週刊少年ジャンプ2018年26号分のワンピース感想です。
ネタバレに配慮していないので、自分で買ってから読んでください。


★もくじ
扉絵連載
聖地マリージョア
王女トリオ
ワポルとドルトン
マリージョアの“国宝”







扉絵連載

 コロンブス初登場。
 やっぱオオロンブスの実子・・・だと思うのだけど、思ってたよりずっと幼いのね。
 まあオオロンブスさん自身まだ42歳だし、妥当っちゃ妥当なのだけど。艦の指揮を任されたりもしてたので、もうちょっと年長かと思ってた。

 父子ともども随分と潔癖症な様で、前回の寝間着を綺麗に畳んでいた描写に次いで、船内の掃除チェックを行ってます。
 そして埃が残っていた事にご立腹なコロンブスさん、掃除をしていた部下をボコボコにしちゃうという。アルビダかお前は。

 というかこのコロンブスって・・・男女どっちですかね?
 服装的には男っぽいんだけど、顔つきがどことなく少女的。単に幼いからかな?

 何にしても、アレだけ数も大きさもハンパない船団を、毎日キレイにしなきゃいけない部下達は大変そうですね。ルフィの傘下海賊ではありますが、組織としてはちょっと悪役寄りかも。

 というか、よく考えたら彼ら構成員達も、国家お抱えの探検家から世間を騒がす海賊へのジョブチェンジを強いられたワケですよね。ちょっと可哀想かもしれん。けど、“提督の威厳”なんて技が扱える辺り、オオロンブスもカリスマ性はそこそこありそうだし、意外とついてきてくれるのかな。


聖地マリージョア

〇シャボン
 シャボンディ諸島などで主に使われる“シャボン”という文化ですが、これには使用可能な範囲が設定されてました。
 第497話では、シャボンに乗って空へのぼっていったルフィが、「シャボンディ諸島の気候空域を抜けた」事でシャボンが割れ、落っこちてしまうという描写があったり。

 マリージョアは、あの圧倒的な高度を誇るレッドラインの頂上に位置するわけで。そこまで昇ったらシャボンの有効範囲を抜けちゃうんじゃ・・・? と思われましたが、マリージョアでは気候空域を抜けてなお効果を発揮する“強化シャボン”なるものを使用するみたいですね。

 この強化シャボンの有効範囲がどの程度かは分からないけど、世界中どこででも使える程の代物なんだろうか。
 シャボンといえば天竜人達が下界へ降りる際に着用しているマスクもシャボンだが、12年前にサボを爆撃したジャルマック聖がつけていたマスクは、他にくらべ角ばった形をしていた。

 これはシャボンの扱える気候空域の外にあるゴア王国付近であったゆえ、ガラスケースの様なものを代用していたものかと思っていたけど、こちらも実は“強化シャボン”を使ったものだったりするんだろうか。
 だってねぇ、こんな宇宙服みたいなガラスマスクずっと着けてたら、邪魔っけでしゃーないですよ。鼻も掻けないやん。その点シャボンは貫通可能だし、どこででも使える様になってたら便利よね。まあその分、防護服としてはロクに役割果たしてなさそうだけどね。


〇トラベレーター
 地面が自動的に動く事で、王族達を歩くことなく城まで運搬してくれる・・・という未来のシステム。
 ドラえもんの映画とかで見たやつ。当時は憧れたもんだけど、実際使うと怖くないですか、コレ。池袋のサンシャインとかにあるけど、未だに馴染めないです。なんか、自分の意志に反して動いていく感じが。

 また足を持たずシャボンによって宙に浮かぶ人魚たちは、このトラベレーターに取り残されない様に連結棒というものを地面に差し込む事で利用するらしい。

 しかしこんな技術がワンピース世界にもあるのか。やっぱベガパンクの発明なんだろうな・・・と思うところですが、フカボシが嫌な気配を感じ取った様に、これは最新技術でもなんでもなく。

