週刊少年ジャンプ2018年24号分のワンピース感想です。
ネタバレに配慮していないので、自分で買ってから読んでください。




★もくじ
扉絵連載
カマバッカ王国
革命軍全軍隊長
ルルシア王国と桃ひげ 



扉絵連載
 オオロンブスさん第2話目。
 ハイルディンと同様、彼も麦わら大船団の傘下に降るため、元いた組織を辞める事から始めている様子。 

 その組織とはスタンディング王国。開拓冒険家引退を願い出たオオロンブスさんですが、その辞表を国王らしきお人に叩き返されてらっしゃいますね。

 ・・・ていうか、ヨンタマリア大船団って国家に属してたんですね。 
 サイやチンジャオら八宝水軍も華の国の命を受けて動いてたけど、まさか彼もそうだったとは。 

 コロシアムで"偽りの冒険野郎"なんて不名誉な名で呼ばれてたのは、自由意志で冒険をする身じゃなかったが故なんだろか。

 八宝水軍の場合は「ドフラミンゴの密輸ルートを潰す」という王命によってドレスローザを訪れていたけど、オオロンブスも裏の目的があったりするのかな?
 ・・・んー、でもスタンディング王国内では、仮にも"開拓冒険家"としての立場だったみたいだし、流石に畑違いすぎるかな。単にメラメラの実を狙うなり、好奇心での出場であったなりの方が自然っぽい気がする。

 ところでこのスタンディング王国とやら、世界会議には参加するんだろうか?
 レオ編の時、リク王家はまだドレスローザを離れてなかったみたいだから、これも同じくらいの時系列なら王宮に留まっていても不自然は無し。そのうちこの王様も、本編に出てきてくれる日も来るかもしれんね。

 "殺戮支配者"なんて物騒な異名を取ってる男を使って平気なのか、って気もするが、元5億の首を雇ってる華の国が世界政府加盟国なんだし、秘密裏に動かしときゃ平気なんだろう、たぶん。バレなきゃ罪じゃないって言うよね。良い子はマネしちゃダメだよ。


カマバッカ王国
 ルフィ達がゾウを発つより少し前、"黒ひげ海賊団" 襲来によって本拠地バルティゴを壊滅状態とされた革命軍。
 当面は、幹部であるイワンコフが女王を務める"カマバッカ王国"に本拠を移したらしい。ルフィの活躍にはしゃぐイワさんの横には、イナズマらしき人物もいらっしゃいますね、ちっちゃく。

 新聞に死傷者の情報が書かれていなかった事から想像された通り、主要人物に目立った負傷は見受けられない。たぶん、さして交戦する事もなく脱出に成功したんだろう。

 ヤケに動きが迅速すぎる気もするが・・・本拠の場所を突き止めたのがバージェスだからなぁ。ラフィットらに電伝虫を繋げた後、潜伏がバレてしまったのかもしれん。
 元々脳みそゴリラみたいなモンだし、死にかけの状態でマトモな思考なんぞ出来てそうもないし。

 ただ、わざわざ黒ひげが"壊滅状態"にまで追い込んだ事を考えると、多少の交戦はあったと見て良さげ。その上でこれだけ幹部格がピンピンしてる辺り、四皇クラスともそこそこ戦える程の力を蓄えてるんですかね、革命軍は。
 まあ黒ひげのやる事だし、力の誇示のためにあえて破壊行動を取った可能性もあるけども。

 そんな革命軍だが、どうも今年は"世界会議"に向けて計画を動かしているらしい。
 "天竜人"への宣戦布告。天竜人は聖地マリージョアに住んでおり、世界会議の開催場所も同じマリージョア。
 これはつまり革命軍が世界会議の舞台で乱を起こすという事なのかな・・・?

