第837話
「マム誕生 カルメルが消えた日」
【原作の対応話数】
86巻 第867話
もくじ
・あらすじ
・原作からの変更点
・感想
・登場した技
・声の出演
【あらすじ】
村を破壊したリンリンへと、剣を振り下ろすヨルル。だがその刃は、暴走したリンリンによって容易く叩き折られてしまった。
リンリンはヨルルのひげを掴むと、その巨体を投げ飛ばす。首から地面へと叩きつけられたヨルルは、そのまま血を吐き倒れてしまった。
カルメルは村の者にセムラを用意させると、自身はまじないの様な不思議な力で、村に広がる炎を一点に凝縮。小さな太陽の姿へと変化させ、村を救うのだった。
セムラを食べた事でリンリンの暴走は収まり、その場に寝転んでしまう。ヨルルは息も絶え絶えながら、彼女に裁きを与えるよう言葉を漏らす。年老いたヨルルに、もう助かる術はない。戦友への誇り無き死を与えたリンリンに、ヤルルは刃を向ける。
しかし、カルメルはその前に立ちふさがった。
全てに見放されたリンリンを、自分が見捨てる事はできない。リンリンを連れ、エルバフを出て行くというカルメルの思いを汲み取り、ヤルルは剣を収めるのだった。
エルバフを離れ、リンリンとカルメル、そして羊の家の子らの新しい生活が始まった。数日後には、彼らは今までと変わらず、共に笑いあえる仲へと戻っていた。
一方で、カルメルは子供達に買出しと偽り、世界政府の船へと向かっていた。
行くあてを失った子供達を受け入れる“聖母”。その正体は、身寄りのない子供達を、海兵やCPの候補として政府に売り捌く“みなし子売り”だったのだ。
リンリンの類稀なる素質に目をつけたカルメルは、多額の金と引き換えに、彼女や羊の家の子供達を政府に引き渡そうとする。
取引前の最後の日は、リンリンの誕生日でもあった。子供達は、彼女の好物であるセムラを積み上げたクロカンブッシュを作り、彼女の誕生日を祝う。
友人達の心遣いに感謝し、セムラにかぶりつくリンリン。喜びの涙で前が見えなくなる程に夢中となった彼女が気が付くと、周りには誰の姿もなくなっていた。カルメルも、子供達も、そこには誰も存在しない。
この日、マザー・カルメルは、突如として姿を消してしまったのだった。
村を破壊したリンリンへと、剣を振り下ろすヨルル。だがその刃は、暴走したリンリンによって容易く叩き折られてしまった。
リンリンはヨルルのひげを掴むと、その巨体を投げ飛ばす。首から地面へと叩きつけられたヨルルは、そのまま血を吐き倒れてしまった。
カルメルは村の者にセムラを用意させると、自身はまじないの様な不思議な力で、村に広がる炎を一点に凝縮。小さな太陽の姿へと変化させ、村を救うのだった。
セムラを食べた事でリンリンの暴走は収まり、その場に寝転んでしまう。ヨルルは息も絶え絶えながら、彼女に裁きを与えるよう言葉を漏らす。年老いたヨルルに、もう助かる術はない。戦友への誇り無き死を与えたリンリンに、ヤルルは刃を向ける。
しかし、カルメルはその前に立ちふさがった。
全てに見放されたリンリンを、自分が見捨てる事はできない。リンリンを連れ、エルバフを出て行くというカルメルの思いを汲み取り、ヤルルは剣を収めるのだった。
エルバフを離れ、リンリンとカルメル、そして羊の家の子らの新しい生活が始まった。数日後には、彼らは今までと変わらず、共に笑いあえる仲へと戻っていた。
一方で、カルメルは子供達に買出しと偽り、世界政府の船へと向かっていた。
行くあてを失った子供達を受け入れる“聖母”。その正体は、身寄りのない子供達を、海兵やCPの候補として政府に売り捌く“みなし子売り”だったのだ。
リンリンの類稀なる素質に目をつけたカルメルは、多額の金と引き換えに、彼女や羊の家の子供達を政府に引き渡そうとする。
取引前の最後の日は、リンリンの誕生日でもあった。子供達は、彼女の好物であるセムラを積み上げたクロカンブッシュを作り、彼女の誕生日を祝う。
友人達の心遣いに感謝し、セムラにかぶりつくリンリン。喜びの涙で前が見えなくなる程に夢中となった彼女が気が付くと、周りには誰の姿もなくなっていた。カルメルも、子供達も、そこには誰も存在しない。
