。


バジル・ホーキンス
懸賞金・・・2億4900万→3億2000万
■概要

 「ワラワラの実」の能力者であり、自身のダメージを他人に肩代わりさせたり、引いたカードの内容に応じた能力を発動させる事が可能。
 シャボンディ諸島では、大将黄猿と戦闘。多大なダメージを受けつつも、「死亡率0%」との占いの結果通り生存。頂上戦争ののち新世界へと踏み入り、茶ひげと交戦。その一味を壊滅させ、茶ひげの両足を奪う大打撃を与えた。

 2年後の海においてはキッドやアプーと同盟しシャンクスを狙うが、実行に移す前にカイドウと遭遇。その後は2年前からの部下と共に百獣海賊団に加入し、真打ちの座につく。


■コメント

 能力・性格共に運勢任せなところがあるが、なんだかんだで飄々と生き残る。しかしカイドウの配下に取り入ってみたり、酔っぱらったカイドウを嘘八百でコントロールしてみたり、意外と計算高いところもあるのかもしれない。
 大人しく大物に従い続ける人物とも思いにくいので、どこかのタイミングで動きを見せて来るんだろう。 

 2年前の懸賞金はルフィに次ぐ程の高さだったが、現在ではアプーやローに逆転を許してしまっている。やはり、彼らに比べると、特別目立った事件を起こしていないのかもしれない。
 部下にはミンク族のファウストという人物が存在。魔術を使うらしいが、どんな魔術なのかは不明。


カポネ・ベッジ
懸賞金・・・1億3800万→3億
■概要

 自身の体内に人間や物体を格納したり、身体を城塞の様に変化させる事ができる「シロシロの実」の能力者。
 元は西の海のマフィアであり、5大ファミリーのボス達の1人であった。のちに起きるであろう内部抗争を愉しむため、敵ファミリーとの戦いではボスの首だけを取るという行為を繰り返したのち、様々な復讐者達に狙われる身となった事で海賊に転身。
 シャボンディ諸島では、シロシロの実の能力による兵力差にて海軍を迎撃したが、黄猿やパシフィスタと直接交戦した様子はなかった。

 新世界ではビッグ・マム海賊団に挑むも、いち早くその実力差に気が付くと立場を翻し、その傘下に収まる。その後もビッグ・マム暗殺計画を練りながら信頼を築き、サンジとプリンの結婚式では"ルーク"の称号を得、護衛の全権を担う程になる。

 シーザーの身柄確保の任務を受け、ドレスローザへ出向。ぐるわらの一味を追う内、共に任務を請け負った身であるペコムズの故郷、ゾウへ到着。
 しかしサンジ達に故郷を救われた事から任務を放り出したペコムズに怒り、彼を背後から銃撃。シーザーおよびビッグ・マムの娘プリンとの結婚が決まったサンジの身柄を確保し、ホールケーキアイランドへと帰還した。

 茶会においては、シーザーやルフィと結託し、ビッグ・マム暗殺計画を実行に移す。しかし想像の遥か上をいくビッグ・マムの強靭さにより、計画は失敗に終わった。
 これらの暗殺事件はモルガンズによって公に知られる事になるが、モルガンズはルフィこそが事件の首謀者であるとして報道したため、ベッジはその場でルフィに従えられたものとして伝えられてしまった。


■コメント

 マフィアから海賊への転向という段階を踏んだ事もあり、42歳という遅咲きのルーキー。西の海の有力マフィアだった事もあり、裏の世界では元々知られた名前だったのかもしれない。

 読者視点で見れば、地味だった2年前から新世界編にかけて、大きくその評価を上げた人物と言える。
 しかしビッグ・マム暗殺の首謀者ではあるが、モルガンズの報道の結果、紙面のほとんどをルフィが占める事となってしまった。ボビンを討ったりケーキを運んだりと要所での活躍はあるが、残念ながらルフィの「クラッカー、カタクリ撃破」という功に比べれば些細な事であると言わざるを得ない。
 この戦果では、"海賊王"というイスに一歩近づいた、と考えるには少々厳しいものがあるだろう。まあいいんさ。世間に知れ渡らずとも、その活躍はしっかりと読者の目に焼き付いてるから。

 部下には怪銃ヴィトやゴッティ等が存在する。戦闘シーンはほとんど描かれていないが、ヴィトは奇襲とはいえ仮にも億超えの賞金がついているボビンをあっさりと討ち取ったため、それなりの実力はあるものと思われる。


