ワンダースワンソフト「めざせ海賊王」プレイ日記第5回目です。 
 VSクロネコ海賊団。
 しかし「クロネコ編」って章タイトルも珍しいな。クロ編じゃダメだったんかな。



■第3章 クロネコ編■

3RDステージ
『ウソ800』
すぐれた航海術をもった『どろぼうのナミ』とてをくみ
船はふたたびグランドラインへ進路を向ける・・・

 というワケで、バギーを破ったルフィ達は、シロップ村のあるゲッコー諸島へ。
 しかし『どろぼうのナミ』ってカッコ付きで書かれると通り名みたいね。泥棒のナミ。「猫」がついてれば未来予知だったね。

 あ、本来ならバギー編とクロ編の間には、かの高名なガイモン氏が登場するエピソードが挟まれるワケですが、「めざせ海賊王」においては当然のごとくスルーです。戦闘ないもんね。仕方ないね。

 章がスタートすると、さっそく登場するのはルフィ・・・ではなく、にんじんピーマン、そしてキャプテン・ウソップの3人。

 慌てながら走り寄ってきたたまねぎから、村に海賊船が近づいている事を聞いたウソップは、“おやつを食わねば死んでしまう病”を発病・・・することなく、ウソップ海賊団に出動を命じる
 勇敢だ! なんかこのウソップすでに勇敢だぞ!

 一方、その海賊船の乗組員であるルフィ達は、尽き掛けた食料を補充するために村へと向かう。
 背景に多数のヒヨコが飛んでいるというギャグ要素満載の一枚絵を引っ提げて登場したウソップと出会った一行は、8000万の部下が~的お決まりのハッタリを受け流しつつ、仲間と大きな船が手に入る場所を尋ねる。
 彼らはウソップから、村の飯屋へ向かう事すらなく海岸での立ち話でカヤの身の上話を聞く事に。横着か。

 そして食料補充という当初の目的はすっかり忘れてる模様


 一行はヤボ用だと言うウソップと一旦別れるが、船をもらいに村の大富豪カヤの屋敷を訪れた際にバッタリ遭遇。 
 しかし、執事のクラハドールに「二度と来るな」と言われてしまったウソップは、一人怒って帰ってしまった。

 なお親父の事を侮辱されるくだりカットされた
 故にこのウソップ君は、「二度と来るな」と言われて逆ギレしただけの男と化してしまったのであった。

 やっぱこのゲームの人達、ちょっと短気すぎやしない? 容量足りないにしても、もうちょっと上手い編集はできなかったものか。

 ついでに、ウソップがクラさんを殴り飛ばすシーンも削除。まあ・・・別段罵倒されてないのに手ぇ出したら、ホントのヤバイ奴だもんな。

 その後ウソップを追いかけて会話をするルフィだが、やっぱりヤソップの話は出てこなかった。
 そして偶然にも、クラハドール・・・もとい海賊キャプテン・クロジャンゴの密会現場に遭遇してしまうルフィ達。

 カヤの暗殺計画を立てたクロは、夜明けを待つ事すらなく海賊達を呼び寄せると、驚きの即断っぷりで計画を推し進めるのだった。

 あかんやろ。普通に「よく来てくれた」とか言って海賊迎え入れちゃってるし。これじゃアンタが首謀者だって事バレバレよ。

 いや・・・そういえばこのゲームでは「カヤに遺書を書かせる」という計画内容も特に語られていなかったので、この世界じゃクロは平穏無事な生活なんぞ微塵も求めてないのかもしれん。
 カヤを殺して莫大な財産を手に入れられれば、それで満足なんだなきっと。
 ならマジメに執事なんぞやらんでサクッとやっちゃいなよって話だが、たぶん自分の立てた計画を劇的に演出したかったんだな。



 というワケで、ここからは「北の海岸へと向かうクロネコ海賊団よりも早く、目的地に辿りつく」という、いつものミッションが課せられる。

 だが今回、ミッションスタート時点での海賊達の配置場所は目的地から航路パネル8枚分と近めな位置なのに対し、ルフィ達は12枚分も離れた場所からのスタートとなった。

 ゆえに数字の大きなパネルを選び、全速力で向かわなければならないのだが、1ターンに設置できるパネルの数は1枚のみ
 そして移動力がどれだけ大きくても、パネルが置かれていない場所を進む事はできない。しかも今回、クロネコ海賊団はルフィ達とは真逆の位置から海岸を目指すため、彼らが配置した航路パネルを利用する事も不可能。