この日、マザー・カルメルは、突如として姿を消してしまったのだった。
【原作からの追加点・変更点】
※セリフの変更点は細かい差異が多いため、気になった箇所のみ紹介
・ヨルルがリンリンに斬りかかる際の、「せめてこのわしの手で引導を渡してくれる」というセリフ追加。
・リンリンがヨルルを投げ飛ばす際、掴んだひげの一部が引きちぎれる描写が追加。
・リンリンがヨルルを殺害した直後、その蛮行を目の当たりにして尚カルメルが「あの子はいい子よ」と呟くセリフが追加。
・巨人達がリンリンを取り押さえようとする際、その内2名がリンリンの腕力によって弾き飛ばされるシーンが追加。
・原作は名前のみ登場していたエイリが、ゲルズと行動を共にしている少年の巨人であると判明。(TV字幕より)
・ヨルルの死の間際、リンリンが将来さらなる災厄を生む存在になると予言するセリフが追加。
・リンリンに剣を向けた際のヤルルのセリフが、「許される道はない」から「エルバフのしきたりを汚した者に、許される道はない」に変更。
・リンリンに怒るハイルディンのセリフに「こんな事されて何で見逃してやらなきゃいけねェんだ!」という一文が追加。
・リンリンへの裁きとカルメルの言葉の間で葛藤するヤルルが、地面へと剣を突き刺すシーンが追加。
・ヤルルが剣を収めた事に、カルメルが安堵するシーンおよびハイルディンが不満を漏らすシーンが追加。
・リンリンがヨルルの死に気付くシーンが、ヨルルの墓前でのものとなった。彼女を強く憎むヤルルやハイルディンも、その場に同行している。
また、リンリンのセリフに「なんで死んじゃったの? かわいそう」という一文が追加され、巨人達の怒りをさそう。
・リンリンを連れエルバフを発ったカルメルの船を、ハイルディンが山頂から睨みつけるシーンが追加。
・カルメルが政府の船へと向かう際、買出しと偽って子供達のもとを離れるシーンが追加。
またお土産として、リンリンがショートケーキを、パンダ君がトランプを、モヒカン君がチャンバラセットを所望している。
・羊の家の評判を述べるナレーションが、「マザーの奇跡の力で更生し」から「マザーの力で更生し」に変更。
・カルメルが仮面の男と商談をする際、リンリンを含む羊の家の子らの写真を男の前にバラまくシーンが追加。
・原作では“ビンクスの酒”の名前が出ただけだったが、アニメでは羊の家の子供達が実際に歌うシーンが追加。
・リンリンの誕生会当日の前日、カルメルが多額の金をカバンに詰めるシーンが追加(政府から受け取ったものと思われる)。
また、リンリン達を海軍に引き渡す日が、リンリンの誕生日会の当日を予定していた事が判明。
・カルメル失踪の直前、原作では書かれていた子供達の泣き叫ぶ様な声が、アニメでは削除されている。
・カルメルや子供達の失踪後、リンリンが子供達の幻を見るシーンが追加。
・現代にて、ビッグ・マムの奇声によりカタクリやオーブン、スムージーが耳を塞ぐシーンが追加。
※セリフの変更点は細かい差異が多いため、気になった箇所のみ紹介
・ヨルルがリンリンに斬りかかる際の、「せめてこのわしの手で引導を渡してくれる」というセリフ追加。
・リンリンがヨルルを投げ飛ばす際、掴んだひげの一部が引きちぎれる描写が追加。
・リンリンがヨルルを殺害した直後、その蛮行を目の当たりにして尚カルメルが「あの子はいい子よ」と呟くセリフが追加。
・巨人達がリンリンを取り押さえようとする際、その内2名がリンリンの腕力によって弾き飛ばされるシーンが追加。
・原作は名前のみ登場していたエイリが、ゲルズと行動を共にしている少年の巨人であると判明。(TV字幕より)
・ヨルルの死の間際、リンリンが将来さらなる災厄を生む存在になると予言するセリフが追加。
・リンリンに剣を向けた際のヤルルのセリフが、「許される道はない」から「エルバフのしきたりを汚した者に、許される道はない」に変更。
・リンリンに怒るハイルディンのセリフに「こんな事されて何で見逃してやらなきゃいけねェんだ!」という一文が追加。
・リンリンへの裁きとカルメルの言葉の間で葛藤するヤルルが、地面へと剣を突き刺すシーンが追加。