 しかし、王政の難からクーデターが勃発する様な国々はともかく、民が王を慕い、平和に暮らしている国々を巻き込む事は、革命軍としても本意ではない様に思える。

 各国要人が集う世界会議は確かに格好のマトだが、ここでコブラやドルトンの様な仁君の身を巻き込む大暴れをさせるのかと言えば、微妙な気もする。サボという200%ルフィの味方な人物を所属させた組織だし、そんな非道なやり口をさすワケにもいかんでしょう。

 世界会議はあくまで"宣戦布告"であって、政府との全面戦争に持ち込むのはもう少し後になりそうな気がする。メタな話、そこまでキッチリ描いていたら今年中のワノ国行きすら怪しくなりかねないしね。


 ・・・しかし革命軍の総本部、カマバッカ王国になったんだなぁ。濃い場所どこの騒ぎじゃないべ。
 2年前にサンジがあんだけ追っかけまわされてたカマバッカ王国だし、サボの心がレディと化す日も近いんじゃないかとヒヤヒヤしますよ、あたしゃ。


 あ、あとジェルマ66ですが、世界政府からは除名扱いになったみたいです。
 ビッグ・マムの傘下入りを目論んだ事が報道されたかは定かじゃないけど、ルフィと組んだ事が報道された時点で残留は難しかったかな。

 モルガンズの報道次第じゃ可能性もあるかと思ってたのだけど、意外と公正な報道してやがったよあの鳥男。ジェルマとは懇意にしてる世経の社長だし、その辺捻じ曲げて報道した方が利がありそうだったけどなぁ。現状、情報操作屋さんって程に事実を曲げた事してないよねあの方。割と真っ当にメディアとしての仕事果たしてる様にも見えます。


革命軍全軍隊長
 コアラが以前言っていた、幹部総会に出席する「濃い人達」 が、今回初顔見せ。
 今回出て来たのは東西南北それぞれの戦線を仕切る軍隊長達の様で、全部で4人。全員がルルシア王国に集っており、国を襲撃した海賊を討伐していました。
 カマバッカ王国の近くらしいんで、総会に向かう最中にトラブルを発見しちゃったみたいですね。

 東西南北の軍隊長ってのは、それぞれの海の管轄って事なんですかね? 革命軍の思想は世界中に広がってるらしいし。4つの海は彼らが担い、偉大なる航路に関してはサボ達がメインに動いてるんですかね。


〇"西軍"軍隊長モーリー
 三又の銛を武器とする巨人族。
 地面を粘土の様に操れる能力を持つ様で、なんか知らんが地中に潜んでらっしゃいました

 しかもオカマ口調。彼もカマバッカ王国の共鳴者なんだろうか。屈強で豪快な人物が多かった巨人族の中じゃ、かなり珍しい存在かも。イイおっさんの声してるらしく、ちょっと似た能力を持ったピーカとは真逆やね。アニメでの声に期待。

 カマバッカ王国のキャンディちゃんには彼を推す者もいる様だが、ごめん、モーリー様って名前聞いて、モーリー・ロバートソンの顔しか浮かばんかった。


〇"東軍"軍隊長ベロ・ベティ
 オカッパっぽい髪形に咥えタバコ、グラサンにサボと似たゴーグル付きの帽子を被った、カッコいい感じのお姉さん。
 
 注目すべきはその服装。
 海賊に襲われる少女が、突き飛ばされて彼女の胸元に倒れ込むシーンがあるんですが、ベティの胸に当たった手の辺りから「むにっ」て効果音が付けられてるんですよ。

 そんなお色気ラブコメやあるまいし、こんなシーンでこんな擬音わざわざつけるの珍しいな・・・? って思ってたけど、彼女の全身像が描かれた時に納得しました。

 裸ネクタイに前全開のジャケット、腰パンみたいな位置に履いた超ミニスカートというザ・痴女スタイル。

 なんやこのカッコ。一周回って冷や汗出たわ。
 さすが革命家。秩序の破壊に余念がないぜ。もうそこに居るだけで色んなものを革命してるって。お前がいたら東の革命は安泰だって。保証する。

 いやもうこの際、前全開なのはええわ。なんでネクタイ? なんでそこだけ、身だしなみ整えようとしてるの? ドンキーコングなの? ベティ100%なの? 今年のブレイク枠でも狙ってるの?
 いずれコレが日曜の朝っぱらにテレビに映し出されると思うとワクワクが止まらな・・・いや青少年の目に毒っすね。

 コブコブの実・・・? ごめん、格好のインパクトで消し飛んじゃったからどうでもいいや。

 あと彼女に関しても、カマバッカの住人にファンがいるらしい。ワンピ世界のオカマは同性愛指向とはイコールじゃないけど、カマバッカの人らに関してはそっちの気が強そうなイメージがあったので意外だった。たぶん、男勝りな性格とアメとムチの使い分けが人気の秘訣なんだろう。