 正直、なかなかに厳しい条件だ。2週目以降のプレイなら、北の海岸が表示される場所も分かっているので、ウソップと出会う前に航路を作っておくといったプレイがオススメされるんだろう。


 当然、先の展開など知らず素直にパネルを並べていた今回のプレイでは、北の海岸までどう頑張っても10ターンはかかるという状態になってしまった。

 必死に海を進むルフィ達を尻目に、クロネコ海賊団はまっすぐ海岸を目指す。

クロネコ戦1

 だが当然のごとく、1パネルずつの牛歩の如き動きでは、差は縮まらず。
 例によってきったない図解を挟むと、こんな感じで敵はあと下へ曲がるパネル1枚で目的地までの航路が繋がってしまう

 これは流石にダメか・・・?
 と諦めかけたところで、天からの恵みが発生

 最後となろうパネルを配置した敵サイド。
 だがその敵さんが配置したというのが・・・

パネル
   これ。

 これを、回転などの工夫もせずに、


クロネコ戦2


 設置。

 なぜか敵さん、自らのパネルで最短経路を潰すという離れ業をやってのけたのであった。

 まさに天啓。この隙に海岸へ向かえという天よりの恵み。

 恵みっていうか

 アホですね。


写真 2018-05-23 16 42 17
(ONE PIECE4巻 第32話より)

 こんなんキレるわ。クロじゃなくてもキレるわ。

 しかも敵さん、このままパネルを繋げて遠回りするでもなく、その場で完全に静止してしまった
 何ターン無駄に経過させようが、彼らは1マスたりとも動かない。
 
 これはもう、アホを通り越した鋼の意志を感じる。
 船を降りたクロなんぞの為に、働いてなるものかという意志を感じる。



 内輪揉めの気配を感じながらも、ルフィ達は海岸へと到着。
 一足遅れて上陸してきたクロネコ海賊団は、「このカギヅメで引っかくぞーっ」というセリフは原作通りなのに特にネコも被ってなさそうシャムを差し向けて来たので、ゴムゴムのバズーカの一撃でお帰り願った

 どうしても戦闘が単調になっちゃうけど、許してや・・・こういうゲームなんや・・・なんかもう雑魚の攻撃じゃ1ダメージも喰らわん様になってるし・・・レベル上げまったくしてないのに・・・。


 倒されたシャムは、相方のブチに対しカヤのところへ向かうよう指示する。
 すると、今度は村があった大陸の右側に、パネル1枚分の大きさの島が誕生。ここが次なる目的地らしい。

 ・・・え? 
 会話の流れ上、次の目的地(=ブチが向かう先)はカヤの屋敷だよな・・・?
 屋敷、こんな離れ小島にあんの?

 さっきのクラハドールに追い出されるシーン、村でやってなかった? あれは屋敷じゃないの?

 別荘なの? この短期間で、お嬢様別荘に向かっちゃったの? 


 疑問も浮かべながら、とりあえず従順にも目的地に向かう我ら一行。
 今回は「ブチを追いかける」とかいうミッションもないため、戦闘にそなえ数字の大きいパネルを温存しながら、ゆっくりと島を目指す。

 島へ到着すると、ブチはすでに到着していた。
 ・・・というより、どうやら元々この島に滞在していたらしい。

 「シャムが敗れただと・・・おれの出番か」と襲いかかって来るブチ。
 今気づいたの!? 
 てことは何、この島はカヤがいる島じゃなくて、ただのブチの待機場所!?

 「ブチーッ! むすめのところへむかえーーっ!」とか叫んでたから指示してたのかと思ってたけど、実際はただ叫んでただけでブチにはまったく聞こえてなかったって事ね。

 うーむ、なんか徐々に位置関係が分からなくなって来たぞ。
 元々1つの島で行われてた出来事を、複数の島に分割するからカオスな事になるのよ。正直、システムと物語が噛み合ってないと思う。

 ていうかシャムとブチが別々の場所にいるってどういう事。どういう作戦?
 この2人、組んで初めて本領発揮するタイプでしょ。何故に分けて配置しちゃったのか。

 これがクロの采配なんだとしたら、杜撰にもほどがあると言わざるを得まい。ジャンゴの采配なら・・・しょうがないな、ジャンゴだし


 ちなみに原作では意外なタフさを見せたブチさんだが、今回はやっぱり通常攻撃の一撃で沈んでいきましたとさ。

 敗れたブチは「ジャンゴ船長、はやくこむすめを・・・」と、シャムと似た様な流れでジャンゴに後を託す。
 受け継がれる意志。なんだこの命のリレー。
 まさかクロネコ海賊団に、こんな泥臭さを見せられる事になるとは。 
 