・ヤルルが剣を収めた事に、カルメルが安堵するシーンおよびハイルディンが不満を漏らすシーンが追加。
・リンリンがヨルルの死に気付くシーンが、ヨルルの墓前でのものとなった。彼女を強く憎むヤルルやハイルディンも、その場に同行している。
また、リンリンのセリフに「なんで死んじゃったの? かわいそう」という一文が追加され、巨人達の怒りをさそう。
・リンリンを連れエルバフを発ったカルメルの船を、ハイルディンが山頂から睨みつけるシーンが追加。
・カルメルが政府の船へと向かう際、買出しと偽って子供達のもとを離れるシーンが追加。
またお土産として、リンリンがショートケーキを、パンダ君がトランプを、モヒカン君がチャンバラセットを所望している。
・羊の家の評判を述べるナレーションが、「マザーの奇跡の力で更生し」から「マザーの力で更生し」に変更。
・カルメルが仮面の男と商談をする際、リンリンを含む羊の家の子らの写真を男の前にバラまくシーンが追加。
・原作では“ビンクスの酒”の名前が出ただけだったが、アニメでは羊の家の子供達が実際に歌うシーンが追加。
・リンリンの誕生会当日の前日、カルメルが多額の金をカバンに詰めるシーンが追加(政府から受け取ったものと思われる)。
また、リンリン達を海軍に引き渡す日が、リンリンの誕生日会の当日を予定していた事が判明。
・カルメル失踪の直前、原作では書かれていた子供達の泣き叫ぶ様な声が、アニメでは削除されている。
・カルメルや子供達の失踪後、リンリンが子供達の幻を見るシーンが追加。
・現代にて、ビッグ・マムの奇声によりカタクリやオーブン、スムージーが耳を塞ぐシーンが追加。
【感想】
>ヨルルを一撃で沈めるリンリン
いやちょっと強すぎませんかリンリンちゃん。
のちの四皇である事を思えば納得なんだけど、まさ5歳だからねこの時。俺ならハト1匹倒せなかった自信がある。
対するヨルルは、老いて衰えたとはいえ巨人族の英雄。全盛期の実力なら、ドリーやブロギーに並ぶものを持っていたハズ。そんな彼の振るった剣を、素手で粉砕するリンリン。やばすぎる。
これも別に、無意識に武装覇気をまとっていたとかじゃなく、純粋な肉体の持つ力なんでしょうね。
たぶん、感情のブレが肉体にも大きく影響するタイプなんだろう。喰いわずらいを起こせばより強靭になるし、大事な写真を割られて動揺すれば普段より肉体は弱体化する、的な。
>カルメルの能力
明言されてはいないけれど、コレはどう見ても“ソルソルの実”の能力。描写を見るに、自身の“魂 ”を注ぐ事で、炎に命を与えたんだろう。今回生まれた太陽はパンドラと呼ばれ、ビッグ・マムの従えるプロメテウスとは別個体みたいね。
しかし村中に広がる炎に対し能力を振るえるという有効範囲はかなりのもの。戦闘に長けている様には見えない彼女だが、意外と能力の鍛錬は怠っていないのかもしれない。
まあ闇の世界で生きる以上、能力は磨いておくに越した事はないしね。
子供達はともかく、巨人達までもが彼女の所業を「奇跡」と形容している。彼らが悪魔の実の存在を知らないとは思いにくいし、どうも彼女は自分が能力者である事を隠してたっぽいね。まあ奇跡を起こしたと勘違いしてもらった方が箔もつくし、好都合だったんだろう。
>ヨルルの予言
アニメでは、死に際のヨルルが「将来更なる災厄を生む」としてリンリンを裁くように言うセリフが追加されている。
実際、今では四皇の一角として世界に恐怖を与えてるんだから、この予言は大的中と言う他にないだろう。
この時、リンリンはセムラに満足して眠ってしまっているので、やろうと思えば殺す事は可能だったハズ。
カルメルがこれを止めたのは政府に売り捌くためだろうが、結局のところリンリンの存在は、到底カルメルの手に負える様なレベルにはなかった。のちに彼女の身にふりかかった災厄を思えば、この時にリンリンへの危害を止めてしまった事は、カルメル最大の失態と言えるかもしれない。
>山ひげ・ヤルル
なんとなくだがこのお方、原作に比べリンリンへの怒りや葛藤が濃く表れている気がする。声や演出の影響かな。