 その真相は、地下で奴隷たちが物理的に地面を動かすことで成り立っているという、非常に残酷かつアナログな現実なのであった。
 以前にフィッシャー・タイガーが身を賭して奴隷解放を行いましたが、まあ当然と言うか、マリージョア内部では何も変わっちゃいないのだなぁと少しナーバスに。

 革命軍の計画実行も迫ってますが、このタイミングでの奴隷解放までは成されるんだろうか。奴隷達を焚きつけて反乱の狼煙を上げさせれば、天竜人への“宣戦布告”としては申し分ない成果となる気はする。

 ・・・が、その役割に最適なベロ・ベティが居残り組となっているので、今回はそこまではやらないか。でも、いずれ奴隷達も吸収していきそうですね、革命軍は。
 そういやコアラも居残り組だったけど、元奴隷であった彼女にトラウマの地を踏ませない様に・・・というドラゴンさんの心遣いだったりするんやろか。


〇チャルロス聖
 久々登場。シャボンディのオークション会場にて、ケイミーを5億で買い叩こうとしたり、ハチを撃って奴隷にしようとしたりした結果、ルフィの怒りを買い殴り飛ばされたワンピ世界屈指の胸糞大王でございます。

 殴る価値もないとはよく言ったもので、一発ブン殴られた程度じゃロクに改心もしていなさそうな様子。特大級の人魚であるしらほしに狙いを定め、何やらニヤニヤとほくそ笑んでいます。

 とは言っても、流石の天竜人でも世界政府加盟国の王族を奴隷にするなんてのは流石にマズいでしょうし。シャボンディでもやっていた様に、強制的に側室とする事を目論んでいるのかな。
 彼がしらほしを攫おうとする瞬間、革命軍の作戦決行によって救われる・・・みたいな流れになると予想。

 そういや当たり前っちゃ当たり前ですが、マリージョアにいる間は彼ら、シャボンのマスクを外してるんですね。
 彼らがマスクをつけるのは「下界の人間と同じ空気を吸わないため」でしたが、このマリージョアは“聖地”と呼ばれるだけあって、天竜人が吸っても良い空気であるという考えなのかな。
 つっても、レヴェリー参加者やレッドラインの通行人も訪れる以上、空気なんてとっくに混ざりまくってそうだけど。
 

王女トリオ

 マリージョアの地にて一堂に会した、ビビ、レベッカ、しらほしのヒロインズ。
 しらほしもレベッカもレヴェリーは初参加でしょうが、ルフィの話題でウマがあった様でビビとも即座に打ち解けています。なんか、ルフィファンクラブみたいなノリになってて笑った。


〇しらほし
 外交というものを知らない彼女ゆえ、その美に魅了され求婚してきた王族達を「タイプじゃない」の一言でバッサリと斬り捨ててしまっています。

 まあ王族としてはちょっとマズイんでしょうが・・・ハッキリ物を言える性格、悪くないと思うよ。兄達の苦労も窺えるけど。

 というかデッケンに対しても同じフリ方してたけど、案外「理想のタイプ」が固まってる人なのね、しらほしさん。まあ隔離部屋でずーーっと1人で暮らしてたワケだからねぇ。ヒマでしょうがなかったんでしょう。で人と接せずに妄想に励み続けた結果、理想が先行しまくってると。

 どうでもいいけど、しらほしに求婚する王族の中に「美しき王子が3人」と言うてる人がいますが、キャベンディシュを思い出した。彼の出身ブルジョア王国も、世界会議には参加してるんだろうか。実はその3人、彼の兄弟だったり? 王子である彼を追放できたって事は、代わりの跡取りとなる兄弟がいたって事だろうし。 


〇レベッカ
 レオと一緒に、既にマリージョアへ到着してました。相変わらずルーシールーシー言うてますが、よくドルトン達もルフィの事だと分かったな。

 そして以前のコビーと言い、今回のしらほしやドルトンと言い、なんだかレベッカがルーシー布教委員会と化している。バルトロメオとは違うベクトルで、何かをこじらせたファン化してませんかこの人。