 ・・・これで「イワさんの能力で女性化した元男でした」ってなったら面白い。少なくとも俺は笑う。


〇"南軍"軍隊長リンドバーグ
 サボに電伝虫で遅刻の連絡を入れてた方。なんとなく、新巨兵海賊団のゴールドバーグに名前が似てる。アイスバーグと一緒にトリオユニットでも組めばいいと思う。

 背中に妙ちきりんなマシンを背負っていて、そこから放たれる冷気で敵を凍らせてしまう戦法を取るらしい。これは・・・悪魔の実ではなさそうかな?
 
 帽子やゴーグル、首元のヒラヒラとか、服装は若干サボに似てる?
 というか、カラスを除いた3名は細部こそ違えど「帽子+ゴーグル」ってスタイルは共通してるんですよね。
 サボは幼少期からそのスタイルを貫いているので、これは彼ら3人がサボを真似ているという可能性の方が高いだろう。
 一応はナンバー2だし、意外と羨望の目で見られてたりするんかな?

 あと一瞬、臓器売買のジグラさんに似てるかと思ったけどそうでもなかった。
写真 2018-05-14 11 57 08
ONE PIECE66巻 第860話より引用


〇"北軍"軍隊長カラス
 上3人と違い、唯一帽子やゴーグルをつけていないハゲ。

 顔にはクチバシの様な器具を装着しているため、目から上くらいしか露出していないのだが、人相が大層悪い事だけは伝わって来る。
 加えて、拡声器を使わないと聞き取れないボリュームでボソボソと喋り、それを指摘されると急にキレるという危ないヤツ。4人の中でも一番ヤバそうな雰囲気がある。

 悪魔の実の能力なのか、身体から無数のカラスを生み出す能力を持つ様で、カラスを自在に操る事で攻撃したり、武器を奪ったりという活躍をする。
 動物にまつわる能力ではあるが、ゾオン系ではなさそうね。ゾオンなら1体のカラスに変身するハズだし、身体からカラスを生み出すこの能力はたぶんパラミシアかな。

写真 2018-05-14 12 06 17
ONE PIECE第79巻 第794話より引用

 カラスと言えば、ドレスローザから帰還するサボが、多数のカラスに乗り空を飛んでいた。コレもたぶん、このカラスさんの能力だろう。
 先頭のカラスは人語を喋っている様なので、たぶんカラスさん本人が変身したカラスなんだろう。うん、動物としてのカラスと人名としてのカラスが混じってややこしい。

 これがカラスの能力なら、ホールケーキアイランドから脱出するモルガンズが使っていた鳥は無関係っぽい。あっちはクークー鳴いてたし、新聞配達用の鳥に気球を運ばせてたんかな。何にしても、革命軍と情報操作屋がグルとかいう事態にならんくて良かった。

 
 ワンピースマガジンにて、サボの首には6億と200万の値がついている事が発覚したが、彼らの場合はどのくらいの値になってるんでしょうね。

 エースはサボの存命を全く知らんかった様ですが、白ひげの船にいる以上、いくら世情に疎そうなエースでも名前くらい小耳に挟んでいてもいいハズ。逆に言えば、エースがそれに気づかなかったという事は、サボが名を上げて来たのは2年前、失った記憶が戻ってからの事なんでしょう。

 それなら、"世界最悪の犯罪者"とされるドラゴンの右腕ポジションの割に額が少なめなのも納得がいく。もしかしたら、手配された額としてはベティら4人の方が上な可能性もあるかもしれんね。


 ルルシア王国を救ってやった彼らですが、どうもその思想の核として、「立ち向かう意志がある者のみを救う」というものがあるみたい。

 この辺の思想はドラゴンの意志でもあるんだろうが、息子であるルフィにも通ずる所があるかもね。ロビンの口から直接「生きたい」と言わせたり、桃の助に自らの意志と言葉で助力を請わせたり、誰かを救う際にはその本人の意志と行動を大事にするというか。

 しかしまあ厳密には異なるところもあり、ドラゴン(革命軍)の場合は助けを請うだけでなく「戦う意志」を見せる必要がありそうなので、思想としてはよりスパルタな方向性かもしれない。