ヤルルにとっちゃヨルルは300年に渡る戦友だし、リンリンの所業に怒るのも当然。涙ながらに「わしの前から消えてくれ」と言うセリフや、アニメで足されたカルメルの眼前に剣を突き刺すシーンは彼の葛藤がよく表現されたシーンだと思う。
またアニメでは、ヤルルの「許される道はない」というセリフに、「エルバフのしきたりを汚したものに」という一文が追加されている。リンリンを討つ理由が、単に村を焼き払いヨルルを殺した事への報復であれば、「しきたり」などという言葉は使わないと思う。
この「しきたり」とは何なのか。まず、「断食を破ってセムラを食べてしまった」事ではないだろう。確かにしきたりっちゃしきたりだが、死をもって償わなければならない程のモノとは思えない。第一、その程度のしきたりが、ヨルルの命を奪った罪より重いとは思えない。
原作第116話のドリーのセリフによれば、エルバフの村には「掟」があるという。
村で争いが起きた場合、その両者は“エルバフの審判”と称される決闘を行い、正しい者が生き残る・・・というものだ。
ヤルルの言う「しきたり」とは、この掟の事ではないだろうか。
リンリンの目に余る悪行に対し、村を守るために断罪しようとしたヨルル。その決定に不満があれば、リンリンは本来、公正なる決闘の場にて、エルバフの審判を受けなければならなかった。
ヤルル自身も、ヨルルの死それ自体について怒りを見せたワケではなかったと思う。その死が誇りある死に様であれば、彼もリンリンの命を奪おうとまではしなかったかもしれない。
だが実際に起きたのは、決闘とはかけ離れた様な虐殺。微塵の誇りも存在しない戦いによって、ヨルルは300年の戦士としての人生に幕を下ろしてしまった。
それゆえに、ヤルルは「しきたりを汚した者」として、リンリンを裁こうとした。掟や誇りを軽んじる彼女の暴挙は、巨人族にとってエルバフの神を侮辱する最悪の行いだったのだ。
>リンリン「何で死んじゃったの? かわいそう」
お前がやったんじゃあ! と叫びたくなっただろうね周りの巨人族も。
悪意のない暴言ってこわい。周りにヤルル様もいるけど、よく抑えたよ、ホント。
でもヤルル様、「はやくわしの前から消えてくれ」言うてたのに、墓参りは一緒に行くのね。ヨルルの墓に妙なことしないか、見張ってたのかな。
>ツリ目ちゃん「うわ~リンリンに殺される~」
いやシャレになってねぇから。
というか、あんな出来事があったというのに、たった数日で関係修復できる子供達もすごい。優しいとか柔軟とかを通り越して、人間味がまったく感じられんな・・・いっそ不気味とすら思えるほどに。
ところで、前後のつながりから見て、この2話に渡る過去エピソードはビッグ・マム本人による回想である。
話の都合上、リンリンの記憶していない箇所(ヨルル殺害やカルメルの裏の顔)も描かれているが、基本的にはリンリン本人が思い描いている過去の光景に過ぎないんだと思う。
・・・というところでふと思ったんだが、実際にはこのツリ目ちゃんのセリフ、もっと緊迫した状況で吐かれたセリフなんじゃないかな。
子供同士のジャレ合いにおいて、冗談でこういう言葉が出て来るのはおかしい事じゃないが、彼女らの場合は事情が違う。
リンリンは実際に人を殺めたばかりなのだ。そんな状況にあって、冗談でこんなセリフが出て来るだろうか。
回想上では笑顔で描かれている彼らだが、現実には冗談でもなんでもなく、本当に殺されると思って逃げ回っていたんじゃないだろうか。だが人の気持ちが分からないリンリンは、それをただのジャレ合いと感じ取っていた。だから、彼女の美化された記憶の上では笑顔で描かれているのだ。
実際にどうであったのかは知らないが、個人的にはそう思ってしまうぐらい異様な光景に思えた。
だって、まだ数日ですよ? いくら敬愛するカルメルの教えだからって、そう簡単に割り切れんて。カルメルと離れたくないがために仲良くしようと努めただけで、内心では怯えながらリンリンと接してたんじゃないかな。
>カルメルの裏の顔
というワケで、みなし子の面倒を見る“聖母”カルメルの正体は、子供達を政府へと売り捌くみなし子売りの“山姥”なのでした。
・・・ただ思うんだけど、コレってそこまでの悪行かなぁ?