 こうして見てると、幼少期から「王族の集う場」という危険性を熟知していたビビに比べ、やっぱレベッカやしらほしは迂闊な面も見えますね。しらほしは世間知らずだし、レベッカは人生の大半を“王族”として過ごしていないので当たり前なんですが。

 しかしアレやね、初登場時の剣闘士時代と比べると、比にならないくらい表情豊かになりましたね、彼女。国民の恨みに囚われていた頃を思うと、「救われた」感がすごいというか。そらルーシー大好きにもなりますわな。

 ついでに、今回は彼女やレオとも親交のあるサイが登場。花の国王族からの最後の任務として、護衛役で訪れたらしい。

 チンジャオが元棟梁なのだし、てっきり“八宝水軍”自体が海賊的な反政府組織で、花の国は秘密裏に彼らと組んでいる・・・という感じなのかと思ってましたが、堂々とマリージョアを訪問できたという事は、少なくともサイに手配書などは出回ってないみたいですね。

 チンジャオの現役時代はともかく、少なくとも今の八宝水軍は表立っての犯罪行為には加担していないと見ていいのかな。
 まあ海賊王の様な例外を除けば、祖父の海賊行為で子が罪に問われる事はないだろうし。

 しかしバルトロメオとキャベンディッシュという歩くスピーカーみたいな連中が“麦わら大船団”の事を言いふらしている以上、レオやサイも油断は禁物な気がする。発足のタイミングを考えたら、ドレスローザの一件に絡む一団が傘下入りしてる事くらい簡単にバレそうだし・・・。
 

〇ビビ
 未だ根強い人気のある彼女が再登場。ちゃんとカルーも来てるよ。・・・って、世界会議の場にペット同伴はアリなのか

 上2人の王女様に比べると、やはり多少思慮深い面は見えますね。
 だが同時に、王として復活したワポルに大しては嫌悪感を隠そうとしていません。圧政の暗君である事が明確だからね、彼の場合。

 ついでにカルーですが、ビビに可愛がられるレオに対抗心を燃やしたり、巨大なしらほしに驚いて見せたりと百面相を見せてくれます。カワイイ。

(追記)
   よー考えたら、レベッカは王女じゃなかった
   王女はヴィオラさんで、レベッカはあくまで侍女ポジションですわ。
   ・・・まあ、同じ様なもんだしいいか。






ワポルとドルトン

 大概の漫画において、一度どん底に落ちた悪党は優しくなって帰ってくる・・・なんてのがセオリーですが、ワポルさんは相変わらずでございました。
 世襲と成りあがりの双方で王になったワポルはある意味すごい。

 170以上の世界政府加盟国のうち、世界会議に出席できるのはわずか50か国。世界政府を築いた20の国は当確として、あとの30か国はどういう基準で決まったんだろね。
 悪ブラックドラム王国は、建国から間もない新設国家。それでも他120の国々を差し置いて参加権を持っている辺り、世界貴族の公認を得るという意味の大きさが分かるというもの。

 しかし、どうやって世界貴族認定を貰ったんだろうな。やっぱ、金と技術かな。フランキーは彼の作ったワポメタルを使用する事で、ベガパンクの過去の野望を実現していた。
 当然、ベガパンク自身もワポメタルの利用は頭にあると思うので、政府にこの合金および財閥として築き上げた富を捧げる事で、天竜人に取り入ったのかな。

 やっぱ、世界会議の参加権を得る(=世界政府内での立場を向上する)には、より多く天上金を収める事も条件として入って来そう。財閥として巨万の富を得たワポルは、新規の国家でありながらその資格を得るに足る金額を収められたと。