Xディエス・ドレーク
懸賞金・・・2億2200万→?
■概要

 世にも珍しいとされる動物系古代種の1つである、「リュウリュウの実 モデル“アロサウルス”の能力者。
 元海軍将校の海賊、ディエス・バレルズの子として生まれ、のちに自らも海軍少将の地位にまで上り詰める。しかし理由は不明だが、父の轍を踏む様に自身も海賊へと転向。政府の内情を知る億超えのルーキーとして名を馳せる。
 シャボンディ諸島では、派遣されたパシフィスタの完成度を偵察するために交戦。動物系古代種の能力により勝負を進めるが、ホーキンスら共々黄猿の前に敗れ去った。

 マリンフォードでの終戦後、新世界に位置するカイドウのナワバリにて、アイアンボーイ・スコッチと戦闘。その後経緯は不明だが、カイドウ率いる百獣海賊団に加入。1年以内の間に、ワノ国で編笠村を滅ぼしている。
 2年後においては、カイドウの支配下である島にてスコッチと工場を呑み込んだ海賊・カリブーを撃破、捕縛した。現在は百獣海賊団の“飛び六胞”の1人となっている。


■コメント

 恐竜へと姿を変える能力の性質上、純粋な戦闘能力としてはかなり上位に位置すると思われる。
 当初はカイドウと戦う意志を見せていた事や、パシフィスタ開発の裏を知っていそうな事など、人物としての重要度も高そうである。
 百獣海賊団内でも高めの地位を持っているが、彼が海賊となった事には何らかの思惑がありそうなので、そもそも海賊王という地位を目指しているのかすら不明。が、ワンピースを見つけ出す事が、世界政府を正義とした世界を「ひっくり返す」ものであるなら、それを目的に海へ出た可能性もあるか・・・?



ジュエリー・ボニー
懸賞金・・・1億4000万→?
■概要

 理由は不明だが、元は政府に囚われた身であった。
 政府から脱走したのち、億超えルーキーの一人としてシャボンディ諸島へ。黄猿ら海軍の到着時には、年齢を操作する能力により海兵達を子供の姿としてしまった。

 頂上戦争の終結後、黒ひげに挑むもあっけなく敗れ、政府へと引き渡される。その後も再度脱走に成功した様で、能力により子供の姿を偽りながら逃亡生活を続けている。

 2年後においては世界会議の際、ソルベ王国王太后コニーに成りすまし、天竜門をくぐり天竜人の居住区へ潜入。変わり果てた姿で奴隷とされてしまったバーソロミュー・くまの姿に、涙を浮かべていた。 


■コメント

 頂上戦争の際に見せた涙のタイミングから、白ひげやエースとの関係が囁かれていた彼女だが、実際にはまったくの別人との関わりを持つ人物だった。見事な引っかけ技。

 2年前時点で、黒ひげに「弱くていらねェ」扱いを受けるなど、あまり高い実力を持つ印象は受けない。だが政府にとっては重要人物である様で、彼女が逃げ出した際はあの赤犬ですら「ヒヤリとした」そうなので、かなりのもの。結局その後再度逃亡を許してしまっているが、あえて殺さずに捕え続けていた辺り、彼女が生きて政府の監視下にある事に意味があるんだろう。

 まあ物語上の重要度は高くとも、2年の逃亡生活の中で、"海賊王"の争奪レースという意味では事実上の脱落状態だろう。脱走によって懸賞金が上がった可能性もあるが、世間的には半ば忘れ去られた存在なんじゃないだろうか。



ウルージ
懸賞金・・・1億800万→?
■概要

 空島出身の人物で、非船長であるゾロやキラーを含めた超新星達の中でも最も低い賞金額となっている。
 2年前のシャボンディ諸島では、一度はパシフィスタに追い詰められるも、その能力によって巨大化、パワーアップを果たし反撃に移る。しかし黄猿には敵わず、遥か遠くへと蹴り飛ばされた。

 その後2年の間にビッグ・マム海賊団に戦いを挑むと、将星スナックと交戦。これを撃破するも、新手として現れたクラッカーには敵わず惨敗。敗走し、現在は空島のバロンターミナルにて傷を癒やしている。
 またその最中、趣味である自殺を目論むカイドウに遭遇。彼が身を投げるのを見送った。