まあ確かに聖母ってイメージとはかけ離れたものだけど、売買相手はあくまでも政府でしょ。海賊や奴隷に売り捌いてたら、混じりっ気なしの悪党だけどさ。
結果的には人間と巨人の懸け橋となり、交友の手助けになった事も事実だろうし。
確かに、サイファーポールの内、9や0に売られてしまった子の将来は悲惨かもしれない。ルッチ達は幼少期からかなり過酷な鍛錬を重ねていたし、おそらく鍛錬の中で脱落してしまった子供もいたかもしれない。
だが結果的に生き残ったルッチ達は結構あの職業を楽しんでいたし、海軍に入ったならばそんなに悪くない生人生も送れるだろう。
少なくとも、頼りのないまま路頭に迷い続けるよりはずっとマシだと思う。ヒンコン君なんて、カルメルがいなければ奴隷にされかけてたんだし。
金のためではあったが、彼らがもと居た境遇や、彼女に出会わなければどんな人生を送っていたか・・・という事を思うと、個人的にはカルメルがそこまでの悪党であるとは思えないのだ。
・・・カルメルの行動で問題があるとすれば、リンリンを制御できると慢心した事だろう。これによってヨルルは死に、また政府への引き渡しに失敗した事で、悪神・リンリンは世に放たれた。
結果として彼女が四皇にまで成り上がった事を思うと、リンリンを御しきれず、中途半端な思想だけを植え付けてしまった事が、マザー・カルメル最大の功罪であると言える。
ところで気になったんですが、彼女の異名である“山姥”ってのは、年老いてからの呼び名ですよね、たぶん。彼女のみなし子売り家業は50年に及ぶけれど、若いころは別の名前で呼ばれてたのかな。
名を上げて来たのが37年前としても、あの見た目で「山姥」ってのも無理がありそうだし。
>カニバリズム
これは・・・どうなんでしょうね?