 この流れだと次の島ではジャンゴとの戦いかな、と思いきや、島に到着した瞬間、
 「クラハドール! もうやめて!」
 と叫ぶカヤの姿が。  

 ド修羅場だった。

 「すべてはあなたの財産と平穏を手に入れるため」と、ジャンゴにカヤ抹殺を命じるクロ。
 あ、やっぱ平穏欲しかったんスね。
 だとしたら、もうちょっとやり方考えた方がいいと思う。

 カヤを連れて逃げるウソップ海賊団。それを追うジャンゴと、ルフィの指示によりそれを更に追うゾロとウソップ。

 そしてジャンゴとの戦闘になるのですが、当然のごとくルフィとナミも一緒に来てました
 任せる言うたやん、船長さん。少しはゾロのこと信用してあげて。過保護か。
 

 ジャンゴを撃破すると、次なる目的地は最初のシロップ村があった島に。
 いつの間にカヤとクロはワープしたんだ、という疑問も浮かぶが、そろそろこういうゲームなんだと割り切る事にする。

 クロと相対するルフィ。
 「死なせたくない男がこのむらにいる」と言うルフィは、クロとの戦いを開始する。
 一度も戦闘に参加すらしていないウソップの何を見てそう思ったのかは分からないが、とりあえず置いておこう。あまり茶化しすぎても、そろそろ怒られる気がする。なにかに。

 そしてクロとの戦い。周囲には、不死鳥のごとく舞い戻ったブチとシャムが参加している。
 いつも通りサクっと・・・と思ったのだが、ここで思いもよらぬ強敵の存在が発覚する。

 その名はブチ
 さっきの戦闘では一度も攻撃を出せずに散っていった彼が、今回は必殺技“キャット・ザ・フンジャッタ”を発動。
 最大HPが30ちょっとしかなかったゾロやナミへの被害は深刻で、2人の残りHPが10前後にまで落ちてしまう。

 さらにダメージだけでなく、敵の戦法も上手かった。
 このゲームにおける航路パネルは、通常のパネルのほかにロックパネルと呼ばれるものが存在する。

 航路マップ上においては「上から別のパネルを配置して上書きする」事ができないパネルなのだが、この効果はバトル時にも適用される。
 
 通常、後攻側の攻撃の際には、先行が配置したパネルに上書きする形で、後攻が選んだパネルを配置していく。
 だが、このロックパネルが配置されていた箇所には後攻側のパネルを上書きする事ができず、そのままの状態で後攻の攻撃となってしまうのだ。

 敵はこのロックパネルの特性、そして敵陣までの航路が繋がっていなくても発動可能という必殺技の特徴を活かし、あえて航路を繋げず、こちらの攻撃を妨害しながらの大ダメージを狙って来たのだ。


 なんという策士
 今までの敵には見られなかった頭脳プレー。
 これが百計のクロの本領発揮か!


 だがこちらも負けてはいられない。
 なんとか先行を奪い取ると、ロックパネルを用いた戦術の丸パクリを行い、必殺“ゴムゴムの銃乱打”によって勝負を決めたのだった。

 さすが海賊きたない
 どっちが悪党だが分からんくなってきた。これがテレビ中継される試合か何かだったら、視聴者の8割はクロを応援していた事だろう。


 クロをやぶった直後は、ウソップ海賊団解散の名シーンを掻い摘んで流しつつ、カヤと別れるウソップのシーンでラスト。


 「ルフィの仲間になる」なんてくだりは欠片も無かったが、ゲーム上はきちんと仲間入りしてくれてました。
 次回はクリーク編に挑みます。

 ちなみに、ジャンゴ撃破の賞金は3000ベリー、クロは8000ベリーでした。
 バギーが7000だったから、原作の賞金額の差をある程度意識はしてるのかな。

 
 ・・・あと、これ書いてる最中に気付いたんだけど、「目的地に先回りする」系のミッションって、相手の進路をロックパネルで潰しちゃえば、簡単に達成できちゃうんじゃないかな。

 自分がいち早く進行する事しか考えてなかったゆえ、盲点だった・・・。