 一方のドルトンさんは、ワポルの一介の家来であった頃とは異なり、王としてワポルと対等な立場に。ウシウシの実の能力を使い、ワポルに威嚇をかけたりしてます。
 チェスやクロマーリモと互角とされるドルトンじゃ、正味ワポルには敵わない気もしますが。まあ今後ティーチの様な賊に襲われた時のために、ドルトンも実力を向上させてるかもしれないけど。

 そしてドルトンと一緒に現れたDr.くれは。141歳とは思えぬ腹出しスタイルも健在ですが、「WANTED 100ベリー」という文字入りシャツに笑った。
 完全にチョッパーグッズじゃないですか。わざわざ作ったのかな。何だかんだ言っても親ですねぇ。


マリージョアの“国宝”

 以前ドフラミンゴの口より語られた、マリージョアの国宝。
 彼曰く存在自体が世界を揺るがす程の代物で、天竜人やCP0は、彼がその秘密を知るがゆえに協力的になっていたと言う。

 そしてインペルダウンに送られたドフラミンゴを、彼らは口封じに消そうとしている様子。だがマゼランは、これを防ごうとしているのね。多分、天竜人側も、ドフラミンゴを自ら始末しようとしている事を、政府内部の人間にすら知られない様にしているんだろう。
 宝の事をバラされるのは元より、怪しまれる事すらされてはならないという事かな。

 そして国宝そのものなのかは分からないが、マリージョアの内部には衝撃的なブツが。
 それはあのルフィがかぶるものそっくりの麦わら帽子であった、と。

 これはかなり謎な展開ですねぇ・・・。
 この帽子そのものが「国宝」であったとしても、こんなもので世界をどうこう出来る道がまったく分からない。
 しかもこの帽子が置かれてる部屋、何故か冷凍保存されてるし。わざわざ凍らせてるという事は、生物としての要素を持っている?

 ドフラミンゴの「すぐに腐っちまう」ってセリフは比喩的なものだと思うけど、国宝そのものが「放っておくと本当に腐ってしまう」ものである事を示してるんだろうか。

 というか・・・この帽子、なんか異様にデカイっすね。シルエットになってるトンガリ頭の人と比較しても、とても人間が被るサイズのものとは思えない。とはいえ巨人族がかぶる様な大きさかと言えば微妙な気も・・・。

 そしてそのトンガリ人間ですが、こっちはこっちで異様にひょろっこい。彼も天竜人なのかな? 天竜人もチャルロスの様な愚者ばかりではないと思いますが、世界を操るブレイン的存在なのだろうか。

 彼の手にはルフィの手配書が。わざわざコレを持って帽子のところへ行ってるのだから、ルフィの帽子とマリージョアの帽子に関連性がある事は確定的。対になる存在なのかな・・・? 
 何にせよ、これでルフィの帽子が単に“受け継がれる意志”を体現するだけの物体ではなく、明確に役割を持った存在であると言える様になったかな。

 またその手配書ですが、2枚持ってますね。
 今回はルフィだけでなくサンジの金額も上がってますが、それで2枚持ってるのかな? でも、サンジは特にこの帽子に関係する人物ではないハズ。
 もしかしたらこの帽子に関する人物・・・それこそシャンクス辺りの手配書だったりするんだろうか。
  
 うーん・・・しかし現段階では、正直サッパリ分かりませんねぇ。バギーにナイフで刺されたり、映画じゃガスパーデに引きちぎられたり、機能としては普通にただの帽子ですしね。

 ドフラミンゴは“オペオペの実”を手にしていれば、国宝を使い世界の実権を握っていたと言っていた。つまりこの“国宝”は、使用するのに不老の肉体が必要であるという事になる。

 サッと思いつくのは「寿命を消耗してしまう」というリスクを伴う、みたいな事だが・・・そういう呪い的なものが関わってくるなら、悪魔の実とも関係がありそう。よく考えると、「海に嫌われる」という呪いもなかなかに荒唐無稽なものだしなぁ。