描写をそのまま受け取ると、「リンリンがセムラと一緒にカルメル達も食べちゃいました」みたいな感じだけども・・・。
ただ何があったにせよ、カルメルの能力がリンリンに移行している時点で、「カルメルの死」だけは間違いがない。一種類の能力は、同時にふたつ存在できないからね。
能力者は体内に悪魔を宿す・・・という解釈が正しいのなら、リンリンが丸飲みの様にカルメルを食した際、死んだカルメルの身体から解き放たれた悪魔が、そのままリンリンの体内に居着いた・・・というのも無理のある話ではない。
しかしな・・・その説でいくと、リンリンは食事に夢中になると目の前の人間ごと食っちゃうヤツって事になる。
そして60年以上も生きてたら複数回やらかしててもおかしくないが、間違って能力者を食っちゃったらその時点で身体がはじけ飛ぶという事に。うーん、彼女の海賊団内の能力者率を考えると、今まで生きて来れたのが奇跡な気がしてしまう。
結局のところは良く分からないのだが・・・まあ、この辺は明確にされる事はないかなぁ、と思ってます。明確にしちゃったらしちゃったで、出版・放送上ヤバいネタでもあるし。
>ヨルルを一撃で沈めるリンリン
いやちょっと強すぎませんかリンリンちゃん。
のちの四皇である事を思えば納得なんだけど、まさ5歳だからねこの時。俺ならハト1匹倒せなかった自信がある。
対するヨルルは、老いて衰えたとはいえ巨人族の英雄。全盛期の実力なら、ドリーやブロギーに並ぶものを持っていたハズ。そんな彼の振るった剣を、素手で粉砕するリンリン。やばすぎる。
これも別に、無意識に武装覇気をまとっていたとかじゃなく、純粋な肉体の持つ力なんでしょうね。
たぶん、感情のブレが肉体にも大きく影響するタイプなんだろう。喰いわずらいを起こせばより強靭になるし、大事な写真を割られて動揺すれば普段より肉体は弱体化する、的な。
>カルメルの能力
明言されてはいないけれど、コレはどう見ても“ソルソルの実”の能力。描写を見るに、自身の“
しかし村中に広がる炎に対し能力を振るえるという有効範囲はかなりのもの。戦闘に長けている様には見えない彼女だが、意外と能力の鍛錬は怠っていないのかもしれない。
まあ闇の世界で生きる以上、能力は磨いておくに越した事はないしね。
子供達はともかく、巨人達までもが彼女の所業を「奇跡」と形容している。彼らが悪魔の実の存在を知らないとは思いにくいし、どうも彼女は自分が能力者である事を隠してたっぽいね。まあ奇跡を起こしたと勘違いしてもらった方が箔もつくし、好都合だったんだろう。
>ヨルルの予言
アニメでは、死に際のヨルルが「将来更なる災厄を生む」としてリンリンを裁くように言うセリフが追加されている。
実際、今では四皇の一角として世界に恐怖を与えてるんだから、この予言は大的中と言う他にないだろう。
この時、リンリンはセムラに満足して眠ってしまっているので、やろうと思えば殺す事は可能だったハズ。
カルメルがこれを止めたのは政府に売り捌くためだろうが、結局のところリンリンの存在は、到底カルメルの手に負える様なレベルにはなかった。のちに彼女の身にふりかかった災厄を思えば、この時にリンリンへの危害を止めてしまった事は、カルメル最大の失態と言えるかもしれない。
>山ひげ・ヤルル
なんとなくだがこのお方、原作に比べリンリンへの怒りや葛藤が濃く表れている気がする。声や演出の影響かな。
ヤルルにとっちゃヨルルは300年に渡る戦友だし、リンリンの所業に怒るのも当然。涙ながらに「わしの前から消えてくれ」と言うセリフや、アニメで足されたカルメルの眼前に剣を突き刺すシーンは彼の葛藤がよく表現されたシーンだと思う。
またアニメでは、ヤルルの「許される道はない」というセリフに、「エルバフのしきたりを汚したものに」という一文が追加されている。リンリンを討つ理由が、単に村を焼き払いヨルルを殺した事への報復であれば、「しきたり」などという言葉は使わないと思う。
この「しきたり」とは何なのか。まず、「断食を破ってセムラを食べてしまった」事ではないだろう。確かにしきたりっちゃしきたりだが、死をもって償わなければならない程のモノとは思えない。第一、その程度のしきたりが、ヨルルの命を奪った罪より重いとは思えない。
原作第116話のドリーのセリフによれば、エルバフの村には「掟」があるという。
村で争いが起きた場合、その両者は“エルバフの審判”と称される決闘を行い、正しい者が生き残る・・・というものだ。
ヤルルの言う「しきたり」とは、この掟の事ではないだろうか。
リンリンの目に余る悪行に対し、村を守るために断罪しようとしたヨルル。その決定に不満があれば、リンリンは本来、公正なる決闘の場にて、エルバフの審判を受けなければならなかった。