ルルシア王国と桃ひげ

〇ルルシア王国

 前回、 王女のコマネさんを誘拐されてたルルシア王国ですが、その本国の方もエラい騒ぎになってました。不幸すぎるやろ、ルルシア王国。

 "黒ひげ海賊団"傘下の一人である海賊"桃ひげ"とやらに襲われ、国民が多くの血を流す事態に。
 襲われた町はかなりの貧困に悩んでいるみたいで、国王と天竜人に金を収めるのがやっとな様子。

 うーん・・・この辺だけ聞くと、ルルシアの国王は割と民に重税を担わせている様にも見えるなぁ。まあ王女もあんな感じだったし、仁君とは言い難い王様なのかもしれん。
 誤植を疑ってたけど、やっぱ8年前の世界会議に出席していたイルシア王国なる国とはベツモノっぽい印象。結構話の分かりそうなオッサンだったやん、あの王様。人は見かけによらないのかもしれないけど。

写真 2018-05-14 12 38 47
ONE PIECE16巻 第142話より引用
イルシア王国国王タラッサ・ルーカスさん


〇桃ひげ
 海賊"桃ひげ"の方は、茶ひげに続くパチモンひげ軍団。 
 名前の通りピンク色のおひげしてらっしゃるんだろか? いい歳してまたパンクな。

 桃ひげの名は黒ひげから直々に授かった通り名の様だが、懸賞金は5200万と今の目で見れば大した額ではなく、四皇の一角であるティーチが重用する様な人物とは思えない。 

 ・・・わざわざこの人に名前を与えた辺り、黒ひげさん、傘下に入れた海賊1人1人に通り名与えて回ってるのか? ヒゲがないと傘下になれないのか?

 そしてこの人、無謀なのか、四皇の名を盾に良い気になってるのか、天上金に手をつけるという無茶苦茶をやらかそうとしてました。
 
 天上金と言えば、天竜人に支払い収める貢ぎ金の様なもの。たぶん、世界政府に名を連ねる代償として、金を収める必要があるんだろう。やってる事、ビッグ・マムと変わらんね。

 かつてドフラミンゴは、この天上金の輸送船を襲う事で政府を脅し、七武海の座を手に入れた。これが脅しになったという事は、天上金の不払いはどんな理由があろうと許されないんだろう。海賊に奪われたなんて理由があろうが、天竜人としては知ったこっちゃないと。まあ天竜人ったら「アレ」ですからね、今更驚きもしないが。

 桃ひげに関しては革命軍により簡単に討伐されてしまったが、逆に革命軍が来なければ危なかったのも事実。 
 正味、この程度の海賊にも奪われそうになってしまう天上金というシステムは危なっかしいものがあるなぁ。

 ドフラミンゴの様に「脅しの材料」とするならまだマシで、桃ひげの様に単純な金品として見ている場合は返って来ないワケだし。そうしたら天竜人の権力により、下手すれば国単位で滅ぼされてしまう可能性すらある。厄介な。
 まあこれは各国の王や軍隊を総動員させ、国の防備を手薄にさせてしまう世界会議という場に無理があるとも言えるけど。


〇再登場?
 で、この桃ひげに襲われ、ベティさんの乳をまさぐってた少女ですが、どっかで見覚えが。

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ONE PIECE GREENより引用
 
 モーダ! ミルク売りのモーダじゃないか!
 絵柄が結構変わってるので顔つきは違うが、あのスカートは間違いない! 2年間同じスカート履きっぱなしなのか! そんなに貧乏だったのか!?

 扉絵連載の時はもっとのどかな牧場で暮らしてたっぽい彼女ですが、環境もだいぶ変わったのかな。見たところルルシア王国にも山岳地帯は多そうなので、単に買出しとかで町に降りてきてただけな可能性もあるけど。
 何にしても、あんまりいい生活は出来てなさそう。

 そういや、彼女の牧場の取引先だった海軍G-2支部にはコーミル中将という甘党さんがいたが・・・たぶん近場の管轄なんだろうし、普通に考えてコマネ王女を誘拐された護衛船か、桃ひげに容易く沈められた軍艦のどっちかを率いてるハズだよなぁ・・・どっちにしろ、無能中将の烙印を押されてしまう事に変わりはないかもしれん。