■コメント

 何かとコアな人気がある割に活躍は今一つだったウルージだったが、新世界編ではまさかの将星の一角を落とすという功績を上げていた事が分かった。これはキッドやアプー、ベッジですら成し得なかった事で、かなりの大金星であると言えるだろう。まあ、これはキッドが深手を負わせた相手をたまたま討ち取っただけとも考えられるが。

 しかし快進撃とまでは言えず、連戦となったクラッカーを相手には通用せず。スナックとの戦いがいつ頃だったのかは分からないが、今現在でも空島にて療養中である事を考えると、長らく表舞台に顔を出してはいないのだろう。

 能力の使い勝手もそこまで良さそうなものではなく、今も各自行動を起こしている他のメンバーと比べると少々厳しいものがある。同じく将星と戦ったと思われるキッドやアプーがピンピンしていた事を思うに、将星の一角を落とす事に全力を尽くしすぎてしまったのかもしれない。将星を落としたという功績そのものは大きいが、あくまで四皇配下を一人討った程度では、海賊王にはなれないのである。



マーシャル・D・ティーチ
懸賞金・・・0→0(七武海加入)→22億4760万
■概要

 「異形」とされる身体の構造を持つ人物で、元白ひげ海賊団2番隊隊員。
 ヤミヤミの実を狙っており、それが手に入る確率が最も高いと踏んだ白ひげの船に長らく在籍した。親友であった4番隊隊長サッチがこの実を手に入れると、海賊船の禁忌である仲間殺しを行い、これを奪取。逃走後、4人の仲間と共にドラム島を襲撃し、滅ぼした。

 その後王下七武海の座を狙い、政府にその実力を示すため、億を超える首であったルフィを狙うも失敗。自身を追ってきたエースに標的を切り換え、彼を破るとその身を政府に差し出し、七武海の一角となった。

 頂上戦争の際には、マリンフォードへの招集を無視しインペルダウンへ。マゼランの毒により死にかけるもシリュウに救われ、彼を仲間に迎え入れる。またLEVEL6へ赴くと、囚人達に檻の中での殺し合いを行わせ、生き残った4名を連れ出しマリンフォードへ。怒れる白ひげの攻撃を受けながらもこれを殺害し、グラグラの実の能力を奪取。悪魔の実の能力を2つ持つという、異例の存在となった。

 戦争から約1年後、マルコ率いる白ひげ残党との「落とし前戦争」にて大勝を収め、四皇の一角として名を馳せる事となる。殺した相手の能力を奪う「能力者狩り」によって勢力を拡大すると、「10人の巨漢船長」を率いる提督となった。
 また、元海軍大将であるクザンとも繋がりを持っている。

 ドレスローザにて"メラメラの実"を賭けた闘技大会が行われた際には、1番船船長であるバージェスを向かわせる。しかしルフィの代わりに参加していたサボに敗れ、メラメラの実を奪われた挙句重傷を負う結果に。その後、バージェスが偶然行きついた革命軍の本拠地・バルティゴを襲撃。壊滅状態とした。
 現在は海賊島と呼ばれる島、ハチノスに身を置いている。


■コメント

 たまに勘違いされるが、彼もまた"最悪の世代"の一人。
 海賊としての年季は遥かに長いが、船長として名を挙げたのが頂上戦争前後の同時期であるため、同じ世代にカウントされるのだ。
 そして上に挙げた9つの海賊団を抑え、ダントツで海賊王に近い存在であると思われる。おそらくモルガンズも、半分くらいは彼ひとりを指して発言したんじゃないかな?

 所有するナワバリや戦力はもとより、2つの能力を得たその実力はまさに「世界を破壊する力」の持ち主であると言える。
 バージェスが1番船船長と言うのは四皇として若干物足りなくはあるが、本命はやはりシリュウらLEVEL6出身のメンバーだろう。1番船船長だからといって別に1番強いワケじゃないのも、白ひげ海賊団と共通なのだと思う。

 しかし、ONE PIECEという物語の中で、仮にルフィ以外の人物が海賊王になるとしても彼はその人物ではないと思われる。ロジャーをよく知り、ワンピースの実在を公にした白ひげその人が否定してしまったからだ。
 同じDの名を持つ者とはいえ、彼はロジャーが待ち望む人物ではない。彼ではワンピースを見つけ、世界をひっくり返す立役者となる事はできないのだ。