ヤルル自身も、ヨルルの死それ自体について怒りを見せたワケではなかったと思う。その死が誇りある死に様であれば、彼もリンリンの命を奪おうとまではしなかったかもしれない。
だが実際に起きたのは、決闘とはかけ離れた様な虐殺。微塵の誇りも存在しない戦いによって、ヨルルは300年の戦士としての人生に幕を下ろしてしまった。
それゆえに、ヤルルは「しきたりを汚した者」として、リンリンを裁こうとした。掟や誇りを軽んじる彼女の暴挙は、巨人族にとってエルバフの神を侮辱する最悪の行いだったのだ。
>リンリン「何で死んじゃったの? かわいそう」
お前がやったんじゃあ! と叫びたくなっただろうね周りの巨人族も。
悪意のない暴言ってこわい。周りにヤルル様もいるけど、よく抑えたよ、ホント。
でもヤルル様、「はやくわしの前から消えてくれ」言うてたのに、墓参りは一緒に行くのね。ヨルルの墓に妙なことしないか、見張ってたのかな。
>ツリ目ちゃん「うわ~リンリンに殺される~」
いやシャレになってねぇから。
というか、あんな出来事があったというのに、たった数日で関係修復できる子供達もすごい。優しいとか柔軟とかを通り越して、人間味がまったく感じられんな・・・いっそ不気味とすら思えるほどに。
ところで、前後のつながりから見て、この2話に渡る過去エピソードはビッグ・マム本人による回想である。
話の都合上、リンリンの記憶していない箇所(ヨルル殺害やカルメルの裏の顔)も描かれているが、基本的にはリンリン本人が思い描いている過去の光景に過ぎないんだと思う。
・・・というところでふと思ったんだが、実際にはこのツリ目ちゃんのセリフ、もっと緊迫した状況で吐かれたセリフなんじゃないかな。
子供同士のジャレ合いにおいて、冗談でこういう言葉が出て来るのはおかしい事じゃないが、彼女らの場合は事情が違う。
リンリンは実際に人を殺めたばかりなのだ。そんな状況にあって、冗談でこんなセリフが出て来るだろうか。
回想上では笑顔で描かれている彼らだが、現実には冗談でもなんでもなく、本当に殺されると思って逃げ回っていたんじゃないだろうか。だが人の気持ちが分からないリンリンは、それをただのジャレ合いと感じ取っていた。だから、彼女の美化された記憶の上では笑顔で描かれているのだ。
実際にどうであったのかは知らないが、個人的にはそう思ってしまうぐらい異様な光景に思えた。
だって、まだ数日ですよ? いくら敬愛するカルメルの教えだからって、そう簡単に割り切れんて。カルメルと離れたくないがために仲良くしようと努めただけで、内心では怯えながらリンリンと接してたんじゃないかな。
>カルメルの裏の顔
というワケで、みなし子の面倒を見る“聖母”カルメルの正体は、子供達を政府へと売り捌くみなし子売りの“山姥”なのでした。
・・・ただ思うんだけど、コレってそこまでの悪行かなぁ?
まあ確かに聖母ってイメージとはかけ離れたものだけど、売買相手はあくまでも政府でしょ。海賊や奴隷に売り捌いてたら、混じりっ気なしの悪党だけどさ。
結果的には人間と巨人の懸け橋となり、交友の手助けになった事も事実だろうし。
確かに、サイファーポールの内、9や0に売られてしまった子の将来は悲惨かもしれない。ルッチ達は幼少期からかなり過酷な鍛錬を重ねていたし、おそらく鍛錬の中で脱落してしまった子供もいたかもしれない。
だが結果的に生き残ったルッチ達は結構あの職業を楽しんでいたし、海軍に入ったならばそんなに悪くない生人生も送れるだろう。
少なくとも、頼りのないまま路頭に迷い続けるよりはずっとマシだと思う。ヒンコン君なんて、カルメルがいなければ奴隷にされかけてたんだし。
金のためではあったが、彼らがもと居た境遇や、彼女に出会わなければどんな人生を送っていたか・・・という事を思うと、個人的にはカルメルがそこまでの悪党であるとは思えないのだ。
・・・カルメルの行動で問題があるとすれば、リンリンを制御できると慢心した事だろう。これによってヨルルは死に、また政府への引き渡しに失敗した事で、悪神・リンリンは世に放たれた。
結果として彼女が四皇にまで成り上がった事を思うと、リンリンを御しきれず、中途半端な思想だけを植え付けてしまった事が、マザー・カルメル最大の功罪であると言える。
ところで気になったんですが、彼女の異名である“山姥”ってのは、年老いてからの呼び名ですよね、たぶん。彼女のみなし子売り家業は50年に及ぶけれど、若いころは別の名前で呼ばれてたのかな。
名を上げて来たのが37年前としても、あの見た目で「山姥」ってのも無理がありそうだし。
>カニバリズム
これは・・・どうなんでしょうね?
描写をそのまま受け取ると、「リンリンがセムラと一緒にカルメル達も食べちゃいました」みたいな感じだけども・・・。
ただ何があったにせよ、カルメルの能力がリンリンに移行している時点で、「カルメルの死」だけは間違いがない。一種類の能力は、同時にふたつ存在できないからね。
能力者は体内に悪魔を宿す・・・という解釈が正しいのなら、リンリンが丸飲みの様にカルメルを食した際、死んだカルメルの身体から解き放たれた悪魔が、そのままリンリンの体内に居着いた・・・というのも無理のある話ではない。
しかしな・・・その説でいくと、リンリンは食事に夢中になると目の前の人間ごと食っちゃうヤツって事になる。
そして60年以上も生きてたら複数回やらかしててもおかしくないが、間違って能力者を食っちゃったらその時点で身体がはじけ飛ぶという事に。うーん、彼女の海賊団内の能力者率を考えると、今まで生きて来れたのが奇跡な気がしてしまう。
結局のところは良く分からないのだが・・・まあ、この辺は明確にされる事はないかなぁ、と思ってます。明確にしちゃったらしちゃったで、出版・放送上ヤバいネタでもあるし。
【登場した技】
・ゲブーア ツターク
使用者:マザー・カルメル
村に広がる炎を一点に集約させ、声を与え従わせる事で、“パンドラ”と名付けられた小さな太陽の様な形とした。
明言はされていないが、劇中の描写から“ソルソルの実”の能力によるものと思われる。
・ゲブーア ツターク
使用者:マザー・カルメル
村に広がる炎を一点に集約させ、声を与え従わせる事で、“パンドラ”と名付けられた小さな太陽の様な形とした。
明言はされていないが、劇中の描写から“ソルソルの実”の能力によるものと思われる。
【声の出演】
ルフィ・・・・・・田中真弓
ビッグ・マム・・・小山茉実
リンリン
マザー・カルメル・・・平野文
ゲルズ・・・・・・桑谷夏子
ヨルル・・・・・・田中亮一
ヤルル・・・・・・佐藤正治
ライディーン・・・小山剛志
ハイルディン・・・日比愛子
モヒカン君・・・・清都ありさ
ヒンコン君・・・・広津佑希子
仮面の男・・・・・織田優成
仮面君・・・・・・関根有咲
王子君・・・・・・今野宏美
パンダ君・・・・・長久友紀
ツリ目ちゃん・・・石橋桃
巨人族・・・・・・平井啓二 新井良平
千葉俊哉 戸松拳也
今井浩平 坂井易直
厚地彩花 香里有佐
粗忽屋東品川店(山口勝平)
ナレーション・・・大場真人
ルフィ・・・・・・田中真弓
ビッグ・マム・・・小山茉実
リンリン
マザー・カルメル・・・平野文
ゲルズ・・・・・・桑谷夏子
ヨルル・・・・・・田中亮一
ヤルル・・・・・・佐藤正治
ライディーン・・・小山剛志
ハイルディン・・・日比愛子
モヒカン君・・・・清都ありさ
ヒンコン君・・・・広津佑希子
仮面の男・・・・・織田優成
仮面君・・・・・・関根有咲
王子君・・・・・・今野宏美
パンダ君・・・・・長久友紀
ツリ目ちゃん・・・石橋桃
巨人族・・・・・・平井啓二 新井良平
千葉俊哉 戸松拳也
今井浩平 坂井易直
厚地彩花 香里有佐
粗忽屋東品川店(山口勝平)
ナレーション・・・大場真人